
Taylor Guitars は、1974年にカリフォルニア州エルカホンで設立されました。精密な機械加工と伝統的な木工技術を融合させたギター作りを行い、1980年代になると、テイラーは独自のスリムで弾きやすいネックや再現性の高い品質で注目を集め、“モダンなアコースティックギター”としての地位を築きました。
TAYLORのギターといえば弾きやすくて音も良い、品質が良く高級なギターというイメージのあるブランドですが、この度新しくリーズナブルで音も弾きやすさも見た目もばっちりなギターZero Seriesが登場しました。
14CE



スケールは25-1/2インチの標準フルサイズで、ボディはドレッドノートよりやや小ぶりなグランドオーディトリアムを採用しています。抱えやすく弾きやすいサイズ感で、バランスの良い心地よいサウンドが魅力です。バック&サイドには安定した合板を使用し、トップにはトリファイド加工が施されたスプルース単板を採用しているため、反応の良い立ち上がりと豊かな響きを楽しめます。
ピックアップには Fishman「Presys VT」を搭載し、サウンドホール内側に配置されたVOL・TONEで直感的に音作りが可能です。電源はネックブロック部分にある9V電池で、ライブや録音でも安定した出音を実現します。シンプルながらテイラーらしい洗練された外観も魅力で、扱いやすく幅広いプレイヤーにおすすめできる一本です。
14CEを試奏した感想


ネックが幅広く薄い形状で、テイラーらしい弾きやすいシェイプです。トップにはトリファイド加工が施されており、その効果によってギター全体の響きがさらに豊かになっています。弾き始めの瞬間から大きなボリューム感と広がりのある音を感じることができ、箱鳴りの良さが際立つ印象です。高音は硬質に良く響き、低音はボディバックの膨らんだアーチバック形状により音量が大きく、振動感があります。ドンシャリ傾向の音で、コードストロークや歌の伴奏に特に最適です。
24CE



14ce と同じグランドオーディトリアムボディを採用していますが、本モデルのトップにはスプルースではなくマホガニー単板を使用しています。マホガニーはスプルースより密度が高く、温かみのある丸い音色が特徴で、指弾きでもストロークでも柔らかく心地よい響きを生み出します。外観もマホガニー特有の優しいブラウンが美しく、落ち着いた印象を与えてくれます。サイド&バックには 14ce と同じ合板のサペリを使用しており、適度な強度とバランスの取れたトーンを実現。トップ材との相性も良く、まとまりのあるサウンドを楽しめるモデルです。
24CEを試奏した感想



フィンガースタイルに非常に適したサウンドを備えており、ピッキングの強弱によるニュアンスを細やかに表現できるギターです。繊細なタッチにも忠実に反応し、弱く弾いた際にはマホガニー特有の温かく柔らかな響きが心地よく広がります。その包み込むような温もりのあるトーンは、一度触れるとクセになる魅力を持ち、指弾きの表現力をより豊かにしてくれます。また、ダイナミクスの幅も広く、強めに弾いたときには芯のある輪郭を保ちながらも、バランス良く前に出る音が得られるため、ソロギターから弾き語りまで幅広いスタイルに対応できる一本と言えるでしょう。
おわりに
14ce、24ce はどちらも手軽な価格帯でありながら、テイラーらしい本格的なサウンドと演奏性がしっかり味わえるコストパフォーマンスの高いエレアコモデルです。クリアでバランスの良いトーンはもちろん、指弾きからストロークまで幅広いスタイルに対応できる柔軟さを備えています。
また、テイラー独自のボディ構造や快適なネックシェイプによって、握りやすく運指もしやすいです。長時間弾いても疲れにくいネックシェイプになっています。この扱いやすさは初心者の方にとって大きなメリットであり、最初の一本としても安心して選べるモデルです。さらに、ライブや録音で活躍するピックアップシステムが搭載されているため、アンプやPA を通してもテイラー特有の透明感と存在感あるサウンドをそのまま再現できます。
自宅練習からステージまで幅広く使える、非常に頼れるエレアコと言えるでしょう。
TAYLOR / 14ce Zero Series【御茶ノ水HARVEST_GUITARS】
https://store.ishibashi.co.jp/view/item/000000085479
Taylor / 24ce Zero Series【御茶ノ水HARVEST_GUITARS】
https://store.ishibashi.co.jp/view/item/000000058570
イシバシ楽器 御茶ノ水本店 ハーベストギターズ
所在地:東京都千代田区神田駿河台2-2(2F・3F)
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