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わからないことは楽器屋さんに聞け!ドラムチューニングの基礎知識〜発展編・後編〜

2017/5/11 (木)[渋谷WEST]

前回に引き続きドラムセットにフォーカスしたチューニングについて解説!

今回は前回の応用編/実践編を踏まえた発展編2、
ドラムセットにフォーカスしたチューニングの続編!

前回の記事
わからないことは楽器屋さんに聞け!ドラムチューニングの基礎知識〜発展編・前編〜

前回では、タムにおけるチューニングや音程の差などについて解説いたしました。



では引き続きドラムセットのチューニングのコツについて解説していきましょう!


■今回はまず、バスドラムについて。

このバスドラム、いわば構造上は「大太鼓」なので、

ノーミュートでそのまま使うと、
「どおおぉぉぉぉん」
なんて全くのしまりのない音になってしまった経験がある人も少なくは無いでしょう。

そんなバスドラムですが、ドラムセットで使用する上では
ある程度ミュートして、サステインをコントロールし、
余分な倍音をカットして低音域をくっきりと際立たせることが必要
です。

ふた昔前は毛布をガンガンに詰めたりして、
ガチガチでタイトなサウンドにすることもしばしばあったようですが、
なかなか調整が難しく、音が詰まりすぎてしまう事も良くみられます。

しかし最近はヘッドの性能が非常に高く、ミュート付きヘッド等を上手く利用すれば、
内部に詰め物をすることもなくナチュラルでタイトにフォーカスされたサウンドを出すことも可能です。

そんなバスドラミュートの方法をいくつかご紹介すると、、、

●ミュート付きヘッド


REMOのパワーストロークシリーズEVANSのEMADシリーズ等の予めヘッドにミュートが仕込まれたものです。

これらのヘッドは特に外周に強いミュート効果をもたらすため、余分な広域の倍音を綺麗にカットし、
あまりヘッドの振動も妨げないため、レゾナンス(鳴り)も音量もそれほど落とさずにサウンドを作れるのが特徴。

また、フロントヘッドにも同様のタイプを使えばやや強めにミュートも掛けられる。
短所としてはヘッドそのものの特性が強すぎる為、ワンパターンな音色になりやすい。


●バスドラ内部用ミュート


このタイプはヘッドへの当たり具合を調整できるものも多く、適度なミュート感で確実なコントロールがしやすい。
短所としてはコントロールの調整が難しい。
上手く固定できていないと打撃の衝撃で不安定に動いてしまったりする。


●帯ミュート


かなり古典的なタイプのミュート、
ヘッドに挟み込んで全体をミュートするため、それなりに強力にミュートが出来る。
ハイピッチなジャズ系のミュートでは適度にアタック感も出て使いやすいが、
ローピッチなロック系ではわざわざヘッドに挟み込む為、チューニング面でややハンデがある。
やや上級者向けのミュート方法である。


●古典的な布つめこみ
毛布を詰め込むなど、一番手軽なミュート方法である。音質としてはかなりタイトになる印象。
ただしつめこみすぎると完全に音が止まってしまうため、適度なものをチョイスする必要がある。
メリットととしては、手軽なため場所に応じたコントロールがしやすい。


主なところだとこんな感じです。
プレイヤーにもよりますが、さまざまなオリジナルな方法もあるようです。

とにかく最終的にはしっかりとした低域のあるまとまった音を出すのが目標なので、
これらの手法を組み合わせる事もあります。

また、ロック系においてはバスドラの「ドッ」というアタック音も欲しいので、
フロントヘッドの穴あけやインパクトパッドを使用した方法がしばしば使われます。


●インパクトパッド


ちょうどビーターが当たる部分に張るシート状のもの。
ビーターがここにヒットすることにより、程よい打撃音が加わり音質がまとまります。
ヘッドの耐久性の向上効果もある。



●フロントヘッド穴あけ

フロントヘッドに穴をあけることにより、インパクトの音を全面に出す効果あり。
穴が大きくなるほどサステインが短くなり、打撃音が強調される傾向がある。
最近は鳴りを生かす傾向が強く、
マイクを突っ込む用に全面右下もしくは左下に5インチ程度の小さ目の穴程度のことが多い。
穴はセンターに近いほど打撃音が強調される傾向。


タム等と違って、そのままナチュラルに使うとそのまま大太鼓になってしまうので、
バスドラムにおいては、鳴らしやすい均等チューニングの概念はそのままに、
タムと違い様々な仕掛けをして、音源で聞けるような「ドッ」というサイトなサウンドを生み出しているのです。



■タムホルダーによるサウンドへの影響、セットの共鳴について

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今回使用したセット
Ludwig / CLASSIC Series 22-13-16 Maple 3pkit Black Oyster
今でいうクラシックメイプル、現行よりシェル厚が厚く、骨太なサウンドが楽しめるセットです。


