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楽器屋さんに聞けシリーズ番外編 〜ジルジャンファクトリーツアーレポ Vol.3〜

2016/10/2 (日)[渋谷WEST]

ドラム担当松岡が今回はアメリカ・ボストンのジルジャン工場を訪問!

今回も引き続き3回目! 
アメリカ・ボストンよりお届けする
ジルジャンファクトリーツアーレポ!

140950 B

<ジルジャンファクトリーツアーレポVol.1はこちら>

<ジルジャンファクトリーツアーレポVol.2はこちら>



さて、それではいよいよ工場に突入!


中ではどんな作業が行われてるのでしょうか?

案内して下さるのは開発ディレクターのポールさんです。

陽気なポールさん


これより先は残念ながらカメラは入れません、
文章での説明になってしまいますがお許し下さい

ジルジャンといえば、
独自のジルジャンアロイを使用した、
B20ブロンズのキャストシンバルが中心です。

今回は主に、そのキャストシンバルの製造について解説していただきました。

製造の手順として、
まずはインゴットと呼ばれる丸い金属の塊が製造されます。

ちなみにこれを製造しているメルティングルームは、
クレイギー社長を含めたった4人のスタッフしか入る事ができません。

代々血縁者のみに受け継がれる合金は
いわばジルジャンシンバルの命。
それだけサウンドの要となっているもこのジルジャンアロイなのです。

このメルティングルームで製造されたインゴットは、すでに重さにより分別されており、
1番重い物はなんと7kg程になるという事です。
インゴットを叩くと、既にベルのような澄んだ綺麗なサウンドをしています。
それだけこの合金が、シンバル製造に特化したものである事が伺いしれます。

そしてこのインゴットを専用の窯で約30分、約860度で熱していきます。
その赤熱したインゴットをローラーで伸ばし、
また同じ様に熱して伸ばしを繰り返すと、
最終的には薄い鉄板様の物に変化していきます。まるでピザのよう。

この段階ではまだ脆く不安定な状態で、
ここでポールさんが床に叩きつけるパフォーマンス。
ファクトリーツアーでは定番らしいですよ。

するとその鉄板は陶器の様にバラバラになってしまいました!

この状態ではシンバルを作れない為、
さらに熱して冷やしの繰り返し。

するとどうでしょう?
折り曲げても元に戻る、非常に粘りのある鉄板に変化します。
この状態でポールさんが叩いてみてくれましたが、
既にある程度シンバルの音であると認識出来る音になっていました。
※モデルによる違いはあるようですが、
この状態になるまでに、
およそ12回ほどこの工程を繰り返すようです。

こうして出来たものを、カップの部分をプレスし、
センターホールを作ります。
その後エッジの部分を目当てのサイズになるようにカットし、
シンバルの原型の出来上がり。

この状態ではいわゆる「ドライ系」のシンバルサウンドのようです。

さて、ここからはハンマリングです。

よりシンバルらしいサウンドを作るハンマリング、
ジルジャンでは、すべてにおいてマシンハンマリングを採用。
それはもちろん均一なクオリティを生み出すためで、
専用マシンが淡々と効率的にハンマリングを施していきます。

マシンで淡々と静かにハンマリングが施されていく様子は意外でもありましたが、
トップシェアを誇るジルジャン社だからこそ、
高品質なシンバルを大量に確実に生産しなければなりません。
実にアメリカらしいもっとも効率的な手法であると感じました。

こちらは旧来のハンドハンマリングの方法

ハンマーも意外に重く、叩き続けるのはかなりキツいです。

そして、次の作業はレイジング作り。
この作業もまた、シンバルのサウンドに大きく影響を与える重要な作業です。

この工程は旋盤に乗せ回転するシンバルを、人の手を使い削り、
形状をそれぞれのモデルに合わせ調整していきます。
この作業は実に重要な工程ゆえ、より繊細さが求められ、
スタッフにも大変な熟練が要るようです。
この工程では熟練したスタッフが、1枚1枚丁寧に削っていきます。
通常は裏側から削るようで、
チャイナの場合はその逆になります。

こうして削られたシンバルは黄金に輝きはじめ、
いわゆる見慣れたシンバルのルックスに仕上げられます。

こうしてほぼ完成に近づいたシンバルた、いよいよ仕上げに入ります。
水性のラッカーで薄くコーティング後、
ロゴプリントを施し、レーザーエッチングで刻印します。

その後はテストルームで、
二枚のシンバルを使いクオリティチェック。
TunerとStandardの二枚がいわゆるマスターシンバルですが、
その二枚は結構差が有るんです。

Tunerが目指すべきところ
Standardは合格ラインといった感じです。

このいわゆる個体差は、キャストシンバルならではの、
工程上生じてしまうもののようです。
正直好みの範囲ですのでクオリティは十分問題有りません。
※実際私もTunerよりもStandardの方が好きだと感じたモデルもありました。

熟練のスタッフが、大量のシンバルを早ワザでサウンドチェックしていく様子は
まさしく職人技、その手さばきは圧巻でした。

こうしてチェックが完了したシンバル達は、晴れて皆様のお手元に届くというわけです。

伝統的なハンドメイドだった時期を経て、
大量生産が必要となり、
近代化したオートメーションのシステムに変わっても、
レイジング然り、サウンドチェック然り、人の手が重要なところで必ず加わっております。
より良い品質の物を、いかに確実に生産出来るか、
というトップシェアであるジルジャンだからこそのポリシーを感じます。

400年近く続く伝統的なシンバルブランドは、現代のシステムを活用しつつも、
ニーズに合わせながらそのサウンドを守り続けている事がよくわかりました。

たいぶ機械化されてるとはいえシンバル作りは重労働。
スタッフの健康維持にも気を配っているような、
実にアメリカ的な近代的なファクトリーでありました。

ちなみに、最初に出てきたポールさんがパフォーマンスで割った鉄板や、
削られたカスなどの金属は再度溶かし再利用しているとの事。

そして我々は工場より移動、
ジルジャン社のスタッフ方と共に様々なディスカッションをしつつ昼食。

ジルジャン社はトップシェアでは有りますが、
やはり他社の動向は気になるようで、
しきりに日本国内のマーケットについて色々と質問されました。

逆にこちらからも、

こんなシンバルがあったらいいなとか
もっと細かいオーダーに応えて!とか

色んなワガママも言って参りましたが、
このようなディスカッションを通して、
より良い製品がますます増えていく事を期待しましょう!

