エレキギターのイノベーターが最後に生み出した革新と理想の集大成:G&L
2018-05-12 3月からオープンした御茶ノ水の新名所・セレクテッドブランドフロア。イシバシ楽器御茶ノ水本店の目利きバイヤーが厳選したギターだけを取り揃えた特別なフロアを彩るさまざまなブランドの成り立ちやモデルラインナップなどをご紹介する「5分で分かるセレクテッドブランドガイド」!
第十二弾はエレキギターの金字塔「Fender」の創始者・Leo Fenderがキャリアの最後に手掛けたボルトオンギターの最高傑作ブランド「G&L Musical Instruments」です!
G&L Musical Instruments

G&L Musical Instrumentsは1972年に発足したG&L社を母体として1980年に設立されたG&Lミュージックセールス社により販売されているブランド。
Leo Fenderが1991年にこの世を去る直前まで製作に関わっていたということもあり、希代の名プロダクトデザイナーの理想を体現した高性能・高効率なギターとベースをリリースしています。
生産ラインはUSA Fullertonの工房で製造されるハイエンドライン「Custom shop」、FenderのDNAを色濃く感じる多彩なモデルラインナップが嬉しい「USA Series」、手に入れやすいプライスと機能性の高さが魅力の「Tribute Series」の3シリーズ。
特長的な仕様として
・滑らかな動作とチューニングの安定性を併せ持つDual-Fulcrumヴィブラートユニット
・豊かなボディ鳴りを実現するサドルロックブリッジ
・クリアさとウォームさのバランスが良く、表現を損ねることのないワイドレンジなMFD(Magnetic Field Design)ピックアップ
・トレブルとベースのコントロールによって多彩な音作りを可能にするPTBトーンシステム
の4つがあり、他にも従来のボルトオンデザインをさらにアップデートしたネックジョイントやボディ材の選定、PLEKによるフレット仕上げなど、ハイエンドブランドとしての現代的な要点もきちんと押さえています。
モデルラインナップはストラトキャスターの正常進化型「S-500」「Legacy」、3基並んだスプリットピックアップに並々ならぬこだわりを感じる「Comanche」、テレキャスターを大胆に進化させた「ASAT」、ジャズマスターをすっきりとアレンジした「DOHENY」、ムスタングを髣髴とさせる「Fallout」「SC-2」、テクニカルなプレイにも対応するコンポーネント風デザイン「Invader」、Alice in ChainsのJerry Cantrellが使用するシグネイチャーモデル「Rampage」「Superhawk」と大充実。
電装系やネック・ボディの構成、カラーバリエーションなどもモデルごとに細かく用意されており、求めるサウンドに応じた機種選択の幅が非常に広いメーカーです。
【S-500】


【Legacy】

【Invader】


【ASAT】

【SC-2】

実際に弾いてみた印象としては、ネックグリップやボディバランスなどはフェンダーギターの延長線上にありながらも古臭さや不合理なクセはなく、出音も素直でレスポンスが良い、非常に弾きやすいギターという感触でした。
電装系のTreble、Bassコントロールはどちらも通常のトーンコントロールのように全開状態から絞っていくよりも、4-7あたりを基点にピックアップの選択やピッキングポイントに合わせてアンプからの出音を聴きながら調整していくと効果的に使えると思います。
ギター本体での出音の調整幅が広いため、パッと弾いて出てくるそのギターのキャラクターを楽しむ、というよりは、自分の弾き方や組み合わせる機材から出てくる音と向き合って最も美味しいスイートスポットを探していくことを楽しめる、玄人にはたまらないギターだと思います。
トライアンドエラーを繰り返すエレキギターの歴史の中で見出された理想の形を具現化したブランド・G&L。
イシバシ楽器 御茶ノ水本店・セレクテッドブランドフロアでぜひ一度お手に取ってみてください!

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【セレクテッドブランドガイド・アーカイブス】
5分で分かるセレクテッドブランドガイド・part1~「EVH Gear」~
5分で分かるセレクテッドブランドガイド・part2~「Suhr Guitars」~
5分で分かるセレクテッドブランドガイド・part3~「Tom Anderson Guitarworks」~
5分で分かるセレクテッドブランドガイド・part4~「Sadowsky Guitars」~
5分で分かるセレクテッドブランドガイド・part5~「.strandberg* Guitars」~
5分で分かるセレクテッドブランドガイド・part6~「Washburn Guitars」~
5分で分かるセレクテッドブランドガイド・part7~「Knaggs Guitars」~
5分で分かるセレクテッドブランドガイド・part8~「Zemaitis」~
5分で分かるセレクテッドブランドガイド・part9~「Acacia Guitars」~
5分で分かるセレクテッドブランドガイド・Part10~「CORONA Guitars」~
5分で分かるセレクテッドブランドガイド・part11~「Keipro Guitar Works」~
この記事を書いた人

落合 亮介(おちあい りょうすけ)
御茶ノ水本店 WEB担当スタッフ
御茶ノ水本店 WEB担当スタッフ
幼年期からオルガン、ピアノを習い、高校入学と同時にバンドで一山当てようとキーボードを購入するも時代はツインギターバンド隆盛の折、加入先が見つけられずにふて腐れる。
仕方なくエレキギターを独学練習し、スケールとコードだけを延々弾き続けた結果、なんの曲も弾けないギタリストとして成長。
キーボードとギターの二刀流を軸に仲間を探し、自己中心にバンドを結成。
何の因果か日本文化のブームに沸く海外イベントでライブをしたりウェブライターとして寄稿など色々しながら今に至った異端者。
手癖は「6弦を緩める」こと。口癖は「弦が足りない」。
座右の銘は「ピッキングでなんとかしましょう」。
イシバシに入社後もギター、デジタル楽器、DTMなど広範な知識を活かしてウェブライティングを担当。
好きなジャンルはオルタナティブロック。
仕方なくエレキギターを独学練習し、スケールとコードだけを延々弾き続けた結果、なんの曲も弾けないギタリストとして成長。
キーボードとギターの二刀流を軸に仲間を探し、自己中心にバンドを結成。
何の因果か日本文化のブームに沸く海外イベントでライブをしたりウェブライターとして寄稿など色々しながら今に至った異端者。
手癖は「6弦を緩める」こと。口癖は「弦が足りない」。
座右の銘は「ピッキングでなんとかしましょう」。
イシバシに入社後もギター、デジタル楽器、DTMなど広範な知識を活かしてウェブライティングを担当。
好きなジャンルはオルタナティブロック。