予算15万円から20万円で届くスターダムへの片道切符。ファクトリーのマジックを感じるサウンドと本格仕様。
いつもご愛顧いただき誠にありがとうございます。イシバシ楽器 名古屋栄店 店長 湊 です。
ギター選び、予算をおおまかに立てて選ばれる方が多いのではないでしょうか。エレキギターの販売価格は、お手頃なもので1万円前後から、高級機種では100万円前後、ヴィンテージなどの希少価値が付くものは数千万円(!)とかなりのレンジがあります。

エレキギターには、プレイヤーのニーズに応じて様々な価格帯のラインナップが用意されていますが、それぞれの価格帯で特徴があります。
もちろんより良いものを選んでいただくのに越したことはありませんが、予算には限りがありますので、よく検討した上で予算を決めていただくのが良いと思います。
今回ご紹介する予算は『15~20万円』。エレキギターの最高峰はアメリカ製、Made in USA となりますが、予算20万円であれば十分このアメリカ製に手が届きます。
アメリカのトップブランドの方々が皆おっしゃられることに『我々の工場にはマジックがあるんだ』という言葉があります。日本国内にも熟練工を多く抱えた工場はありますが、長年楽器に携わるお仕事をさせていただいていると、彼らの言うUSAファクトリーの『マジック』は確かに存在すると感じます。

様々な要素が複雑に絡み合って生み出されるエレキギターのサウンドですが、受け継がれた製造工程にしかなし得ない、計算や設計を超えたサウンドの違いを感じることが出来るでしょう。
予算的には15~20万円は決して安くはない金額ですが、『あの好きな曲でなっているギターの音』が確実にしてくれるのが、この価格帯なのです。
実際多くの若手ミュージシャンなどが使用しているのを見かけるのが多いのもこの価格帯。『真剣に音楽を志したい』、『とにかく「あの音」が出したい』、または『本格的なサウンドを奏でる喜びを感じたい』という方におすすめです。
そういった方に向けて、予算15万円から20万円前後で選べるエレキギターのおすすめをご案内いたします。
■ Fender (フェンダー)
ロックテイストな『American Performer』、トラディショナルな Fender トーンを持つ『American Professional II』
現在アメリカ、メキシコ、日本に生産拠点があり、それらをまとめて『Fender』なのですが、昔ながらの呼び方が定着しており、USAメイドのFenderを『Fender USA』と呼んでも問題ないかと思います。
Fender USA ではいくつかのグレードに分けてそれぞれコンセプトが違うプロダクトをラインナップしていますが、この価格帯で最も層が厚いのがFender 社でしょう。合理的なデザインと製造コストの点から、手に入れやすい 『Made in USA』 ギターです。
予算20万円前後ではロックテイストな『American Performer』シリーズ、トラディショナルな Fender トーンを持つ『American Professional II』から選ぶことが出来ます。
American Professional II シリーズ

American Professional II シリーズは、過去『American Standard』、『American』シリーズを経てリリースされている、Made in USA の Fender ラインナップで、モダンな仕様とヴィンテージフィールの両方を兼ね備え、Fender の魅力をすべて感じていただける様に開発されているシリーズです。
ロックはもちろん、Fender 系に期待するブルージーなトーンやクリスタルクリーンに至るまで、Fender と奏でられた名曲のサウンドが心地よく再生されます。
過去グラミー賞などを受賞したアーティストが American Standard シリーズを愛用いていたりと、全米ヒットチャートで聞こえるサウンドの一角を担うほどのシリーズとなっております。
プレイヤーのタッチを引き出す表現力の高さも持ち合わせており、細かい演奏タッチのコントロールなどプレイヤーを成長に導く側面も持っています。
American Performer シリーズ

American Performer シリーズは、過去の 『Highway One』 シリーズや『American Special』 シリーズを経てリリースされたモデルで、Prifessional シリーズより少しお求めやすい価格設定ながら、ピックアップの出力も比較的高く、若いアーティストが好むガツンと力強いロックサウンドが得意なシリーズです。
このどちらのシリーズでも、基本的にはモダンな仕様も盛り込まれておりプレイアビリティが高いのも特徴です。
USAメイドの遺伝子を受け継ぐ『Made in Japan Heritage』
その他、日本製のラインナップで『Heritage』シリーズがおすすめです。
『Made in Japan Heritage』シリーズは日本製ながら Fender Custom Shopでマスタービルダーとして名を馳せ、ヴィンテージ楽器に対して深い造詣を誇るマーク・ケンドリックの監修を得て採用された、ヴィンテージファンを魅了するスペックを詰め込んでいます。

