【レジェンダリーな俺たち Vol.15】

数々のプレイヤーが、コレクターが愛した名機、運命的に当店で出逢えたギターたちを紹介するコーナー

【レジェンダリーな俺たち】

15回目は、入荷間もない鮮度抜群!そして既にSOLD OUTのこちら
Martin 00-18 1965年製
です。

近年高騰すさまじいヴィンテージギターたちですが、こちらも例に漏れず、というシロモノでした、、、
しかしそこを嘆いていても始まりません、まだまだ留まる気配はありませんし、良品はいつの世も「買い!」です。
無い袖は振れませんが、本気で探すなら躊躇なくいつでも飛び込める準備は必要です。
その為にも普段からの準備運動、情報収集は必須です。
ただ、ここで言う「情報収集」はネットが主流の現在においても自分の足を使って出来る限り現物を見て、触って、弾いて、感じ取って、これに勝るものはありません。
今回は既に体験できないギターとなりましたが、ぜひ気になるものは当店、当社に限らず自分で確かめ続けることを強くオススメします。

この個体は本当にクリーンで「ホントにヴィンテージ???」っていうくらいの輝きを放っていました。
このヘッドの丸みも堪りません。

通常このような画像は商品ページに掲載しないのですが、あまりにも美しかったので記念に撮りました(もとい、撮ってもらいました💦)
ほぼ削れていないオリジナル・ブリッジプレート、ここはサウンドへの影響は大きく、ネックアングルとブリッジプレートでオリジナルのヴィンテージサウンドか否か、ほぼ決まるんじゃないかと言っても過言ではないと思います。
サイドのテーピングなんて、本当に目視頂きたい絶品です。

冒頭のピックガード部拡大画像です。
オリジナルがきめ細やかなまま残っており、下のスプルースの木目に沿って同じ縦筋がほんのり浮かび上がっているのがお分かり頂けますでしょうか。(1弦寄り辺りが分かり易いかと思います)
ネック裏も塗装の反応なく素晴らしいフィーリングです。

ヴィンテージになればなるほど綺麗すぎると「これリフじゃないの?」とか疑いがちですが、中にはあるんです、こんなに素敵な美品が。
これはマーチンクラックがあるのでExcellentくらいに評価しましたがそれを含めてもNear Mintでもよいかな?という美しさです。

「ミントコンディション」
いい響きですね、まず出ませんwww。
しかし本国のサイトを見ていると色々うまい表現があるもので、最近感銘を受けたのは”Under The Bed Condition”というフレーズです。
「ベッドの下に仕舞い込んだまま忘れ去られて何十年か後に発見された」そんなイメージでしょうか、なんか素敵ですね~

こちらがマーチンクラックです。
1弦と2弦の間に見える木目に沿ったクラックです。
これは幸いにも極軽微で内部まで貫通しておらず表面上に留まっていました。
この年代はピックガード材の収縮がさほど激しくないのでこの程度か全くクラックを生じさせていないものも普通にありますが、70年代に入るとほぼ確実に巻き上げるほどに収縮、変形する素材のブラックガードに仕様変更される為、あって当たり前の症状という認識ですね。
板が踏ん張る力よりピックガードが引っ張り上げる力のほうが勝つなんてにわかに信じ難いものですが、実際その途上で止まっている個体を幾度と見てきて「素材使いって面白いなぁ」と思う今日この頃です。

結局はこれを失敗と認めてアンダーフィニッシュガードの廃止に踏み切り80年代は後付けになり解消されるのですが、ヒトはワガママないきもの、風合いは以前の仕様が良かった、とか言い出すわけです、、、
Gibsonの60年代後半のDOVEなどでガスが抜けて崩壊するP.G.も誰も初めからそんな事は想定していなかったでしょう。
更に歴史を遡ればスキャロップドブレーシングの一時期の廃止など、時代と共に不具合に対処して常に前進して今がある訳です。

ここまでのコンディションの極上物は久しぶりに見ました。
商売と言えども目と心は完全に少年モードですwww

ぜひまだ見ぬ自身の相棒、いつなんどき現れるか知れません。
その日の為の日々の鍛錬、ブラッシュアップを怠らず、、、(と自分にも言い聞かせる、、、)

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