セルマーのご紹介2
2006-06-01 REFERNCE36/54試奏レポート※レポートは2006年当時に当社スタッフが書いた記事です。予めご了承ください。
フランス セルマー社が21世紀に向けて新発売するテナーサックスは ビンテージテイストたっぷりの仕上がりになっています。 1936年に発表されたバランスアクションをイメージして作られたリファレンス36と、 1954年に発表されたマーク6をイメージしたリファレンス54。 この2機種をじっくりと吹き比べてみました、果たして21世紀のニューモデルは ビンテージサックスを越えられるか!
SELMER REFERNCE36試奏レポート

REFERENCE36基本仕様:ゴールドラッカー仕上げ 彫刻あり、HIGH F♯キィ付き、サムレスト=プラスティック、サムフック=ブラス製。
華やかな音色を想像させるが、意外に太くかつ柔らかいそしてやや乾いた感のある響き方をするテナーである。手の小さ目の人でも操作しやすくなっており、キィアクションも反応が良く 音の立ち上がりが早く低音域も出しやすい。
また、フロントFキィのキィトップ部に指貝が配されており、バランスアクションへのリスペクトが感じられる。キィが全体的にやや丸みをおびていて指ざわりが良い。
シリーズ3よりさらに軽量化されたネックは、吹き込む時の抵抗感が少なくスムーズに息が入って行く。そのせいか高音域から低音域までバランスよく鳴り、ムラが少ない。


では実際バランスアクションと比べてどうだ?と言うと素材や工法など時代的なギャップがあって同じモデルを復刻するのはまず不可能であろうし、音程やキィアクションなど退行させても意味が無い。(できればHIGH F♯キィは付けて欲しくなかったが、、、)
リファレンス36はネックやボディに溶接する装飾部品や台座プレートなど極力減らし OLD楽器特有の自然な響きを得られるように作られている、昔の楽器と今の楽器の良い部分を併せ持っているサックスといったところだろうか。
口元のセッティングも様々楽しめそうだが、オールド/リンクやVintage Soloistなどとの相性は期待できそうだ。
Selmer / Tenor REFERENCE36 GL メーカー希望小売価格810,000円

商品ページ
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