そしてその後は待ちに待ったシンバル選定会です!

他のディーラーさんも含め最もテンションの上がる瞬間だったに違いありません。

今回お邪魔したのは、
アーティストの為のシンバルストックルーム


基本的にはレギュラーの商品ですが、
複数枚あり、
この中から好みのシンバルを選べるようになっています。

中にはちょっと指紋がついたものもあり、
ということは誰か有名アーティストが試奏した時の指紋??
とか期待しながら選定開始!

結構な量があり過ぎてさばき切れません笑

とにかくどれも個体差はあるものの、
いい音には違いなく、
私、今回かなり迷いました。

正直、選定の時間も限られているので、
かなりの枚数をかなりの速さでチェック

最終的にはインプレッションの良い
14枚をチョイス致しました!


今回は普段店頭ではなかなか選定出来ない
Kシリーズのライド系を中心にセレクト致しました!

そして、アンディ副社長が用意してくれた未発売の「プロトタイプ」が登場

ポールさんの実演販売が始まります。


ディーラー達が最もテンションの上がった瞬間で、もちろん争奪戦です。
このプロトタイプは数に限りがあるため、
ここは公平に日本流にジャンケン大会。

結果はというと、、、

渋谷WEST分としては
22インチの軽めのライドをゲット!


今回の選定会で
プロトタイプを含む計15枚をゲットしました!!


選定品詳細についてはまた後日お知らせ致します。
ちなみに入荷時期は年末ごろ?との事です。

<選定品リストはこちら!>
※12月の入荷を予定しておりますが、納期は確定したものではありません。
※入荷次第順次情報を公開してまいります、是非ご期待下さい!


1. 20" K CONSTANTINOPLE MEDIUM THIN RIDE HIGH
2. 20" K CONSTANTINOPLE MEDIUM THIN RIDE LOW
3. 22" K CONSTANTINOPLE MEDIUM THIN RIDE HIGH
4. 16" K CONSTANTINOPLE CRASH
5. 18" K CONSTANTINOPLE CRASH
6. 19" K CONSTANTINOPLE CRASH RIDE
7. 20" K ZILDJIAN RIDE
8. 14" K ZILDJIAN HI HAT PAIR 
9. 18" K DARK CRASH THIN 
10. 16" K DARK CRASH MED THIN
11. 20" K CONSTANTINOPLE RENAISSANCE RIDE
12. 20" KEROPE RIDE
13. 18" KEROPE CRASH
14. 22”K Custom Prototype
15. 24”K Constantinople Ride


こうして大盛り上がりの選定会でした。

さてさて、ひと通りのイベントを終え、
お次はジルジャン社の方々との夕食。

クレイギー社長との貴重な2ショット


クレイギー社長をはじめとした、
ジルジャン社の方々と談笑しながら、
ボストン名物のロブスターを頂きました。

とにかくデカイ!

アメリカで最も感じたのは、

どれも食事がデカイ!

なかなか日本人の胃袋では消化しきれず
食べきれないモノが多いのは悔しいものです。

こうしてジルジャンファクトリーツアーは終了。

伝統を守りつつも、均一で高性能な製品を生産するための設備の整った、
実にアメリカらしいジルジャンファクトリーでした。

実はジルジャンというブランドは実に400年近い歴史を誇る、
アメリカでも最長の歴史を誇る企業として認定されているほどの、
超歴史あるブランド!
トルコにてシンバル製作を開始し、20世紀にアメリカに移り、
アメリカの音楽文化と常に共存してきたシンバルブランドです。

アメリカで生まれアメリカで育った、ジルジャンの顔でもあるAシリーズをはじめ、
トルコからの伝統技法を、現在の技術で継承するKシリーズ
今年発売され、低価格ながらハイクオリティのSシリーズなど
常にドラムシーンの最前線にいる「ZILDJIAN」ブランド。

伝統を守りながらも、現代のサウンドに合うよう少しずつの改良を重ね、
その時代のドラマーのニーズに合わせているジルジャンシンバル。
これからもその時代に合わせ、ジルジャンのシンバルは益々進化して行くでしょう。

そんなジルジャンのシンバル作りを生で見る機会を得られたのは
非常に幸運でありがたい経験でございました。

このような貴重な体験をさせて下さった、ジルジャン社をはじめ、
ヤマハミュージックジャパンの方々、その他関係者の皆さんありがとうございました。

<ジルジャンファクトリーツアーレポVol.1はこちら>
<ジルジャンファクトリーツアーレポVol.2はこちら>



■この記事を書いた人

松岡 武 Takeshi Matsuoka

中学生の頃突然ドラムに目覚め、そのままのテンションで音楽の専門学校に入学。卒業後よりお茶の水イシバシに勤務し13年、2016年6月より渋谷WEST勤務。20代のころはジョン・ボーナムにあこがれすぎて24インチのライドをバカバカ打ち鳴らしてました。豊富な現場経験を生かしたその人に合った楽器のチョイス、チューニングやメンテナンスポリシーで、様々なタイプのドラマーをサポート致します!




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