このシリーズが発表された当時ディーラーミーティングに私も参加しましたが、ボディテンプレートはUSAと共通のため細かなボディラインや面取りなどUSAメイドと見分けがつかない仕上がりで大変驚いた記憶があります。
監修のマークケンドリック氏は元々Fender カラーチャートに詳しいことでカスタムショップ入りした経緯がありますが、そんな彼が日本製とUSA製の細かなカラーの違いを精査、統合しリリースされており、本シリーズはUSAメイドの遺伝子を受け継ぐモデルなのです。
■Gibson (ギブソン)
研ぎ澄まされたシンプルな魅力の『Les Paul Special』
Fender と並んで2大エレキギターブランドと称えられる Gibson もアメリカ生産、Made in USA のブランドです。
Gibson の看板モデル、『Les Paul Standard』には、ボディトップに『フレイムメイプル』という高価な木材が使用されており、予算としては30万円ほどになってしまうのですが、同じくUSAファクトリーのマジックを感じていただくのに、『Les Paul Special』があります。

元々は50年代に Les Paul のスチューデントモデルとして発表されたのが 『Les Paul Special』なのですが、ワイドレンジなシングルコイルピックアップ『P-90』とシンプルな本体構造が生み出すレスポンスの早い太いサウンドは今でも根強いファンを持っています。スタンダード ではなく、あえて スペシャル をチョイスするアーティストもいるほど、そのサウンドは唯一無二となっています。
オリジナルに肉薄した EpiphoneとGibson Custom Shop のコラボレーション
トップにフレイムメイプル、の仕様であれば、Epiphone からリリースされている Inspired by Gibson Custom シリーズがあります。EpiphoneとGibson Custom Shopのコラボレーションによって製作されており、生産国は異なりますが、かなりオリジナルに肉薄した仕様となっています。

■Ibanez (アイバニーズ)
ジャパンメイドの威信をかけた『Prestige』シリーズ
ここまではUSAメイドのトラディショナルブランドのご紹介でしたが、名古屋栄店からのお届けですので、我らがモノづくり愛知が誇るブランド、Ibanez は外せません。

Ibanez にもいくつかグレードがあり、この価格帯は日本製 『Prestige』シリーズがお選びいただけます。非常に綿密な市場リサーチ、今どんな音楽が演奏されているのかまで全世界に目を光らせ、アーティストたちとのリレーションシップにて商品化するのは流石です。
AZシリーズのクリアな音像と、今までのIbanezらしからぬハイエンド・コンポーネントギターのような演奏感は全世界で評価され、爆発的なヒットとなりました。
USAメイドの良さが楽器としての音の深みだとすると、ジャパンメイドのギターの良さはトーンのクリアさにあり、このAZモデルはそういった日本製の良さとプロダクトの個性がうまく噛み合った新しいくも馴染みやすい、素晴らしいモデルです。
■圧倒的在庫数を誇る イシバシ楽器 ユーズド・エレキギター
予算20万円前後であれば、ここまででご紹介した2大ブランドのおすすめ機種の他に、イシバシ楽器がお届けしている『中古エレキギター』という選択肢を入れていただければ、圧倒的に選択肢が広がります。
新品では手が届かないモデルも中古であればお求めやすくなります。特にUSAメイドのギターは使用感があっても、それが楽器としての貫禄に繋がり新品とは違った良さがあります。

中古エレキギターの選び方に関しては、『中古エレキギターを選ぶ時チェックしたい5つのポイント』 にてご案内させていただいておりますのでぜひ合わせてご覧下さい。
買取から販売まで自社ですべて行える楽器専門店として、高価買取を行っており、商品購入と買取を同時に行う『下取り』も大歓迎ですので、ぜひギター購入方法の一つとしてご検討下さい。
中古商品は定期的に価格の見直しを行っており、欲しい楽器の価格がご予算まで降りてくるかもしれません。そういった楽しみもギター購入の醍醐味でもあります。

世界を驚かせよう。本物に触れる喜びと、本物を奏でる楽しさで。
いかがでしたでしょうか。予算20万円前後でのギター選び。この価格帯は、受け継がれてきた本物のトーンを持つギターとの、出会いの入口となる価格帯です。
この価格帯では十分音楽的に素晴らしいサウンドメイクが可能で、世界中のリスナーを感動させるようなトーンを奏でることが出来ます。ギターはいつでもあなたが最高のトーンを引き出してくれるのを待っています。
こういった楽器との対話が体感出来ることが、楽器演奏の楽しさの一つでもあります。
個人が発信出来る今の時代、あなたの引き出したトーンが世界に届く、そんなことも夢ではないのです。
