?選定品とは?どんな品?
2016-12-22 みなさん楽器屋さんズラっと並んだ楽器の中に「選定品」と豪華な選定書が掲げられた個体を見たことはありますか?

※選定書の参考画像
本日はそんな選定品についてご紹介させていただきます。
—選定品とは—
なんか字面だけでもすごそうですが、
その名の通り、
沢山ある同じモデルの中から素晴らしい技術を持つ一流プロ奏者が息を通して、
「これは自分の名前を掲げても良い!」という秀逸な個体として選ばれた品なのです。
管楽器の製作については近年の機械化によってその個体差はかなり少なくなったと言われていますが、人の手による作業工程もまだまだ残っており、手作業で微調整を加えることで少しづつ個体差が出来るのは納得出来ますよね。
その微妙な個体差。。。
正直、私のような演奏に関してプロではない人からすると極僅か過ぎてなかなか感じられない微妙な違いです。
技術者は目で見てその楽器の差を感じることは出来ますが、吹いただけで感じ分ける技術はプロのみぞ成せる技だと思います。
そんな特別な1本にはプロ奏者の選定品である証として「選定書」が必ずついています。
シリアルナンバーを記載して、選定品であることを証明してくれるのです。
その選定書が楽器と一緒に楽器屋さんのお店に並んでいる訳ですね。
—選定品のメリット—
選定品を選ぶメリットとして、プロ奏者の手によって選別された個体ともあれば安心して練習に取り組めますし、大好きなプレイヤーさんが選んでくれた個体とあれば楽器への愛情も人一倍ですよね。
練習頑張れどもなかなか上手くならない。。。
これは楽器が悪いんじゃないか。。。
っと、私のようについ自分を甘やかしてしまう方もいらっしゃるんじゃないでしょか(笑
「この楽器は選定品なんだから楽器のクオリティは間違いない」
っと、楽器を信用して練習に没頭できるなんてメリットもあります。
「選定品」という理由だけで選んではいけない。
その選定品が自分に合うとは限らない。
なんてどっかで耳にしたことがありますが、
好きなプレイヤーが選んだ個体で練習出来るなんて
これ以上モチベーション上がることはないと思います。
最も大事なことは、
評判よりも
楽しく長く楽器を続ける
ことなので、
楽器選びで迷ったら
大好きなプレイヤーさんと一緒に選んで貰った感覚で頑張れる「選定品」
私は素敵だと思いますけどね♪
個人的には全力でおすすめしてしまいますね(笑
—選定品はどうやって出来る—
特にこのモデルが欲しいけど、試し吹き出来るお店が家の近所にない
はじめて自分で買うならこの楽器がいいけど、
まだ演奏履歴が浅くて試し吹きしても違いがわからない
なんていう方は好きなプレイヤーさんの選定品があれば運命だと思っていいと思います。
なんといってもこの「選定品」は、条件が揃わないと用意できないので、
欲しいときに販売しているという保証がないからです。
まず先にご説明した通り、
沢山ある同じモデルの中から選定するので、
在庫が潤沢にある状態でないと選定品を選ぶことが出来ません。
最近でいうところの人気国産サックスメーカーなどで
選定品が出回らないのは選定するほど在庫が用意できないというのが
第一にあります。
また、在庫が沢山あったところで選んでいただけるプロ奏者の方のスケジュールが合わないと選定することが出来ません。
例えば、現在主力でご使用中のメーカーで定期的なメンテナンスを施す為、
メーカー工房にて技術者の調整中に少しお時間を割いて選定品を選んでいただいたり、
レッスンの合間に選んでいただいたり、
それはもう忙しいスケジュールの合間を縫って選んでいただくこともあるそうです。
余談ではありますが、
丸一日メーカーの工房に篭って技術者とコミュニケーションを取りながら
調整を行うミュージシャンの方もまだまだいらっしゃるそうです。
アメリカでアッセンブリされていたSelmerみたいでカッコイイですよね。
昔は(具体的にいつごろかは忘れてしまいましたが;)プレイヤーさんによってはメーカーの技術者を公演に帯同して貰ったりするかたもいらっしゃったそうで。
プレイヤーさんと技術者さんの信頼の高さが伺えてすごく素敵なエピソードですね。
—選定料—
話は逸れましたが、
そんなこんなで「私のために1本選んで欲しい」
で気軽に用意できないのが選定品。
それだけの価値があるということで、、、
だいたいの場合が本体価格に“選定料”というUPチャージがかかります。
が!
稀にイシバシ楽器では企業努力により
選定料をお店で負担している場合がございます。
っということで、
通常の個体と選定品の値段が同じだけど。。。
なんて場合もありますが、
(大事なことなので2回言わせていただきます)
企業努力でお値段据え置きで頑張っております!
現在イシバシ楽器でご用意している選定品はこちらから!
楽器店に展示されていたら一度通常のモデルと比べてみるのもいいですね。
たまに探していただけるといろいろなプレイヤーさんの選定品が不定期で販売されますので、宝探しの感覚で探してみてください。
みなさんが素敵な楽器に出会えますように。。。