伝説のアナログシンセが奇跡の2台入荷!比較してみました!

伝説のアナログシンセが奇跡の2台入荷!比較してみました!

2017-10-03 11/3 追記 後期型がメンテナンスより戻りました!

こんにちは!名古屋栄店デジタル担当です!


店頭にマニアが震える伝説の名器
[MOOG / MINI MOOG MODEL D]が入荷!


最近まで復刻モデルが販売されていましたが、ビンテージです。

一台なら たまーーにありますが今回なんと前期型と後期型の2台が顔をそろえております!


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こうやって並ばせて写真を撮ると空間の雰囲気が全然変わりますね


せっかく前期型と後期型が並んでいますので資料保存&勉強がてらに特徴を比較して行こうと思います!

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まずそもそもMINIMOOGって何?という方もいらっしゃるかと思いますので軽めに説明を。

MOOG / MINIMOOG MODEL D


1970~81年まで製造されたアナログシンセサイザーで
各パラメーターセクションをパッチングすることなくそのままの状態で音作りから演奏に至るまでを1個体で完結させた世界で初めてのコンパクトシンセサイザーです。
プロトタイプがA.B.C.D等複数あり製品化されたのがMODEL Dと言われております。

生産時期による仕様の違う前期/後期型がありどちらもマニアなら一度は手にしたい
現在のシンセサイザーの祖先ともいえる超名器でございます。



尚、今回のこの2台の製造番号は前期「3167」後期「12027」
なかなかの初期生産となかなかの後期生産で生産時期はなかなか離れております。


前期、後期の明確な違いは製造ナンバー「10175」よりオシレーターボードが後期タイプに変更されております。


しかし、前期/後期の区別限らず生産時期によって細かな仕様の違いは多々ありまして後期に行くほど安定はしていくようですが、


「前期型の中身を確認したら完全にプロトタイプ使用だった」
「一般的に言われている前期と後期の特徴が混ざっていた」

なんて話も聞きますのであくまで決めつけずに個体差として見ていこうと思います!
※今までのオーナー様でのパーツ交換やアップグレードのある可能性もございますがご了承ください


まずは鍵盤、フロントパネルです。

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あ、ちなみに今回買い取ったばかりの後期型はビンテージとは思えないほど
状態が良く、金属類の軽度のサビこそ見られますがびっくりするほど使用感がほとんどありません、

そのせいか2台並べてとると どこか違うモデルのような雰囲気でサイズ感も微妙に違って見えます

そして前期型と後期型の違いとしてよくあげられるPITCH/MODホイールです。

スプリングによるリターンは両方ともありませんが前期側のPITCHホイールのセンタークリックは「カクッ!」と かなりきついです。

スイッチ類の色の違いもよく見られますね。

また、画像ではわかりませんが鍵盤の裏側を撫でると前期の方が滑らかで角が少ないのが分かります。

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前期型はつるつる、後期型はギザギザです、よく言われている仕様と同じです。

写真ではわかりませんがパネルの材質も違い前期型はパネルがサイドの奥まで保護していて後期型は鍵盤側の横から覗くと内部が見えます。




そしてリアパネルです。


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こちらもよく言われている比較部分
オシレーターボードの調整トリムポット数が前期型11個、後期型16個とよくいわれていますが


10個と17個・・・ 数え方違うんですかね?それとも時期的な仕様の違いなんでしょうか?
MOOG博士からのご連絡お待ちしております。




その他気づいたリアパネルの違いを確認していきます。


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・製造工場が前期/WILLIAMSVILLEと後期/BUFFALO
・製造番号の上に2個の黒ネジと管理ナンバーらしきもの
・後期型にはボルテージセレクター
・後期型には輸入元YAMAHAのステッカーとMOOGステッカー
・鍵盤とモジュールをつなぐ配線が 前期/バラと後期/養生
・電源ケーブルの質、色の違い
・後期型はスタンドにクッション材

よく言われる違いも含め多くの違いが見られました。



最後に少しバックパネルを開けてみましょう

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びっくりするほど違いました。
製造時期が違いますのでパーツの違いは予想はしていましたが。
後期型は基盤にプリントがされており、各配置が規則的できれいに並んでいます。


前期型はいかにも職人が1つ1つ組み込んでいったアナログ感満載です。
後期型はある程度パーツも生産体制も効率化されている感じがあります。
※あくまで予想です。

後期型の方がプレイアビリティーが安定しやすいといわれているのも納得できます。



そして肝心の音と使用感ですが、
まず前期型の方が通電が早いのですがチューニングの安定に時間がかかります。
後期型は通電自体は遅いのですが、チューニングの安定が早くその後も比較的安定したままです。


アナログですのでチューニングに気を使うのは当然ではありますが、
使用環境によっても変わるとは思いますが、後期は思ったほど神経を使いません

チューニングを安定させるモディファイがされている個体もあるようです。


音に関して言いますとこの2台に関しては想像以上に違いました。


前期「3167」さんは
シンプルなセッティングでもローエンドがかなり深く、なかなかに暴れてくれます。
私にはまだ使いこなせません、1年ぐらい同居してようやく相手のことがわかってくるような気がします。使いこなせる手練れの方にお嫁に行ってもらいましょう。


後期「12027」さんは
使いやすくより角が立ったシャープな印象、倍音が出やすく未熟な私でも簡単にハマった音を作らせてくれる、比較的お優しい方のようです。

また、フィルターの違いもかなりありました、ここも好み次第ですね。

ガンガン使うプレイヤーの方やビンテージに慣れていない方にお勧めです。
※ちなみにこちらの方は1ヶ月程度のメンテナンスの旅に出ますので予めご了承ください。




以上かなり長くなりましたが、素人目線ではありますが比較させて頂きました
いかがでしたでしょうか?
貴重な機会でしたのでご参考に頂ければ幸いでございます。


ご覧いただきありがとうございました!


前期型「3167」の販売ページはこちら!
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11/13 NEW!! メンテナンスより戻りました!

後期型「12027」の販売ページはこちら!
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イシバシ楽器名古屋栄店

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