リミテッドモデルがでたり、ムック本が発売されたりと人気も再熱してますね。
しかしながら、ジャズマスターが欲しくてもどれを買えばいいのか迷うって方も多いと思います。
なので今回はFenderのジャズマスター代表的な3機種を、普段は見れないボディの内部も見ながら詳しく比較していきたいと思います!
今回比較するジャズマスターは、
Made in Japan Traditional 60s Jazzmaster(以下「ジャパン」と称する)
American Professional Jazzmaster(以下「アメプロ」と称する)
American Original 60s Jazzmaster(以下「アメオリ」と称する)

まずはこの3本、最初に言えることは、ジャパンとアメオリは比較的似たようなコンセプトで作られています。
というのも、メイドインジャパントラディショナルは、1960年代の定番仕様を、日本製の高いクオリティで作り、コストパフォーマンスを重視したシリーズ。
そしてアメリカンオリジナルは、伝統的なニトロセルロース・ラッカーフィニッシュにピュア・ヴィンテージ仕様のピックアップの採用等、ヴィンテージの良いところに拘りつつも、特定の年式にとらわれず各年代のエッセンスを取り入れ、指板は少しフラットな9.5インチRとすることで演奏性も向上させてます。つまりおいしいとこ取りのヴィンテージ仕様と言ったところでしょうか。(個人的感想です。)
この2シリーズを超シンプルにまとめると、ヴィンテージの復刻+αみたいな位置づけですよね!
では中間に位置するアメリカンプロシリーズのコンセプトとは。
こちらはジャズマスターならではのプリセットトーンなどの複雑なコントロールを排除、複雑な機構は一切採用しておらず、徹底的にシンプルに仕上げ、ペグやピックアップは最新版のものを使い、欠点を克服した万人受けする最新版ジャズマスターという感じです。
それではジャパンとアメプロとアメオリ、金額で言うとざっくり10万円と20万円と27万円。具体的にどこに差があるのでしょうか。画像を見ながら比較してまいります!

まずはブリッジからみてみます。意外とシリーズによって違いの出るパーツです。
こちらは上から順にジャパン→アメオリ→アメプロとなっています。
見てすぐ気づくところがひとつありますね。アメプロのブリッジは全然違います。これは弦落ち対策の為、ムスタングと同タイプのブリッジが取り付けられてます。いかにも現代仕様のアメプロならではですね。
ジャパンとアメオリは一見よく似ていますが、よく見るとオクターブ調節ねじと弦高調節用のイモネジの長さがどちらもアメオリの方が短いです!実はヴィンテージもねじは短くなっておりますので、アメオリの方がここは再現度が高いといえます!
イモネジの長さに関しては上からみるとよくわかります。

イモネジが飛び出てると、弾き方によって手に当たって地味に痛いんですよね、、、
絶妙な長さでプレイの邪魔にならないようになっている点は流石アメオリといったところです。
ちなみに、意外と知られてないのですが、ジャズマスターのブリッジはアーミングした時にチューニングを安定させる目的で、前後に動く構造になっております。要するに、ブリッジは完全に固定されておらず遊びがあります。

トレモロアームを使わない人にとってはこの隙間が厄介だったりします。
弾き方によってはブリッジがチューニング、セットアップした位置からずれてしまうリスクがある為です。
ブリッジがずれてしまうと、必然的にチューニングが狂ってしまいます。
ここで面白かったのが、アメプロはムスタングブリッジを採用するだけでなく、潔くこの隙間を無くし、ブリッジをぴったり差し込める構造に変更しています。芸が細かいですね!

お次はピックガードを外して内部配線を見てみましょう。

画像が分かりづらくて申し訳ないのですが、上から順にアメプロ→アメオリ→ジャパンとなっています。
内部配線、キャビティを見た印象としては、やはりジャパンが価格を考えるとキレイな印象です。日本人らしさが出ていると思います。しかしポットはUSAの2本はきっちりCTS製を採用している点にも注目です。

上の2台がアメオリとアメプロのCTSポットです。
そしてアメオリの配線がとても丁寧で美しかったです。アメリカンという単語から勝手にワイルドなイメージを持っていた為、個人的には少し意外でした。また、ジャパンとアメプロはキャビティに導電塗料が塗ってありますが、アメオリはブラスシールドになっています。配線材もクロスワイヤーを採用、見事にヴィンテージスペックとなっており、見えないところまで妥協なく作り込まれている点は最高でした。

いかがだったでしょうか!
どのシリーズもそれぞれの良さがしっかりと出ていましたね。
それでは最後に実際に弾いてみた感想も交えつつまとめです。
当然の結果といえますが、やはり一番ジャズマスターとしての完成度が高いのはアメオリでした。
少し肉厚なネックも相まって太くて張りのある甘いジャズマスターサウンドはいつまでも弾いていたくなる逸品。
実はこの3本の中でアメオリは唯一弦のゲージが10-46と太く、後の2本は09-42ゲージです。
この弦の太さの違いは弾きやすさと音質に直結します。
その影響もあり、ジャパンは弦が押さえやすく弾きやすい印象。音はアメオリに比べると少し軽やかなサウンドと言えます。
約10万円で入手できるジャズマスターとしては素晴らしいクオリティではないでしょうか。
そしてアメプロ、こいつは異端児ですね。(褒め言葉です!)
コントロール系は非常にシンプル。22フレット仕様も相まって演奏性は3本の中で特に秀でており、V-MODピックアップは明るくもパンチのあるサウンド。
どんなジャンルにも幅広く対応できる素晴らしいギターに仕上がっております。
その分ジャズマスターらしさというのは薄れてるとも言えます。
なので、「ジャズマスターの見た目がかっこいい!けどヴィンテージ仕様はメンテナンス性とかトラブルが心配だなぁ」そう悩まれてる方におすすめです。良いギターですよ。
このブログはスタッフの個人的主観で書いておりますので、あくまで参考程度に。
実際色んな意見があると思います。正解はありません。
ジャズマスターをお探しの方は、是非お近くのイシバシ楽器に足を運んで自分の手でジャズマスターを弾き倒してみてください!そしてご自身の最良の1本を見つけて頂けたら最高です!

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