J-50サーマリー・エイジド＆シン・フィニッシュ仕様がJTナンバーにぴったり
2019-03-12
Harvest Guitars店長の白井です。アコースティック・ギターを弾きはじめて46年経ちました。月日が経つのは早いものですね。当初は吉田拓郎、かぐや姫、ガロなどをコピーしていた私ですが、当時ギター雑誌で紹介されていた「これは聴くべき」というレコードのほとんどは海外のミュージシャンでした。そのうちの一人がジェイムス・テイラー。日本のプロのミュージシャンへの影響力も絶大で、インタビューなどでもその名をよく目にしたものです。中学生の頃の私には「大人の音楽」という印象で、遠くから眺めているようなところがありました。しかしながら、高校生の頃には、当時流行った他のウエスト・コースト系のアーティスト同様積極的に聴くようになり、ジェイムスも私のフェイヴァリット・アーティストの一人となりました。
そのジェイムス・テイラーを印象付けたギターの一つがピックガードを外したギブソンのJ-50です。今も現役のジェイムスの長いキャリアの中で、実のところこのギターを使用した期間は短かったようです。しかしながら、グラビアなどでの露出が多く、彼を通じてJ-50に興味を持たれた方は少なくないでしょう。2010年に「トルバドール・リユニオン」と題したツアーでキャロル・キングと来日したジェイムスですが、コンサート・プログラムにあのJ-50を弾く写真を見つけて嬉しくなりました。
実際、ジェイムスを聴いてJ-50を入手した方は少なくないでしょう。しかしながら、ジェイムスのような繊細な音が出ずに戸惑ったり、がっかりしたり方もいらっしゃるのではないでしょうか。J-50はJ-45のナチュラル・バージョンですので、いわゆるジャキジャキした音色が信条。どちらかというと豪快なコード・ストロークに向いたギターです。ジェイムスがJ-50で何故あのような優しく繊細な音を奏でられるのか不思議に思われる方も多いはずです。私もそうでした。
ところが、「これならジェイムスみたいに弾ける」というJ-50が入荷いたしました。1959 J-50 Thin Finishという限定モデルです。型番の通り、1959年製のJ-50の復刻モデルですので1960年代製のジェイムスの物とデザインが若干異なりますが(外観上目立つのはサウンド・ホールのロゼッタで、ジェイムスのものはダブルで当製品はシングル)、ギブソンのアコースティック・ギターの中では繊細な音色が出せる個体です。トップ材にはヴィンテージ・シリーズ同様のサーマリー・エイジ加工が施され、極薄のラッカーで仕上げられています。ダイナミック・レンジが広く、豪快に弾けばラウドに鳴ってくれますが、優しく爪弾けば繊細な表現も可能です。このJ-50であれば、ジェイムスに近づくことが出来そうです。JTファンにお試しいただきたい一本です。
●Gibson 1959 J-50 Thin Finish AN 税込販売価格￥397,440
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Posted by Eiichiro Shirai/白井英一郎プロフィール：
1960年生まれ。吉田拓郎を聞いてフォーク・ギターを始める。その後イーグルス、オールマン・ブラザーズ・バンドなどのアメリカン・ロックに傾倒。エレキ・ギターも弾くようになる。ギター、スティール・ギター、バンジョー、マンドリン、ウクレレ、三線を弾くマルチ・プレイヤーとして演奏活動をする現役ミュージシャンであり、音楽誌や楽器専門誌のライターの肩書きも持つ。1970年代のファッションを好み、音楽のあるスローライフを実践するロハス・ピープル。入門者からベテランまで、お客様の音楽スタイルはもちろん、ライフスタイルに合った商品を提案する楽器のコンシェルジュ。
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