Yanagisawa / Soprano”WO”シリーズ 今秋デビュー
2017-06-28 満を持して2017年9月21日 Yanagisawa / S-WOシリーズついに販売開始が発表となりました。

「ゼロベースで見直す」
「作り手として初心に戻る」
という2つの「0(ゼロ)」の意味を込めて生産を開始した”WO”シリーズ。
2014年1月? Alto
2015年3月? Tenor
に続き、
2017年9月? Soprano WOシリーズ の販売が決定いたしました。
9月21日の販売開始に先駆け、
6月21日情報解禁となりましたので、
いち早い情報としてイシバシ楽器本店”ウインドパル”から
第一報をお届けいたしました。
仕様変更点等をさらっとおさらいすると、
■トーンホールの進化
開発担当と現役プレイヤーが何度も試行を繰り返し、トーンホールの位置・大きさが改良されています。音程・発音などが格段に改善しています。

■左手サイドキィ(パームキィ)の進化
左手サイドキィ(パームキィ)の角度をベルの報告へ押さえる角度に改良し、操作性がアップしました。

■右手小指キィの進化
右手小指キィの位置を手前へ改良。手が小さい方でも操作しやすくなりました。

■センター棒の進化
ブラス製からより洋白製へ変更。調整のズレを予防し、耐久性もUPしました。

■付属マウスピース
より沢山のプレイヤーに吹いてもらいたいという願いから、Yanagisawaが自信を持ってお勧めするSC120が付属マウスピースとなりました。
※下記2点は一部モデルのみ
■HighG, HighF#キィの進化
HighG, HighF#を操作するレバー部分の向きを改良。よりスムーズに操作しやすくなりました。

■ネックに台座プレート装着
抵抗感が増し、音色も重厚な響きに。

などなど。。。
あと定価が上がってしまったなんて残念な改良点もありますが。。。
ともあれ、
かなり意欲的な仕上がりだと思います。
ラインナップ内容は以前から変わらずですが、
アルト・テナーと同様「WO」の表記となり、
ライトウェイトとヘヴィーウェイトにタイプ分されています。
アルトとテナーのモデル名とほど同じ法則ですのでなんとなく想像はつくと思いますが、
念の為ご紹介します。
?ライトウェイト?
ブラス材 :S-901II・・・S-WO1
ブロンズ材:S-902 ・・・S-WO2
シルバー材:S-9030・・・S-WO3
?ヘヴィーウェイト?
ブラス材 :S-991・・・S-WO10
ブロンズ材:S-992・・・S-WO20
シルバー材:S-9937・・・S-WO37
さて、実は一足先に上記6ラインナップ吹かせていただきました。
簡単にひとことづつ感想を。。。
■S-WO1:明るい音色。マウスピースのセッティング次第で(いい意味で)どうにでもなりそうな雰囲気。ジャンルレスなプレイヤーにはおすすめ。
■S-WO2:個人的には一番好きでした。ライトウェイトらしいレスポンス・歯切れの良さと、ブロンズらしい艶やかで耳なじみのいい音色。
■S-WO3:ダイナミックレンジの幅が広い。高音域のレスポンスがいいのに音の芯が太いからキーキー耳障りな音にならない。自分が上手くなったような良くない錯覚;
S-WO10:まとまりのある芯の太い音色。結構吹き込んでも音が散らない。ブラス材らしい明るさも演出できるけどリード次第で太くて暗い音色もイケる感じ。
S-WO20:重心が低い。まさに「心地いい抵抗感」。コンサートホールでたっぷり吹いても破綻しないリッチな音色。
S-WO37:他モデルと比べるとやはりしっかりとした抵抗感が印象的。手持ちのマウスピースより開きが広いマウスピースでガンガン息を入れてみたかったです。
(付属MPがクラシックになったと聞いたので、開きが狭いマウスピースしか用意していませんでした。。。無念。。。)
まぁ、僅かな時間での感想なのであしからず。。。
ということで、
現在Yanagisawa工場ではフル稼働で製造中。
しかし!
ご存知の方も多いかと思いますが
Alto・Tenorも生産が追いついていない状況が続いておりますので、
9月21日発売時に何本ご用意出来るか未定の状態でございます。
さて、実際にご用意できるまでどれくらいお時間をいただくかわかりませんが、
現在絶賛ご予約受付中でございます。
Yanagisawaのカタログを開くと冒頭にこのようなページがあります。

**********************************************************
?OUR PRINCIPLES.?
半世紀以上に亘り、サクソフォンだけを
一筋につくり続けてきた国内唯一の専門メーカー。
主義として「演奏は楽器づくりの最終工程である」
演奏家の声に耳を傾けながら
“いい音”と“使い心地”を徹底的に突き詰める。
「手にはじまり手におわる」楽器づくりは日本が誇る職人技。
それが、ヤナギサワスタンダードだ。
*****************(Yanagisawa カタログより抜粋)*******
この文章にすべてが込められていると思います。
表題?OUR PRINCIPLES.?
私の個人的解釈としては、
OUR PRINCIPLES.
<ヤナギサワ主義>
一切の妥協を排除し、
製造するもの全てに責任を持ち、
演奏時の音色まで 納得するものを作りたい
彼らの主義はきっとこの先揺るぐことはありません。
そして我々の手に届くものは彼らの納得する出来栄えに間違いありません。
気長に
心豊かに
1年で最も過ごしやすい今年の秋を
待ちましょう。