中古エレキギターを選ぶ時チェックしたい5つのポイント

在庫数1,500本以上のユーズド・エレキギター。選ぶ時に見るべき項目とは

いつもご愛顧いただき誠にありがとうございます。イシバシ楽器 名古屋栄店 店長 湊 です。

ギター購入に当たって、視野に入って来る中古商品の購入。しかし中古商品に漠然と不安を感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

一般的な楽器の使用用途は演奏になりますが、楽器の楽しみ方は非常に多様で、コレクションとしてのインテリア使用から、ハードなライブやツアーでの使用などなど、中古楽器は店頭に並ぶまで様々なシチュエーションで使用されています。

そこで今回は個体によって大きくコンディションの異なる、中古楽器を選ぶポイントをエレキギターにフォーカスしてご案内いたします。

中古商品のメリットとデメリット

まず、中古商品について考えてみます。中古商品のメリットとは何でしょう。挙げるとするなら『同クラスの新品より手頃』『生産完了品が手に入る』などでしょう。

中古商品ということで躊躇されている方が不安に思われるデメリットとしては、『メーカー正規保証がない』『調整されているか不安』『傷など使用感がある』『パーツなどが消耗している』『反りなどネックコンディションが心配』などかと思います。

中古商品を選ぶ上で難しいと思われるポイントは専門的な内容でもある『パーツの消耗』『反りなどネックコンディション』になるかと思います。それぞれ見てみましょう。

ギターの消耗部位は、そこまで多くない

弦が直接触れる『フレット』と『ナット』コンディションを見る

エレキギターを使用していく上で、消耗する部分は実はあまり多くありません。

弦が直接触れる部分の『ナット』『フレット』が最も消耗する部分で、個体によって消耗度合いが大きく異なります。

適正なナット高とは

ナットに関しては微調整や交換も容易なため減りが激しい場合は交換され、概ね問題ないものがほとんどかと思います。低すぎる場合は開放弦に音づまりが出ますが、高すぎると演奏性に支障が出てきます。

3フレット辺りを押さえ、1フレットと弦の間に僅かにスキマがあるようでしたら適正なナット高です。これを各弦行います。

フレットは『残りどれくらい』かをチェック

フレットに関しては交換が大掛かりになり、機種によってはコストもかなり掛かります。

そのため目立ったヘコミなどに合わせ全体にフレットを削るレベリング(すり合わせ)を行ったり、演奏に問題がなければ現状を記して販売されることが多く、中古商品のWebページにはほとんどの場合フレットの残りの割合の記載があるかと思います。

新品ギター製作の際、フレットを打ち込んだ後にレベリング(すり合わせ)を行って出荷されるため厳密に言えば出荷時にも100%ではないのですが、大体の場合は出荷時の状態を10割、100%として記載されています。

フレット残8~7割 の場合

残りが8~7割であれば全く問題なく使用出来、また摩耗が進んだとしてももう一度レベリングが出来る残量です。この記載であれば、心配いらないのではないかと思います。

フレット残6~5割 の場合

残りが6~5割の場合は全オーナーがある程度弾き込んでいることが多く、よく弾かれる部位の減りに合わせてレベリング(すり合わせ)をして出品します。

弾き込まれていると、特定の部位が大きく削れてしまうことがありますが、そこに合わせるとフレットが低くなりすぎてしまう場合は演奏に問題のない範囲でヘコミを残してレベリング施工されます。

少しフレットが低くなりますので、弾きにくいと感じられるかもしれませんが、演奏に当たっては致命的な問題にはなりません。

しかしながら再度レベリング(すり合わせ)を行うのが難しい状態です。すり合わせ出来なくなったギターはフレットを打ち替えるのですが、リペア施工費用は4万円前後から機種によっては8万円以上かかるリペアとなります。

フレット残がそれ以下の場合は注意が必要

フレット残が5割を下回る場合は、購入後使用していたらすぐにリペアが必要になったり、ある程度の弾きにくさが予想されます。

商品の価格と、後々かかるリペア代金を考慮して価格が決められているものが多いので、その辺りを考慮して検討してみると良いでしょう。

ネック調整のための『トラスロッド』のコンディションを見る

最も重要なポイント、トラスロッドの可動状況と素のネックコンディション。

中古エレキギターを選ぶ際に最も重要な部分が『ネックが調整可能かどうか』ですが、ネック調整の際に使用する『トラスロッド』の状態です。

トラスロッドとはギターのネック内部に仕込まれている弓なりに曲がったロッド(棒)です。ネック内部両端に固定され、ナットを締めることでネックを弦とは反対側に引っ張り、ネックの反りを矯正します。

本来は弦の張力とバランスをとりネックを真っ直ぐに保つためのものですので、ネックの木材自体が大きく曲がり変形してしまうとトラスロッドでは矯正しきれません。

こういった状態を『トラスロッド締まりきり』『トラスロッド締め方向にいっぱい』などと記載します。

多くのギターは『シングルアクション』と言われるネックの順反り(弦方向にネックが曲がった状態)のみ矯正出来るトラスロッドを採用しています。

逆反り(弦とは反対方向に曲がった状態)は矯正出来ないため、トラスロッドをゆるめ切ってもネックが逆反りの場合は調整が出来ない状態となります。

近年では『ダブルアクション』と呼ばれる両方向に調整可能なものも増えましたので、この場合は調整幅が広く、ネックコンディションの変化に対応しやすくなっています。

トラスロッドは、一般的には若干逆反りの状態まで締め込めれば問題ないと判断出来ますが、基本的には構造の特性上ネックがまっすぐになると、トルクがキツくなりますので、あまり逆反りに出来ないものもあり、判断が難しいところです。

