皆様こんにちは!イシバシ楽器御茶ノ水本店 ベースフロア担当のウスイでございます!
さて今回は新シリーズとして、「PICK UP VINTAGE!」を開始いたします!「中古紹介はどこいった!」との声が聞こえてきそうではありますが、実は第二回作成中に紹介するはずだった商品が売れてしまいまして…。しかし今後も継続予定ではありますので、続報をお待ちくださいませ!
そして今回からの新企画「PICK UP VINTAGE!」その名の通り、御茶ノ水本店に入荷した「ヴィンテージ」と呼ばれる楽器のうち、特にオススメな商品をご紹介いたします!
記念すべき第一回目にご紹介するのはこちら!
¥698,000
1976年製のプレシジョンベースでございます!
さてこちらの個体ですが、ご紹介しようと思った理由は至ってシンプル!「非常に状態が良いから」です!
製造がなんと48年前、この48年間でどうしようもない状態になってしまった個体、楽器としての役割を終えてしまった個体や、改造によって原型を留めないような形になってしまった個体も数え切れないほど存在したことでしょう。
しかしながらこの個体は配線材が交換されたのみで、付属品も含めたパーツ類がほぼフルオリジナル。トラスロッドの締め方向には余裕がありませんが、ネックコンディション、フレットの残りも問題なく現状プレイコンディションは良好。ネック裏に小さな打痕、ジョイント部に小さなチップは見られますが、塗装などの経年劣化も少なく、丁重に保管されていたことが伺える素晴らしい個体です。分かりやすく使用感を感じられるような箇所はありませんし、キャビティ内にシールディングが施されているところを見ても、現役の楽器として大事に大事に使用されていたことが容易に想像できるのも魅力の一つですね。
⇑キャビティ内の画像です。非常に綺麗に銅箔が貼られています。 ⇑ネックポケットの画像です。「ANDREW.C」という文字が見えます。
スペックは1976年らしい杢目のきれいなアッシュボディにメイプルネック、しかし76年には珍しいローズウッドの指板を携えており、他にはない風格が漂っています。総重量は実測4.82Kgとかなり重量級ではありますが、その分サウンドへの好影響は凄まじく、ローからミッドにかけての鳴り方は肉厚でありつつも均整がとれており、本当に文句の付け所のないプレシジョンベース・サウンドです。さすがエレキベースの始祖、Fenderと言ったところですね。
⇑アッシュの杢目が綺麗に浮かび上がっています ⇑指板も非常に綺麗でフレットの残りも余裕があります。
サウンドの特徴として、特にトーンは「トーン」としてこのベースの中での地位を確立しているような印象を受けました。絞ったときは体の中が震えるような力強い鳴りが、MAXにしたときはバキバキとピック弾きやハイレンジのサウンドが映えるようなキレの良さが感じられ、もちろん「プレシジョンベース」としての原型を保ちつつも、かなりキャラクターが変わっているように感じられます。基のサウンドをどう活かすか…というトーンを主題にしがちな現代のベースと比べると、プレシジョンベースで極端な二面性を持つというのは大きな魅力に成り得るのではないでしょうか。
演奏用として現役でガンガン使っていくも良し、外観のほぼ完璧なこの状態のまま鑑賞するも良し…ありとあらゆる楽しみ方ができるコンディションです!この機会にぜひお求めください!