ギターファンの皆様には是非知っていただきたい大切な木材のお話です。
2017-10-18 2017年10月7日(土)Taylor Guitars Road Show inイシバシ楽器梅田店 大盛況で無事に終了致しました!


ご来場頂いたお客様、TAYLORスタッフの皆様、本当にありがとうございました!
今回は個人的に一番心に残った
絶滅危機の黒檀(EBONY材)について【持続可能な木材調達】を考えるTAYLORのビジョンを テイラー・プロダクト・スペシャリストの虎岩正樹氏に解説して頂きましたのでご紹介致します!
TAYLOR社は森林から工場まで、自然保護活動を実践しています。
ちょっと長い話で大変恐縮ですが、楽器好き、音楽好き、ギター好きの皆様には是非知って頂きたい、 楽器業界の大切な木材の話です。
現在では高級ギターの指板に用いられる漆黒のEBONY(エボニー材)は
現在では大変貴重なものになっており、 違法伐採で黒檀の森はほぼ消滅状態、
現在では絶滅危機に晒され、合法的に伐採が可能な国はカメルーンのみになっております。

実はエボニー1本の幹の中で日本でよく見られる全体的に真っ黒い部分というのは 実は全体の10%位に過ぎず、残りの90%はこのように白っぽい模様が入っているものが殆どだそうです。

私をはじめ多くの方はEBONYは真っ黒と思われている方も多いのではないでしょうか (黒檀という位ですしイメージで))
エボニーは黒くないと!という先進国のニーズから木材販売業者界では黒いエボニーほど貴重とされ、
実に約90%のエボニーが今まで廃棄されてきた歴史があります。 (現地の人々にとっては値段が付かなく売れない為)
現在大量廃棄された歴史から現在エボニー材自体合法的に出荷することのできる国はアフリカのカメルーンくらいに なってしまっており、
ギター業界では大変貴重な木材になりつつあり、 色の薄い廉価なエボニーを染色加工したり、
塗装されたメイプルなどで代替されて使われています。
その状況の中、ボブ・テイラーはTaylorギターのフラッグシップモデル814ce ES2に
今まで廃棄されてきたこのスモーキーエボニーを積極的に使用しております。
(木材としての音響特性には全く問題がなく、単純に見た目の問題(白いまだらが煙の様に見える)で今まで廃棄されてきた材)

ちなみに814ce ES2は現在アメリカでなんとエレキギターを抜いて(!)の販売額NO1の商品であり、
マーケットリーダーであるTAYLOR社が率先して 今まで廃棄されてきたエボニーを黒いエボニーと同価格で買うということを行い
ギター業界の価値観を率先し変革するというリーダーシップをとっております。

さらに真っ黒いエボニーが枯渇しない様、カメルーンでエボニーを育てる事業も展開し、
現地で雇用を生み、資源を守っております。

事業で得た売上高ではなく、如何にその資金を使うかという事が評価されるアメリカの市場 でこの試みは楽器業界だけでなく、世界で幅広く支持されております。
次の世代のギタービルダーやギターファンにも貴重なエボニー材を残していけるように
長期的ビジョンを持って TAYLOR社は運営されております。

是非お店で814CEを見かけたら「あぁ!これがあのスモーキーエボニーか!」 と思って観ていただければ幸いでございます。

近年話題に上がることも多い【持続可能な社会】
持続可能な開発(英: Sustainable Development, SD)、「将来の世代の欲求を満たしつつ、現在の世代の欲求も満足させるような開発」は楽器業界でも様々な取組がなされています。
次世代にも素晴らしいギターシーンが続きますように!!
TAYLORロードショウの一場面をご紹介させて頂きました!
イシバシ楽器梅田店ではもちろん814CEをはじめ数多くのTAYLORギターを展示中!
是非一度ご来店頂ければ幸いです!
イシバシ楽器梅田店の石間でした!