バストロンボーンのダブルロータリーシステム 「インライン」or「オフセット」

バストロンボーンのダブルロータリーシステム 「インライン」or「オフセット」

2016-10-16 「インライン」
「オフセット」



この単語を見てどんな管楽器を思い浮かべますか?

おそらく、、、ほぼ9割の方がフルートじゃないかと思います。
あとの1割の方がサックスでしょうか?



しかし今回はッ!!
バストロンボーン のダブルロータリー
「インライン」「オフセット」について
ご紹介したいと思います。

31414 B
(※残念ながら画像はシングルロータリーです涙;;)



まずは、バストロンボーンについて
主流のテナーバストロンボーンと何が違うのか?


バストロンボーンは、トロンボーンパートの中で最も低音域を担当しています。
(譜面に3rd?4th、もしくはBass Tromboneと書いあるパートを担当します)
トロンボーンパートにいながら、Tubaやベースラインと同じ役割を果たす為、
バストロンボーンが入るとパートセクションとしてかなり厚みが出て充実したサウンドになります。

また、直管ならではのバリっとした迫力あるサウンドも魅力で、
トロンボーン奏者の中でも
「バストロはさ、、アレ別モノだからさ、、、あれ吹ける人本当すごいよ、、、」的な
一目置かれる存在なのです。
(個人的なイメージが大きく反映していますが汗;;)



楽器としての特徴は、何もかもが大きいです。

ベル・ボア共に現在主流のテナーバス(太管)より大きく、マウスピースも深いものを使います。
また、ロータリー2つ搭載しているモデルが多いのも特徴で、
2つのロータリーを同時に作動させることでさらに異なる調性にすることが可能になります。
加えて管長が長くなる為、低音域が充実します。




今回ご紹介する
「ダブルロータリー」

これが2つバルブを搭載しているバストロンボーンのことですね。
そして、その2つのロータリーがどのように配列されているかで
使い方・吹奏感・使用出来る調性などが変わってきます。


そのロータリーの並び方
インラインorオフセットで何が違うのか、、、

ぜひお付き合い下さい♪♪♪






ではでは。。。


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まずは<インラインダブルロータリー>から↓↓↓
インライン ダブルロータリーとは、、、
主管に沿って2個のロータリーバルブが直列に並んでいるシステムの事を指します。

※参考画像

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■代表的なモデル■
YAMAHA/YBL-830
5863 B

BACH/50B3・50B3O 

などなど。



息の通り道をイメージするとこんな感じ。
(かなり簡略化されておりますが、左がマウスピース側、左がベルです)

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赤:1st ロータリーバルブ
青:2ndロータリーバルブ


《インラインシステムの特徴》
・ロータリーバルブを作動させない時(B♭管時)にも2つのロータリーを通っている為、しっかりとした抵抗感がある
・第1バルブ、第2バルブが単独で作動する為、吹奏感が比較的一定である
・2個のロータリーバルブがそれぞれ単体で使用出来るので、使用出来る調子がオフセットより1つ多い

などなどです。


現在主流のインラインダブルロータリーは

・ロータリーを使用しない状態⇒B♭管
・1stロータリー⇒F管
・2ndロータリー⇒G♭管
・1st+2ndロータリー⇒D管
※注意※
もちろん、上記仕様でないインラインダブルのモデルもありますので、ご注意下さい。


ですので、使い勝手や音域の幅がいかに広いかが解りますね。


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次に<オフセットダブルロータリー>
オフセット ダブルロータリーとは、、、
1個目のロータリーバルブを迂回させた先に2個目のロータリーバルブが
搭載されているシステムの事を指します。

※参考画像

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■代表的なモデル■
YAMAHA/YBL-822G
6005 B


BACH/50B、50B2O など。


息の通り道をイメージするとこんな感じ。

18527 B

赤:1st ロータリーバルブ
青:2ndロータリーバルブ


《オフセットシステムの特徴》
・ロータリーバルブを作動させない時(B♭管時)には1つのロータリーしか通っていないので、シングルロータリーバルブのように抵抗感が少なめで、一般的に音色も明るいといわれている
・2個目のロータリーバルブは単独では使用出来ない

などです。


現在主流のオフセットダブルロータリーは

・ロータリーを使用しない状態⇒B♭管
・1stロータリー⇒F管
・1st+2ndロータリー⇒D管
(2nd単体では使用しません)
※注意※
もちろん、上記仕様でないオフセットダブルのモデルもありますので、ご注意下さい。



ですので、調性が少ない分ロータリーを経由する回数が少なく
開放的な吹奏感が得られることにも納得ですね。

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じゃあ、結局どっちがいいのか?


これは、奏者様のお好みで選んでくださいとしか言えませんね。。。




個人的にアドバイスするなら、

とにかく充実した低音域を必要としていて、
落ち着いた音色が好みでほどよく抵抗感がある楽器が好みの方は
インライン
ロータリーを2つ使う機会がそんなに頻繁でなく、
比較的開放的で低音域でバリバリ吹きたい方は
オフセット
がお好みかもしれません。



個人的には、G♭管があると苦手な5ポジションを
1ポジションで余裕に克服出来る♪
ってゆう自分の足りない技量を補ってくれる魅力に逆らえず、
つい、G♭管が主流のインラインの方に心奪われてしまうんですが、、、



バストロンボーン自体がそんなにモデルが多い楽器ではないので、
バルブの個数や種類、配列さえ決まってしまえばある程度まで検討モデルが絞れます。

ぜひお好みのバルブ配列からモデルを探してみると
思っていたより簡単にご希望のモデルが見つかるかもしれません。


もちろん、ご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください。


素敵な楽器と巡り合えますように、、、、

TAMASHIRO

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