CONN 6M SP Alto Saxophone
2015-10-10 名古屋栄店の商品ブログをご覧の皆様コンバンハ!連日の投稿でお馴染みの名古屋栄店・管楽器担当のミスミでございます。
毎日毎日お付き合い頂き誠にありがとうございます!!
えっ?・・・もう飽きたって??
そんなこと言わずもう少しお付き合いください!
現在、当店で開催中のVintage Saxophone Show Case in NAGOYA の展示商品で管楽器担当ミスミがオススメする珠玉の逸品をご紹介第二弾!!

昨日の緊張して引きつった顔を反省し、今日は無理やり作り笑顔で登場です!
やはり暑苦しいのは否めませんね。。。
さてさて、本日ご紹介するサックスは昨日に引き続きオールド・アメリカン・サクソフォンを代表するCONNのアルトサックス・6Mでございます。
ビバップから徐々にクールジャズ、ウエストコーストジャズが広まり、様々なミュージシャンが台頭してきた時代意製造されたコーンのアルトサックス。ちょうどこの時期の個体からロールドトーンホールが廃止となり、現在のサックスと同じストレート・トーンホールが採用されております。ロールド・ストレートのどちらが良いかは賛否両論皆様のお好みもあるかと思いますが、こちらの楽器はストレートトーンホールらしい、音の粒立ちの良さを感じます。パーカー系のサウンドのみならず、オールド楽器らしい柔らかなサウンドを目指している方は是非一度お試しください。ラッカーに比べ、柔らかで落ち着きのあるサウンドが印象的。ネックに凹み修正跡が見られますが、全体的なコンディションで当時のサウンドが楽しめます・・・
ってな感じで能書きをたれても面白みに欠けますので、今日は細かな仕様を画像付きでクローズアップしていきましょう!
まずはネックコルク直下のマイクロチューニングデバイスから見てみましょう。

↑これが縮めた状態・・・

↑そしてこれが最大まで伸ばした状態。
一目瞭然で違いが分かるかと思いますが、このギザギザのパーツを回すことにより管の長さを変えている訳ですね。コーン特有の珍しい機構です。ただし、このパーツは回しすぎるとポロっと取れてしまいますのでご注意!私も何も知らない頃いきなり外れて焦ったこともあります。。。
続きましてはネックオクターブキィ形状

俗に言う「アンダースラングネック」というタイプです。現行サックスの形はもちろん、ヤナギサワの上位機種に見られるアッパータイプとも異なり、音孔が下向きになっております。現在も台湾製サックスでこの形状を取り入れているメーカーもありますね。
続いてはコーンを試奏して大半の人が諦めるオクターブレバーとテーブルキィ・・・


これは現代楽器と大きく異なる形状ですのでやはり操作性は独特です。しかしコーンや他のヴィンテージサックスを吹く上でこの辺りのキィ形状を気にしていてはいけません!使いこなしてナンボでしょう!・・・とワタシは思います。
続きましては通称「ネイキッドレディ」「レディフェイス」の愛称で知られるベル彫刻。

様々パターン(作者の好み?)があることで有名ですが、こちらは比較的スッキリとした印象です。

その彫刻の下にはUS刻印とシリアルが打たれております。

シルバープレートの6Mには一般的にベルの内側に「インナーベルGP」と言われる金メッキが施されますが、こちらはかなり薄くなっております。
ここで登場、謎のキィ・・・

なんとこれはG#(ソ#)トリルキィなんです!現代のサックスではみない絶滅機構ですね。現代サックスでは必要ありませんが、この時代のコーンのキィ形状では触ってみると納得の存在なんです。
最後はネックに戻りましてジョイント部!


現代のサックスのジョイント部はネック側が凸、本体側が凹ですが、この楽器は逆のダブルソケット。ネック側が凹、本体側が凹なんです。なので市販のエンドプラグは使えません・・・
といった具合でクローズアップをお送りしましたが如何でしたか?
こちらの楽器の全体像をご覧になりたいのであれば、こちらの商品ページからご確認ください!
長い間お付き合い頂き誠にありがとうございました。
担当ミスミ