楽器屋さんに聞けシリーズ ?奇数インチのススメ?

近年では一般的になってきている奇数インチシンバルの魅力とは??

2018-05-01 こんにちわ、渋谷WESTの松岡です。

本日のネタは、
奇数インチシンバルについて!


ここ最近では新製品では必ずと言っていいほどラインナップされる
「奇数インチ」のシンバルの魅力について迫ってみたいと思います。



以前のサイズによる音色の違いの記事はコチラ



■やはり定番の「偶数インチ」のシンバル

シンバルのサイズの標準と言えば?
やはりハイハット14インチ、クラッシュ16&18インチ、
ライド20インチが定番で有る事は間違いないでしょう。

おそらくはドラムセットでの主流が奇数インチで有る事から、
シンバルもそれに合わせて制作されていたのであろうと推定されます。

しかしながら、古くから奇数のインチ設定のシンバルも存在してはおりました。
ただ、やはりそれほどメジャーな存在では無いようで、
昔のシンバルの奇数インチは比較的レアなように感じます。




■近年で目立つシンバルの大口径化

ここ最近、特に海外ではライドの標準が22インチとやや大き目なものが人気です。
この傾向は日本でも徐々に浸透しつつあるようです。



例えば22インチ以上ののライドをトップに持ってくると、、、

16インチのサイドではややボリューム感に欠け、ピッチも少し高めに感じると思います。
ここで17インチが活躍、若干ピッチも抑え目になり、
ふくよかさが感じられるハズでしょう。

私も以前22インチと24インチライドを使用しておりましたが、
ライドが大口径なもので、どうしても16インチでは物足りず、
左手側に18インチ、右手側に20インチを配置しておりました。
左手側に18インチはかなり大きく感じられ、良くスティックを引っかけたものでした。
せめてもうひと回り小さければ、、、なんて思っていたので、
近年では17インチが身近になってきたことは、
大口径ライドを使うドラマーにとっては嬉しい進化ではないでしょうか??


■奇数インチならではの特徴

16インチでは物足りない場合の17インチ、
18インチ以上のボリュームが欲しいときの19インチなど、
1インチ増すだけで、ボリューム感はかなり増します。

1インチアップではピッチ感も低くなり、サステインも増すので、
それを考慮したバランスでセットを組む必要があります。

また、奇数ならではの独特の雰囲気もあるように感じます。

個人的な印象では有りますが、
奇数インチのシンバルはどこか暗めの雰囲気があり、
偶数インチは素直で明るい雰囲気に感じられる事が経験上多いです。

私の知人も、奇数は独特な周波数を感じる、、、
なんてことを言っていました。何とも興味深いところです。

今回、ZILDJIANのAカスタムシリーズの
偶数組(16&18)と奇数組(17&19)で叩き比べをしてみました。

先ずはスタンダードな16+18インチです!
ZILDJIAN / A Custom 16インチ CRASH
ZILDJIAN / A Custom 18インチ CRASH



Aカスタムらしい明るくポップな印象です。


続いて17+19インチの組み合わせ!
ZILDJIAN / A Custom 17インチ CRASH
ZILDJIAN / A Custom 19インチ CRASH



若干ですが、重い雰囲気に変わったような気がします。
勿論、サイズアップしたのでピッチ感が下がり、
サステインも伸びた影響もあると思われますが、
それ以上に音の雰囲気の変化も関係している気がします。
ちなみにハイハットも15インチを使用してます。
SABIAN / ARTISAN Lignt HiHats 15インチ


パワー欲しさに18+20インチの組み合わせにしてしまうと
かなりへヴィーになってしまい、立ち上がりの遅さが気になることも、、、

1インチのみサイズアップでは
若干のダークさを付加したい場合に非常に有効なであると思います。


■豊富なバリエーションで好みのサイズを探してみよう!

このようにドラムセットやシンバルのサイズが多様化してきたおかげで、
個人個人の個性やプレイスタイルによりフィットした楽器を選ぶことが出来るでしょう。



なかなか細かいサイズまで在庫している店舗は少ないと思いますが、
SHIBUYA_WESTでは細かいサイズ設定も定期的にご用意しております。



もし、シンバルのサイズでお悩みでしたら是非ご相談下さい!

それではまた!


■過去記事はこちらから■

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■この記事を書いた人

松岡 武 Takeshi Matsuoka

中学生の頃突然ドラムに目覚め、そのままのテンションで音楽の専門学校に入学。卒業後よりお茶の水イシバシに勤務し13年、2016年6月より渋谷WEST勤務。20代のころはジョン・ボーナムにあこがれすぎて24インチのライドをバカバカ打ち鳴らしてました。豊富な現場経験を生かしたその人に合った楽器のチョイス、チューニングやメンテナンスポリシーで、様々なタイプのドラマーをサポート致します!


MATSUOKA