「Real Handmade」ながら同価格帯を圧倒する『マルシュテック』の製造現場に迫る。

ポーランド発の実力派ベースブランド『Maruszczyk』はどのように作られているのか。

2020-11-22 『Maruszczyk』は近年多くのベース工房を輩出している注目のベース大国ポーランドのブランドです。
アメリカンブランドとは一線を画す、ヨーロッパらしい独特のデザイン・サウンドでありながら、手に取りやすい価格を実現していることからより個性・特徴のある楽器を求めるベーシストから人気を集めています。
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前回は『Maruszczyk』のブランドの特徴や、代表的なモデルについて大まかにご紹介致しました。
今回はその製造工程をクローズアップしていきたいと思います。

そもそもギターの製造とは?
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まず一般的なギター・ベースの大まかな製造工程として、
木材からの切り出し→成型・加工→塗装→組み立て、という手順を踏みます。

一日に数百本単位の楽器を生産する大手メーカーは、効率的かつ品質維持の目的から多くの工程で機械を導入しています。
一方、Maruszczykのような工房的な規模感のメーカーは手作業にこだわって製作される行程が多くございます。

特にボディー・ネックの成型をコンピューター制御で正確かつスピーディーに行える「NCルーター」を導入しているメーカーは多く、
メーカーによっては「塗装」や「フレット打ち」という時間や精度が必要な部分についても機械を導入しています。

機械を導入することで出来る限りの個体差を減らすことができ、職人でも難しい高精度を実現することが出来る場合もあります。
世界中の気候も文化も異なる国々に向けて安定して多くの製品を出荷しなければならない大手メーカーに、マシンの導入は必然と言えます
※もちろん完全に機械で行っているわけではなく、人の手が必要な部分は人が行っていますよ。

手作業
にこだわるメーカーは大量生産ではなくいわゆる一本物を製作するメーカーに多い傾向です。
ユーザーのリクエストに柔軟に応え、一本一本仕様の異なる楽器を製作する為には手作業に頼らざるを得ません。
反面、どうしても時間や手間がかかりますので、価格は上がる傾向にあります。

有名ブランドの製造工程はYoutube等で公開されていることが多いので「(メーカー名)Factory Tour」と検索してみてください。

「Real Handmade in Poland」
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前置きが長くなりましたが、Maruszczykでは多くの作業をHandmadeにこだわっている「Real Handmade」です。
実際の工房の写真と動画を交えてご案内致します。
(工房の写真については超多弦ベーシスト永井健二郎様にご提供頂きました。ありがとうございます。)

まずは木材からの切り出し。
このようなバンドソー(糸鋸)で大まかに切り出します。
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そしてルーター(トリマー)と呼ばれる機械でピックアップのザグリやコントロールキャビティーの削り出し等を行ったものがこちら。
まだ粗削りで角が立っているのがわかります。
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こちらを完成系に近づけるために「手作業」で削っていきます。
職人がそれぞれの机で黙々と作業をしています。
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これがその後塗装、組み立てへと進む訳です。
残念ながら工場の工程の関係もありその後の画像はございませんが、上記の動画にその様子がございますので、ぜひご確認下さい。

動画は10年前の様子ですので工場も増床したり、多少様子が変わっているようですが、作業内容は変わらず行われているとのことでした。

いかがだったでしょうか。
機械に頼る事無く、昔ながらのやり方を続ける「Maruszczyk」
そして特筆すべきはこのような「Real Handmade in Poland」でありながらも、JB・PBタイプなどのモデルは20万円代で手に入るという点です。
オリジナリティーあふれる設計、ハンドメイドの輸入製品、有名ブランドのピックアップ&プリアンプを使用しながらこの価格帯というのは驚くべきです。
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是非お近くのイシバシ楽器各店にてお試し頂ければと思います。

名古屋栄店のMaruszczyk在庫一覧はこちらから。

店舗情報

イシバシ楽器名古屋栄店

NAGOYA SAKAE STORE

〒460-0008

愛知県名古屋市中区栄3-4-5 スカイル9F

TEL:052-243-1484

営業時間:11:00 ~ 20:00

アクセス:【地下鉄東山線】栄駅(徒歩5分)

【名城線】栄駅(徒歩5分)

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