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楽器屋さんに聞けシリーズ --オールドKとその魅力--

6/11 (月)[渋谷WEST]

2018もトルコシンバル買付ツアー決定!ヴィンテージKシンバルのその魅力

こんにちわ、渋谷WESTの松岡です。

今年もシンバルの聖地、
トルコ・イスタンブールへのシンバル買付けの旅が大決定!

前回買い付けてきた商品も
おかげさまで大好評を頂いております!
ありがとうございます。

それにちなみまして、、、

今回はそんなトルコメイドのシンバルの中でも、
近年その希少性、クオリティから高額で取引されている、
所謂「オールドK」について解説いたします。

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■そもそもオールドKとは何ぞ?

えらい高額なシンバルとして取引されているいわゆる「オールドK」
そもそも何それ?て方も少なからずおられるかと思います。


かつて解説したトルコシンバルについてはこちらをご参照ください。


1600年代に現在のトルコで創業したZILDJIAN社ですが、
1865年に継承問題でAとKの2社に分離、
そして時が経ちAジルジャンがアメリカに渡ったのが1929年、
反対にトルコに残り製造を続けたのがKジルジャン社、
いわばルーツを同じくした別会社なんです。

アメリカのAジルジャンはいわば「本家」に当たるのですが、
早くから近代化に努めていたため、マシンなどの導入も積極的。
一方、分家の「Kジルジャン」は、1970年代に統合されるその時までも、
かたくなに伝統的な「ハンドハンマリング」を特徴とし、
現在のAジル・Kジルのキャラ分けを確立したとも言えます。

最終的にはアメリカのAジルジャンが、
トルコのKジルジャンを吸収・合併する形で統合されますが、
要は、このトルコで製造していたKジルジャン、ようはK.ZILDJIAN&CIE、
又はK.ZILDJIAN&CO.の刻印があるシンバルこそが「オールドK」というわけです。



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New Stamp (1967-77)

この刻印の物はいわば最終世代のもので、
少し現代的に洗練されてきた印象の物が多いです。




■ハンドメイドだから、なかなかにムラがある

全て手作業で作っているために、
非常に個体差があったということは容易に想像がつきます。
特に、戦前の個体などは極端に厚かったり、逆に薄すぎたりと、
中々実用的に使いやすいシンバルは少ないようです。


しかしながら職人たちも腕を上げたのか、
1960年代からクオリティも安定してきており、
特に薄目のJAZZ向きなシンバルは極めてダークで唯一無二の音色を生み出します。

そんな大量生産出来ないKジルジャンですが、
当時のプロドラマーも50枚程度から選定していたと言われ、
機械化され比較的安定した音色を得られる「Aジルジャン」とは違い、
良い物を探すのも困難だけれども、大量生産の商品では絶対に得られない「音」があったからこそ、
当時のプロドラマー(特にJAZZ系)からの支持も高かったのであろうと推測できます。


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Intermediate Stamp (1959-1966)

ちょうど品質も安定してきた世代で、
薄目で非常にダークで豊かな音色の物も多く、
人気の高い世代の刻印です。

そして年々製造技術も向上し、1970年代頃のものとみられるものは、
個体差も少なくなり、非常に完成度が高くなっているような気がします。

そんな経緯を持った当時の「Kジルジャン」が、
現在でも非常に希少な存在として高額で取引されているのです。



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ZILDJIAN / ISTANBUL K New Stamp (1967-77) 20 OLD K RIDE 1830g




■そんなKジルに魅入られたロベルト・スピッチーノ

このようにJAZZ系ドラマーより高い支持を得てきた
トルコ製の「Kジルジャン」シンバル。
そのシンバルに誰よりも魅了されていたのが、ロベルト・スピッチーノ。

イタリアのトップ・プレイヤーでもあったスピッチーノ氏。
彼もまた、トルコのKジルに魅入られた1人であったようです。

トルコのファクトリーに通いつめていたと言われる彼は、
1977年にジルジャン・トルコ工場が閉鎖されると、
なんと自らその手でシンバルを制作し始めるのです。

相当な研究に研究を重ねたようで、
完全な独学で10年以上の歳月を要したようですが、
彼の制作したシンバルのクオリティの高さは徐々に世界中に広まり、
2011年に他界した後、更にその価値を認められた印象です。

イタリアンシンバルではありますがトルコ魂の詰まった、
まさしく「オールドKのクローン」のような彼のシンバル。
ハンマリングからレイジングに至るまで、
かなり忠実に再現されているのがわかります。

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Spizzchino氏のシンバルに施された、
彼自身が制作した証明でもある刻印です。

まさしくイタリアの職人魂、
そんな彼の「執念」とも言えるシンバルは、
今オールドKシンバルと並んで、高値で取引されております。


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SPIZZICHINO / 20RIDE 1802g スピッチーノ ライドシンバル




先程のオールドKとこのSPIZZICHINOを並べてみると
非常に作りを似せていることがわかると思います。
ここまでオールドKを研究し尽くした人物は
彼以外いないのではないでしょうか??


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Spizzino

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1970s OLD K


実際比較してみると、
やはり古い分、オールドのKの方が枯れた感じは強いですが、
SPIZZCHINOの方も、経年すれば同じような印象の音になるのではないでしょうか?
さすがはスピッチーノ氏、リアルタイムでオールドKを叩いていたからこそ
このサウンドに辿り着けたのだと思います。



■トルコシンバルの源流を繋いでいるイスタンブール社

1950年代には後にイスタンブールを設立する
Agop TomurcukとMehmet Tamdegerの2人がKジルジャン社に入り
伝説のマイスター、ミカエル・ジルジャン氏の手ほどきを受けたと言われます。
そんなオールドKジルジャンを知る2人が立ち上げたブランドが、
所謂現在のイスタンブール社であるのです。


※前回のイスタンブールのツアーレポートはこちら!


前回のツアーでも実際の制作現場を目の当たりにしていますが、
職人たちが丁寧にハンドメイドでハンマリングを続ける姿は非常に感動的でありました。


今回もまた、オールドKの系譜を受け継いだ、
トルコの職人魂の詰まった「究極の逸品たち」を
はるばるトルコまで探しに行って参ります!

その模様は次回で!

それではまた!

■過去記事はこちらから■

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■この記事を書いた人

松岡 武 Takeshi Matsuoka

中学生の頃突然ドラムに目覚め、そのままのテンションで音楽の専門学校に入学。卒業後よりお茶の水イシバシに勤務し13年、2016年6月より渋谷WEST勤務。20代のころはジョン・ボーナムにあこがれすぎて24インチのライドをバカバカ打ち鳴らしてました。豊富な現場経験を生かしたその人に合った楽器のチョイス、チューニングやメンテナンスポリシーで、様々なタイプのドラマーをサポート致します!



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