アコースティックギターの中で最上位のものといえば、先ず挙げられるのはMARTIN D-45でしょう。
きらびやかでリッチなトーンは他の追随を許さず、フォークシンガーのみならずギタリストの憧れの最高級ギターとして地位を確立し、現在に至っています。
1968年から1969年の2年間のみサイド&バックがハカランダの物が製作され、現在においてはこの2年の間に作られたD-45は、ことさら入手が困難なものとなっています。
このギターは、ハカランダ材を使うことをやめて久しい1987年に、ハカランダ材を使用して作られました。

強いアタック感があり、きらびやかに広がる音です。光るようにきらきらしたトーンの中にも、ハカランダらしい複雑でダークなニュアンスを帯びています。

きらびやかですが表面的なものではなく、密度があり滑らかで伸びやかな、非常にリッチなサウンドとなっています。


象徴的なアバロンの装飾によって、楽器の美しさが見事に表現されています。ボディバックのハカランダの杢目は見事という他はありません。木材の希少価値や歴史的価値、芸術的な美しさ。このギターの素晴らしさについては枚挙に暇がありませんが、四の五のいう必要は無いでしょう。

すべての音が力強く自信にあふれていますが、ナチュラルで決して無理をしているようには聴こえません。感情豊かで抜群の表現力を持つ音と言えます。多くの人々にとって無視できない音であり、ステージにおいては観衆の目と耳を惹きつけロックしてしまうことでしょう。


TOP板の内側にはC.F.マーティン4世と、このギターを作ったクラフトマンたちのサインが書かれています。このギターに対する、彼らの並ならぬ気持ちが伝わってくるようで、鬼気迫るものがあります。このギターを世に出す時の喜びはいかばかりであったでしょうか。当時のクラフトマンたちに思いを馳せずにはいられません。

D-45 LE(Limited Edition)
MARTINの歴史に輝く名作と言えるでしょう。
Martin / D-45 LE 1987
¥ 5,500,000 (税込)
https://www.ishibashi.co.jp/ec/product/2800001954504
イシバシ楽器御茶ノ水本店ハーベストギターズ