Fender Flagship Store『世界初』が日本に出来た理由。
いつもご愛顧いただき誠にありがとうございます。イシバシ楽器 名古屋栄店 店長 湊 です。先日原宿にFender Flagship Tokyoがオープンし、改めてFenderというブランドを知った方も多いのではないでしょうか。
『世界初』がなぜ日本に出来たのでしょうか。Fender社と日本には密接なつながりがあります。そこで今回はFender と日本の関わりについてご案内させていただければと思います。

Fender社の創業とCBS(Columbia Broadcasting System)による買収
Fender ブランドは、エレキギターの父『レオ・フェンダー』の名を冠したもの。1938年にラジオやアンプの修理工房『フェンダーズラジオサービス』としてスタートしました。
当時はギターという楽器は元々あまり大きな音量が出ないため伴奏用の脇役でしたが、ピックアップシステムの発明とアンプの発展により少しづつ存在感を強めていた時代です。

そこでレオ・フェンダーは1947年に社名を『フェンダー・エレクトリック・インストゥルメント・カンパニー』に改名。
それまでフルアコなどホロウボディが主流だった市場にソリッドギターの投入を目指し開発を進め、1949年にEsquier、1951年にはTelecaster を発売。その後も数々のモデルを開発しました。アンプも名機をたくさん生み出しており、Marshall などのアンプメーカーが生まれるきっかけとなっています。
1965年、大きくなったエレキギター市場に目をつけたCBS(Columbia Broadcasting System)社がFender社を買収しさらに拡大を続けましたが、1980年頃になると大量生産よる品質低下と、楽器業界のニーズの変化もあり業績の悪化が進みます。
Fender Japan のはじまりとFender社の再興
Fenderを救った日本のものづくり
高度経済成長期の1970~80年代当時の日本では、アメリカ製のギターは非常に高価であり、より安価なたくさんの国産コピーモデルが生まれました。業績悪化からの回復を目指していたFender社は、そのコピーが非常に良質なため日本の楽器製造フジゲンとともに 1982年にFender Japanを設立します。
その後メキシコにも生産拠点を設けますが、1985年にはCBSが撤退。Fender はどん底の状態に陥りますが、Fender Japan 日本工場の技術支援を受け再興に向けて動き始めます。
特にハイエンドなFender ギター製作を目指して作られた1992年のFender Custom Shop の設立を契機に、品質や業績も徐々に回復、2015年にはFender Japan を吸収合併、日本法人 Fender Music Japan を立ち上げ、アメリカ製、日本製、メキシコ製の3拠点での生産をFender社として行うまでに至りました。
世界的なブランドであるFender社の再興を日本のものづくりが助けたことはとても誇らしい歴史だと思います。元々Fenderと日本とは縁があり、楽器市場としても非常に重要なエリアですから、Flagship Storeが日本に出来ても何ら不思議ではない、と私は思っています。

ワン・フェンダー(ひとつのFender)が成したもの
USA × Japan × Mexico それぞれのコンセプト
それまでバラバラだったFender USA、Fender Japan、Fender Mexio ですが、ワン・フェンダー(ひとつのフェンダー)になったことでそれぞれの生産国に応じて目指すコンセプトが明確になり、3拠点でのプロダクトがひとつの大きなプロジェクトとして再構築されました。
■Fender USA
Fender USAでは、最先端の『今のフェンダー』を示すモデル、ハイエンドなヴィンテージリイシューを製造。最高峰カテゴリー『Fender Custom Shop』を抱え原点と革新、それぞれを推し進めるプロダクトを開発し、Fenderとは何かという軸となるカテゴリーです。
■Fender Made in Japan
Fender Japan では、トラディショナルなFenderスタイルと日本の高い技術力でミドルクラスモデルを製造。長らくFender Japanとして製造してきたノウハウと、USAの技術の結実として多くのプレイヤーにFenderの魅力を届けるラインナップです。
■Fender Mexico
Fender Mexico では、エントリークラスや若いロック志向のアーティストに向けたモデルを製造する、というコンセプトのもと、ハイパワーのピックアップやカラフルなカラーリングなど、新しい魅力を提示してくれるラインナップです。
共通のデータを使用しての製造のため、ボディの微妙な形状や、細かくいうとC面のRやペグポスト間のピッチなどまでが同一となり、非常に説得力のある造形とともに、元マスタービルダー、マークケンドリックによるカラーチャートの再構築によってよりヴィンテージフェンダーに近いカラーリングが可能となっています。
フェンダリアンを唸らせる Made in Japan Factory Special Run
イシバシ楽器はFenderとの強いリレーションシップのもと、FSR(Factory Special Run)モデルとして特別オーダーモデルを数多く企画、販売させていただいております。
イシバシ楽器も創業1938年、Fender社と歩みを同じくするイシバシ楽器だからこそ、フェンダリアンを唸らせるモデルが数多く企画しておりますので、最後にいくつかご紹介させていただきます。
■Fender Made in Japan FSR Collection Hybrid II Telecaster Azurite Metallic Rosewood
マッチングヘッド仕様、特別カラーモデル

鉱物の『藍銅鉱』(Azurite)の名を冠した深みのあるブルーとブラックピックガードの組み合わせがなんともクールなモデルです。
ヘッドをボディのカラーと合わせたマッチングヘッド仕様になっており、一味違うテレキャスターに仕上がっております。
リズム/リード問わず、どのギタリストやベーシストにもフィットする演奏性と楽器のトーンを兼ね備えた製品を、世界的にファンの多いMade in Japanで実現しました。イシバシ楽器限定販売となります。

Hybrid II Telecasterは、定評あるアルダーボディに新設計のHybrid II Custom Voiced Single Coilピックアップを装備し、ヴィンテージスタイルのスランテッドブラスサドル仕様のブリッジを搭載。ヴィンテージロッキングチューナー、サテンフィニッシュのネック、Modern “C”シェイプに9.5インチラジアスの指板とナロートールフレットがスムーズなプレイヤビリティを提供します。
■Fender Made in Japan FSR Collection Hybrid II Stratocaster Rosewood Inca Silver

フェンダーの伝統カラー”インカ・シルバー”のストラトキャスター。シルバーカラーですがギラギラし過ぎない、落ち着いた風合いが人気のカラーです。レギュラー品とは一風変わった雰囲気をお楽しみ頂けます。
カスタム・ショップでも人気の組み合わせの”ミント・グリーン”ピックガードとの相性も抜群。イシバシ楽器限定販売となります。
Made in Japan Hybrid IIは、ヴィンテージなルックスはそのままに、プレイヤーや音楽のジャンルを選ばないオールマイティーなモダンスペックを盛り込んだ、まさに「ハイブリッド」と呼ぶにふさわしいシリーズです。リズム/リード問わず、どのギタリストやベーシストにもフィットする演奏性と楽器のトーンを兼ね備えた製品を、世界的にファンの多いMade in Japanで実現しました。
圧倒的な在庫量とアイディアで業界最大規模のFenderラインナップを誇るイシバシ楽器に是非ご来店下さい。心よりお待ち申し上げております。
イシバシ楽器 名古屋栄店 Fender Made in Japan 在庫リストはこちら
イシバシ楽器 全店 Fender Made in Japan 在庫リストはこちら

イシバシ楽器Fender特設サイト
イシバシ楽器の Fender を買うなら今! 国内正規ディーラーのなかでも圧倒的在庫量をもつイシバシ楽器にお任せください!