さて、いよいよセット組みといきたいところですが、、、

前回に解説したタムタム、
タムホルダーを付けるとかなり音が変化してしまうのです。

この動画をご覧ください。



こちらでは手持ちで叩いた状態と、スネアスタンドに載せた状態、タムホルダーに装着した状態で比べてみました。

手持ちの状態では影響される要素が無いため、非常に素直に伸び良くタムは鳴っております。
スネアスタンドではやはり少し音が詰まるようで、サステインが若干短くなることが多いです。

そして、タムホルダーに装着すると、、、このようにかなり音色が変化してしまいます。

タムホルダーによりバスドラムと直接接続されるようなものなので、
シェル自体の振動がタムホルダーにより妨げられてしまうのです。


これを回避するために、各社で工夫を凝らした、
RIMSマウントやPEARLのオプティマウント、YAMAHAのYESSなど、
シェル鳴りをタムホルダーに逃がさないような構造を持ったタムマウント方式が採用されることが多くなりました

確かにこれらのシェル鳴りを殺さない方式は、ナチュラルなサウンドを妨げない利点がある反面、
鳴りすぎてしまう事も多く、ドラムセット全体での共鳴はしやすくなる傾向にあると感じております。

ドラムセットである以上、全体でバランスのとれたサウンドでないと意味がありません。

そのためには、一つ一つバラバラにチューニングするのではなく、
セット全体でチューニングを考えることが必要になってきます。


個人的な方法では有りますが、
私の場合はまずバスドラムを好きなサウンドに調整します。

そしてまず一度、自分の好みのポジションになるようにセッティングをし、
その後タム類のチューニングに取り掛かるようにしております。
また、フロアタムなど、サイズの大きなところから取り掛かるようにしています。

好みもちろんございますが、
小さいサイズの方がチューニングしやすいと個人的には感じます。

さらに注意すべき点として
実際セッティングによっても鳴り方や共鳴に違いが出て来るもので、
ひいては床の材質(ゴム、絨毯等)でも変わってくるため、
使用する場所、使用するセッティングを加味して整えていくことが重要です。

ドラムが最大限で鳴る事は重要なのですが、
セットになると、個々が自由にに鳴っているだけでは、
共鳴したりサステインがぶつかったり、様々な問題が起こります。


以下の動画では調整の方法の1例をご紹介しております。


※タムをホルダーにマウントしたら音が詰まったため、ピッチを上げて調整しました。


※少しフロアのサステインが気になったので、僅かにガムテープでミュートしました。

考え方としては、あくまでも鳴りすぎる物に対してはミュートを施したり、
少しチューニングを変えてサステインを切ってみたりします。

全体のバランスを整えるためには、全てパーフェクトというわけにはなかなかいかないものです。

以下の動画では、タムホルダーに取り付けた後調整をし、
タムのピッチを少し下げたらバスドラムに共鳴したため、裏ヘッドにガムテープを貼り調整しました。



このようにドラムセットの場合は、
全体を通してそれぞれの音程感、音量感、音色のクリアさを考慮してチューニングする必要性があります。

実際これにスネアも混ざるので、さらに複雑になってきます。
また、セットするドラムの点数が多くなればなるほど複雑になり、コントロールする作業も増えます。

ドラムセットのチューニング上では、
とにかく全体でのバランス感を考慮することが最大のポイントです


ここまで解説してきたように、
ドラムのチューニングって複雑すぎる、余計にチューニングは苦手、、、
と思ってしまう方もいるかもしれません。

しかしながら、基本的な知識があれば、
いじってみると意外に簡単に感覚的に出来てしまうものです。


それには、何より経験が必要。

ヘッドにもお金がかかるし、時間もかかるし、第一ドラムセットが無い、、、
なんてこともあるかもしれません。

そんな時は「チューニング」のためだけにスタジオに入ってみるのも面白いですよ!

いつものスタジオのセットを自分好みにカスタムする。
これもまたドラマーとしての楽しみではないでしょうか??

皆さんも是非いろいろチャレンジしてみてください!

それではまた!


■過去記事はこちらから■

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■この記事を書いた人

松岡 武 Takeshi Matsuoka

中学生の頃突然ドラムに目覚め、そのままのテンションで音楽の専門学校に入学。卒業後よりお茶の水イシバシに勤務し13年、2016年6月より渋谷WEST勤務。20代のころはジョン・ボーナムにあこがれすぎて24インチのライドをバカバカ打ち鳴らしてました。豊富な現場経験を生かしたその人に合った楽器のチョイス、チューニングやメンテナンスポリシーで、様々なタイプのドラマーをサポート致します!





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