Harvest Guitarsの植松です。
今回も、アコースティックブランド徹底分析番外編!ということで、新しく入荷いたしましたGibson / ISHIBASHI Dealer Select 1950s J-45 Original Murphy Lab Light Aged Vintage Sunburstをご紹介いたしましょう。
大型のMartin徹底分析は現在制作中ですので、お待ちいただけますと幸いです。
ぜひ最後までお楽しみ下さい!
過去の紹介ブログはこちらからご覧いただけます。
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・目次
- Gibson/Murphy Labとは
- PSLオーダープログラム(現Dealer Select)とは
- Gibson / ISHIBASHI Dealer Select 1950s J-45 Original Murphy Lab Light Aged Vintage Sunburst
- 最後に

・Gibson/Murphy Labとは
Gibson/Murphy Labとは、Gibson/Custom Shopのラインの中でも、最上級グレードのモデルとなります。
レギュラーラインナップ、他のCustom Shopラインナップとも一線を画す再現力、ヴィンテージにも引けを取らないサウンド。
特にラッカー、エイジングに関しては、郡を抜いており、全てにおいてトップクラスのギターと言えるでしょう。
より細かな詳細は、アコースティックブランド徹底分析#1のブログにて説明しておりますので、よろしければ御覧ください。
・PSLオーダープログラム(現Dealer Select)とは
PSLオーダープログラム(現Dealer Select)とは、2023年に数年ぶりに再開されたプログラム。
国内外問わず、Gibson正規ディーラーによるオーダーが可能となったため、カタログ内モデルにはない
木材、カラー、塗装の仕様を出せるようになりました。
このプログラムによって制作されたギターは、一つ一つに個性が滲み出ており、流通量の少なさから大変貴重とされております。
今回新たに入荷した、1950s J-45 Original Murphy Lab Light Aged Vintage Sunburstもそのうちの一つ。
では、どのような仕様で制作されたのか、実際に迫っていきましょう。
・Gibson / ISHIBASHI Dealer Select 1950s J-45 Original Murphy Lab Light Aged Vintage Sunburst
販売価格 ¥770,000(税込み)


こちらは、Gibson / ISHIBASHI Dealer Select 1950s J-45 Original Murphy Lab Light Aged Vintage Sunburst。
ベースモデルは、Original Collection 1950s J-45 Originalとなっております。
Gibsonの中で、大定番のひとつであるJ-45。レギュラーモデルにあるOriginal Collectionには、1950年モデルがラインナップされているものの、Murphy Labにて出荷されているギターの多くが、戦中モデルである1942 Bannerでした。
Dealer Selectの良さは、こういったモデルを制作することができること。
ということで、1950年代のJ-45を、Gibson / Murphy Labにて制作していただきました。
なお、エイジングレベルは「Light Aged」となっております。


ボディトップにはシトカスプルース、サイドバックにはマホガニーを採用。ブレイシングは、Traditional hand scalloped X-bracingを使用。J-45定番の組み合わせで、目の詰まったきれいな木材が外観から見てとれます。
こちらのギターの特徴の一つは、トップに、サーマリー・エイジド加工が施されているということ。
【サーマリー・エイジド加工とは】
サーマリー・エイジド加工とは、加工時に特別な熱処理を加えることで、木材を乾燥。
これにより、水分、油分が抜け、材自体が硬質化する状態を再現。
そのため、ヴィンテージギターのような、豊かで枯れたようなサウンドが生み出されております。
やはり、Murphy Lab独自のマーフィーラッカー、エイジングは、素晴らしいと言わざるを得ない外観。
ウェザーチェックが、ボディ全体にびっしりと綺麗に詰まっており、サウンドホール近くのエイジングや
打痕、ピックガードの擦り傷は、まるで本物のヴィンテージ品であるかのように、異彩を放っております。
外観だけではなく、サウンドにおいてもヴィンテージと錯覚させられるような印象。
サーマリー・エイジド加工、マーフィーラッカー塗装が相まって、音の一つ一つに対する分離感、鮮明感、そして倍音感は群を抜いております。
J-45の力強く、泥臭いサウンドと合わさることで、キレのあるファンキーなカッティング、音の粒が揃ったコードアルペジオとも相性が良く、
ジャンルを選ばない、万能型の一本と言えるでしょう。




マホガニーネックにローズウッド指板。これまた定番の組み合わせです。
ネック裏からヘッド裏にかけても、びっしりと詰まったウェザーチェック、
所々に見受けられる打痕や金属部分のサビ具合にも抜かりはございません。
ネックシェイプはラウンド。ナット幅43.81 mm。
薄めのスリムテーパーと比べると、太めのネックシェイプで、50年代によく見られるようなシェイプ。
ほかにも、3連式のクルーソン式ペグ(Grover Strap Cream Button)や金色のヘッドロゴ等、至るところに、50年式J-45仕様を感じます。




ラージピックガード、アッパーベリーブリッジは、1950年代モデルの象徴。
ベースモデルがOriginal Collection 1950s J-45 Originalのため、LR Baggs VTCを搭載しております。
(ボリュームとトーン)
全体的に見ていくと、やはり1942年式J-45とはまた違った良さの現れた、最高級の一本と言えるでしょう。
・最後に
いかがでしたでしょうか。
現在、1950年代のGibson J-45は、かなりの高騰を見せており、もう簡単には手に入らない時代となってしまった今、
Murphy Lab製の1950年リイシューモデルを選ぶと言うのは、かなり良い選択肢になるのではないでしょうか!
ぜひお早めにご検討くださいませ!
それでは良いギターライフを!