よくトラスロッドの残りはどれくらいなのか問い合わせをいただくことがありますが、トラスロッドが少し固くなった状態でストレートの場合、さらに順反りになった場合はネックと一緒にトラスロッドも曲がります。

そのため、新たに締め込む余裕が生まれたり、とその調整可能な幅は一定ではなく、厳密にあとどれくらい締め込めるのかは分かりません。

よく記載されている『トラスロッド残り 90度』などは、あくまで現状で『そこまでは動くのを確認出来た』ということに過ぎません。あくまで分かりやすく現状をお知らせするため、こういった記載がされています。

一番大事なポイントは、『弦をゆるめ、トラスロッドも荷重を掛けていないネックの素のコンディション』がどうか、ということかと思います。この状態で真っすぐに近ければトラスロッドが多少硬くても問題ない判断出来ます。

私が中古ギター購入の際行うトラスロッドのチェックは、トラスロッドを緩めきったポジションから、調弦した状態でどれくらい締めればベストなネックコンディションになるか、で見るようにしています。

ここでたくさん締め込まないと行けないものは『トラスロッドの矯正力が弱い』『ネックの素の状態が良くない』と判断出来ます。

さらに、いくら締め込んでも効かない場合は、トラスロッドが折れていたり、両端の固定に問題が出ている可能性が考えられます。

当社のみならず楽器店が出品しているギターで『トラスロッドに問題なし』と記載されているものは、こういった内容を鑑みて問題なしと判断しているかと思います。

その他パーツ『電装部品』のコンディション

ジャック、ポット、スイッチの通電をチェック

パーツの消耗には、電気に関わるパーツも含まれます。エレキギターは電装部品がいくつか使用されていますが、そこまで数は多くありません。インプットジャック、ボリュームやトーンなどの可変抵抗ポット、ピックアップセレクターなどのスイッチが主なものとなります。

どれも使用に伴って摩耗したり、保管環境、使用環境によっては経年で通電接点に酸化被膜が出来ることで通電不良を起こしたりするものとなりますが、元々シンプルな構造ですので耐用年数は意外と長くなっています。

パーツ自体も1,000円前後のものが多く、ハンダが使えれば簡単に交換可能なものが多くなっています。加えて簡単な接点洗浄などのクリーニングで解決する場合が多い部分です。

ボリュームやトーンなどに通電不良でノイズを伴う場合は『ガリノイズあり』などと記載されています。

オリジナルパーツであることが価値を左右するヴィンテージや、リペアすると販売価格に対してコストがかかり過ぎてしまうエントリーモデルなどの場合は、一定のパーツクリーニングを行い、こういった記載をして出品されます。

中古保証つき、クリーニング&調整済み中古楽器を選ぶ

中古楽器を選ぶ際は買取後に調整、クリーニングされているもので選ぶことをおすすめいたします。個体の不具合はクリーニングや調整を行うことで見つかることがほとんどです。

イシバシ楽器で買取させて頂いた商品は全てクリーニングと再調整が行われて出品され、無調整のものはジャンク品と記載し販売されています。

さらにイシバシ楽器では中古保証規定を設け、中古商品でもイシバシ楽器の保証が受けられますので、『メーカー正規保証がない』『調整されているか不安』についてはご安心いただけるかと思います。

本来中古保証がつくものでも中古保証なし、のものもありますが、その場合は理由が記載されておりますので、その場合は内容をチェックしてみて下さい。

Webページなどにも商品個体画像が掲載されておりますので、『傷など使用感がある』に関しては価格と妥協出来るラインを検討して頂ければと思います。気になる箇所の画像が見にくければ、お問い合わせいただき別途画像をお送りしてのご案内も行っております。

市場価格の相場など、販売価格が変動するのも中古楽器の面白さ

中古楽器の中には、限定品や生産完了してしまったものなどは市場価格が大きく変動するのも特徴です。大変な人気を博しながら僅かな生産数で新品では買えなかったものなど、定価を超える価格で取引されることもしばしばあります。

お手元にあるギターが、ひょっとしたら現在では非常に価値のあるものの可能性もあるのです。

イシバシ楽器ではそういった希少価値も含め、楽器が持つ価値を余さず査定し買取を行っており、市場価格も注視し販売しております。

大きく変動する中古相場ではありますが、お客様の手にお届け出来るよう『USED REFRESH SALE』と題して毎月中古商品の価格の見直しも行っております。是非チェックしてみて下さい。

イシバシ楽器の楽器買取&中古販売プロジェクト『RE:CONNECT』

楽器との出会いを広げる中古楽器

イシバシ楽器では、新品のギターも豊富に取り扱っていますが、よりラインナップを豊富にすることでの魅力的なお店づくりと、RE:CONNECT と冠して「人と楽器、そして音楽が再び繋がる。」ための架け橋となることを目指し楽器買取とその販売を推進しています。私は自社の取り組みながらとても素晴らしいことだと思っています。

いかがでしたでしょうか。中古楽器には、『あの時憧れていたギター』だったり、『今はもう製造されていない名器』など、新品にはない様々な魅力があります。是非今回ご案内したポイントをふまえながら、中古楽器もマイギア購入の選択肢に入れてみて下さい。

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