本日ご紹介するのは C.F.Martin / OMC-28 Laurence Juber Model 2004年製です。
フィンガースタイル好きな方必見ですよ!
先ず、Martinのアーティストモデルの筆頭と言えば000-28ECやOMJMだと思います。この辺りのモデルはMartinの中でもトップセールスを記録し、事あるごとに限定モデルやら記念モデルやらが発売されてますのでご存知の方も多いハズです。
そんな中、生粋のMartinファンの間で強い視線を浴び続けるこちらのギター、簡単ではありますがご紹介します。

Laurence Juberという方のモデルでイギリス出身の彼はフィンガースタイルを得意とし、キャリア初となるグラミー賞では最優秀ロック・インストルメンタル最優秀賞を受賞するだけでなく、Fingerstyle Guitar誌の読者投票で年間最高ギタリストに選ばれるなど数多くの偉業を成し遂げてきた、マジですごい方です。
そんな彼のシグネチャーモデルは幾つかバリエーションモデルを展開しながら限定発売されてきました。今回入荷した個体はトップにアディロンダックスプルース、サイド&バックはインディアンローズウッドという如何にもな組み合わせです。

トップに使用されたアディロンの杢目は均等な幅且つ広めという、皆様が求める風合いをしっかりと感じさせる良材です。また、ギターを光に当て角度を変えるとベアクローの様な節が見えてくるのもポイントが高いです。
アディロンと言えば、粘り気や馬力があって強めのピッキングじゃないと本領を発揮しない印象がありますが、この個体は意外と軽いタッチでもハッキリとした音を出力してくれます。もちろん強めに弾けばアディロンっぽさ全開のサウンドを奏でる事ができますし、弱い音から強い音までいい塩梅で鳴ってくれるのでソロギターなんかのギター1本で表現する奏法とは相性がめちゃくちゃ良いです。


サイド&バックに使用されているインディアンローズウッドは綺麗な柾目で、これまた良材です。前述で散々ニュアンスがどうだとか言ってますが、OMボディ故の美点だなとこの手のギターを弾くたびに感じさせられます。DはDでとにかくレンジが広くて音量も十分ですが、音の跳ね返りやソロギターのニュアンスなんかを気にしだすと000ボディとロングスケールを採用したOMに落ち着くとおもいます。
また、ヘッド裏にはしっかりとサインが入ってますので、ファンの方にとっても嬉しいポイントです。


マイクタイプのピックアップが後付されており、ライブなんかでは即戦力となってくれます。コレクター品としての価値は下がるかも知れませんが、バンバン使いたい!という方にとってはむしろ嬉しいですよね。

飾り気が無いシンプルなルックスは非常に上品で、とにかく「音」に焦点を当てたシグネチャーモデルらしいコンセプトです。
また、コンディションも良好で年式を感じさせない外観を保っています。市場でもあまり見かけない知る人ぞ知る名機です。