たまにはドラムのお手入れしてみませんか?よく使うアイテムを交えてご紹介してみました!
2017-06-01 前回までガッツリチューニングのお話しでしたが、今回は
お手入れの基礎知識です。

あんまり難しいこと考えずに
普段お手入れってどんなことすればいいの?
取り扱いの注意点がわからないなどなど
そんな方に読んでもらいたい内容です。
実際わたくしがよくドラム叩いてたころの経験より心掛けている事です。
気楽に読んでみてください。
■汗がついたまま放置しない
ドラムって汗いっぱいかきますよね
そんな汗が飛び散ったり
汗まみれで楽器をそのまま触って放置してると、、、
あっという間に金属がサビます。
塩分含んでるので当たり前のようにサビます。
特に汗っかきなライブドラマーは、
乾拭きで良いので、使用後は綺麗に拭いてからしまいましょう。
特にシンバルは汚れるとすぐ緑青が吹くので、
錆びさせに綺麗に使いたい方は必須です。
しかし、
気を付けてても汚れてしまった、
油断して錆びさせてしまった、、、、
そんなときに、
いろんなタイプのクリーナーがありますよ!
・よくあるピ○ールなどの金属磨き
かなり落ちます、ただし研磨剤強いので表面は削れます。
シンバルでも十分使えますが、表面が若干削れますのでご注意を、、
・液体系クリーナー
MUSICNOMAD / DRUM DETAILER MN110
こちらは洗浄力もなかなかで、ラッカー仕上げ他、幅広い部分に使える為、当店でメインで使用しているクリーナーです。

ghs / Guitar Gloss ポリッシュ
こちらは研磨剤入りなので、使用できる範囲は狭まりますが、かなり頑固な汚れも落とせるため、金属系の物に多用しています。
■ネジ類は締めすぎない
これはありがちなトラブルですが、
ガッチリロックしたいが為に、
ネジを思いっきりギューって締めてるうちにネジが空回り、
外してみると受け側の金属がボロボロと、、、
よくあるネジナメですね。
ことドラムに関しては
締めすぎなくてもキッチリ止まる設計になってます
これでキッチリ止まらなければ、
なんらかのトラブルや消耗が考えられます。
また、万一緩んでも大抵はメモリーロックなどでバックアップされてたりするので、
上手に活用して無理せずしっかり固定しましょう。
また、特にスネアのスイッチ類の固定ボルト、
強く締めすぎるとすぐネジがナメてしまいますので注意あれ。

Drum Gym / Easy Winger
こちらは超便利アイテム、
これを使わないと回らないのも問題アリですが、
かなり強く締め付けられてしまった場合に大活躍します。
■チューニングはこまめに手直ししよう
特にオープンリムショットを多用するパワフルなドラマーは、
叩いている直下のボルトだけ緩んでしまったり、そんな経験もあると思います。
崩れたチューニングのまんまで放置していたり、
超ハイピッチのまんまで放置したりすると、
フープやシェルがじわじわと歪んてしまいます。
なるべく使い終えた後にチューニングをチェックして、
極端に偏ったテンションになってないかチェックしておきましょう。
フープ歪みならまだしも、シェル歪みは矯正もできないので、
音色が変わってしまう恐れがあるので注意しましょう。
また、ヘッド交換の時、たまにフープの向きをローテーションして、
叩かれる位置が偏らないようにするのも効果あります。
ついでにヘッド交換時は、エッジの乾拭きも忘れずに!
結構ゴミたまります。
■可動部のグリスアップは忘れずに
テンションボルトやスイッチ部、動くところは次第に磨耗します。
特にテンションボルトはほっとくと油切れして動きが悪くなります。
パーツの寿命を延ばし、チューニングのしやすさを維持するためにも、グリスアップは忘れずに。
ただし、古いグリスは汚れているはずなので拭き取ってあげて下さい。
特にホコリやゴミと一緒になって固まると、厄介な汚れになってしまいます。
また付けすぎも禁物、ベタベタになるほど付けなくても、十分効果を発揮します。
特にテンションボルトは粘度が高いものが良いかも。
逆にペダル等にはやや粘度の緩いミシン油のような物が役立ちます。
また、ペダルの可動部のグリスアップは注意。
ベアリングが入っている箇所に、不用意に油をさすと、
ベアリングの中のオイルが流れ出し、余計動作が悪くなってしまうことも。
最近ではその機種専用のモノも出ているので、専用があれば専用をオススメします。

PEARL / OL300
NINJA ベアリング専用オイル P-3000/2100シリーズ用として販売されている。
また、ゴムやナイロンブッシュなどには基本は油がNG
動きが悪いときはシリコンオイルを少量吹きつけましょう。
基本いつも綺麗にしてればそうそう動きが悪くなることもないです。
■運搬に気をつけて
大概、楽器がダメージを受けるときは運搬時です。
ソフトケースは軽くて持ち運びしやすい反面、衝撃にはあまり強くは有りません
反対にハードケースは衝撃に強い反面、そのものの重さが重く、運びやすさではソフトケースに劣ります。
しかし車などで運ぶときは安全ですし、使い分けをすると良いかも。
最近ではソフトケースでも中綿がしっかりしていたり、セミハードタイプもあるので
機動力と頑丈さを両立させたい場合に、非常に便利なケースもたくさんあります。
用途に合わせたケース選びが重要です。

プロテクションラケットAAAシリーズ
頑丈さもさることながら、機動性にも優れ人気の高いケースです。
■気温変化にはご注意を
日本は多湿な国、特に夏は暑い上に湿度が高いため、
クーラーのガンガンに効いた部屋から急に外に持ち出すと空気中の水分が結露し、
気がついたらネジが錆びてたなんてことも。
また、夏場の車の中などは非常に暑いため、
うっかり車内に放置すると結構ダメージくらいます。
なかなか難しいかもしれませんが、
極力極端な温度差に注意したり、ケースに乾燥剤などを一緒に入れたりして、
楽器に最適な環境にしてあげる事は大事です。

Greco / Dry Crew 湿度調整剤
もともとギター用の湿度調整剤、
ケースに入れておくだけで、湿度を適度に保ってくれます。
以上、当店で良く使用しているアイテムを含め、役立つグッズも紹介してみました。
メンテのポイントはまだまだありますが、
上記のことに気を付けていれば十分に楽器のクオリティの維持は出来ると思います。
私、個人的には「いい音がすれば細かい事はは気にしない」派の人間ですが、
そのいい音を維持するために普段気を付けていることです。
普段、あまりメンテナンスは、、、という方もいるかとは思いますが、
たまには、楽器のメンテに時間を費やしてみてはいかがですか?
それでは、また!
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■この記事を書いた人
松岡 武 Takeshi Matsuoka中学生の頃突然ドラムに目覚め、そのままのテンションで音楽の専門学校に入学。卒業後よりお茶の水イシバシに勤務し13年、2016年6月より渋谷WEST勤務。20代のころはジョン・ボーナムにあこがれすぎて24インチのライドをバカバカ打ち鳴らしてました。豊富な現場経験を生かしたその人に合った楽器のチョイス、チューニングやメンテナンスポリシーで、様々なタイプのドラマーをサポート致します! |