楽器屋店員がお届けする「響け♪ユーフォニアム」関連ブログVol.2
2015-04-22 いつもイシバシ楽器梅田店ブログをご覧いただき、ありがとうございます。かつて、使用する目的もなくユーフォの”循環呼吸”の練習に明け暮れた、カズー藤田です。
昨日、TVアニメ「響け♪ユーフォニアム」の第3話目が放映されましたね!
前回に引き続き、本日も響けユーフォブログ、いってみたいと思いますっ!!!
※以下、ネタバレ要素含みますのでまだご覧になられていない方はご注意くださいませ。。
YAMAHAのチューナーが出てきたり、いよいよ合奏シーンが出てきたり・・・・・
本格的に吹奏楽っぽくなってきましたね!!!
「けいおん!」では、登場人物がそれぞれの楽器に愛称をつけて親しんでおりました。
■唯ちゃん→ギー太
■あずにゃん→むったん
■澪ちゃん→エリザベス
※リンクは参考製品です。
いやはや、懐かしいですね♪
そして今回の「響け♪ユーフォニアム」でも、まさかの展開がっ!
なんと、それぞれのMy楽器に愛称をつけちゃいました!!!!!
■川島緑輝さんのコントラバス→ジョージくん
■加藤葉月さんのチューバ→チュパカブラ
※私も知らなかったのですが、チュパカブラとはUMA(未確認生物)との事。
「チュパーッ!!」と鳴くのかどうかも、不明でございます。。

残念ながら、3話目まででは上記2名のみがMy楽器に愛称を決めるのみに留まりましたが、
今後トランペッターの高坂麗奈さんや、主人公がいよいよユーフォに愛称をつけるかも
しれず、見逃せない展開にっ!(そこかw)
そして、TVアニメを見ていてちょいちょい気になったのが、
やはり「京アニ」の細かい気配りですね!
例えば、弦バス本体を教室のイスを使って置く方法や、主人公がユーフォを持ちながら会話を
するシーンでは、ちょっとした動きで「管体」が音を立てる部分までもを忠実に再現していたり、
チューバのロータリーの動作音、合奏時のリードミス音等々、吹奏楽経験者であればすぐに気付く
レベルから、経験者であってもヘッドフォンありきで見ていないと絶対気付かないでしょ!って
いうレベルまで、本当にとんでもないくらいの拘りをヒシヒシと感じます。
パー連(パート練習)や、チューニングシーン、顧問の先生の残忍っぷり等々、もはや放送の度に
吹奏楽あるあるネタのオンパレードとなる事必至で、今後の展開からも目が離せませんね♪
また、昨日はチューバ担当の葉月さんが「吹き戻し」を使った練習を行うシーンも見られましたね!
腹式呼吸、ブレス、スタッカート、タンギングのシングル(トトトト)、ダブル(トゥクトゥク)、
トリプル(トゥクトゥトゥクトゥ)等々、この先もこういった吹奏楽用語全開である事を期待して
おります!!
さて、本日はちょっとだけ役に立つかもしれない小ネタをご紹介。
管楽器奏者の方であれば、一度は経験した事があるであろう、「ロングトーンの勝負」。
パート練習の一環としてはもちろん、私の学校では全連(全体練習)で顧問の先生が
カウントする中、管楽器全員で競い合うような事もしばしばございました。
内容は非常に簡単、息が続く限り音を出して、誰が一番長く吹けるのかを競うのです。
フルートやチューバ等、そもそも音を出すだけでも相当なブレス量が必要になる楽器もあるため、
正直全パートで競うのはフェアではありませんが・・・w
経験された方であればわかるかもですが、ブレス量を極力おさえるため、音量はとにかく
最小におさえるのがポイントで、最初は全員で同じ音(B♭)を出しているので、結構な
音量となるのですが、離脱者が出始めると段々と音が小さくなり、また離脱した人は
まだ音を出している人がズルをしないかチェックする監視役にもなる訳なのですが・・・
勝ってもなにももらえなくても、やっぱり勝負ごととなれば1位を目指したいですよね!!
そんな人達(が何人いるかは不明ですがw)をはじめ、管楽器奏者の多くが憧れる
究極の奏法が存在します。
そう・・・・それが「循環呼吸」、またの名を「エンドレストーン」と呼びます。
ロングトーンという枠を超越する、エンドレストーン。
名前の通り「終わりのないトーン」を実現する、魔法のような奏法で、
エレキギター界で言えば、「電池のいらないサスティナー」みたいな感じです。←これはこれであったら凄すぎますね。
そんなの、プロしかできないでしょ?なんてよく言われるのですが・・・・
これ、コツをつかめば意外と簡単にできるんです!!
循環呼吸の仕組みは、「鼻で吸いながら口で吹く」という事。
そんなもん、できるかいっww と言われてしまうかもしれませんが。。。
もっと具体的に言えば・・・・
「口の中に貯めた空気をホッペタの力で押し出している間に、鼻で吸う」のです。
なんとなくわかっていただけますでしょうか???
まだ無理だと、思われている方。
お風呂の中でも暇な時間でも、いつでも良いのでちょっと試してみていただきたい事があります。
口の中いっぱいに水を含み、ほっぺたの力を使ってその水をちょっとずつ「ピュ?」っと
吹き出してみてください。そんでもって、それをやっている間に鼻で空気を吸ってみてください。
ほら、できたでしょ?♪
これが「エンドレストーン」の全てです。
あとは、次に水ではなくて実際に自分の楽器で出来るように
ちょっとだけ練習すれば、アッという間に習得できるはずです。
「循環呼吸」という、一見ではすごく難しそうな特殊奏法、実はこの理屈を頭で理解する事は
できてもなかなか実際にはできない・・・と思い込んでしまっている事こそがネックなんです。
そこで、この水を使った練習方法である程度の感じを体感する事で、
実際の循環呼吸の仕方を把握しやすくなるというものですね。
実はこれ、循環呼吸に憧れていた私自身が、吹奏楽と水泳を同時にやっていた学生時代に
閃いた練習方法で、これを教えてあげた後輩たちは、サクサク循環呼吸ができるようになって
くれていました♪
えっ、この練習方法の名称ですか?
「藤田式循環呼吸練習法」と言うみたいですヨwww
ちなみに、私の学生時代にはオーボエ吹きの先輩も独自に循環呼吸をマスターされている方がいて、
全連での「ロングトーンの勝負」では毎回最後にその2人での戦いになっていたのですが・・・・
エンドレストーンをマスターした2人とはいえ、大体4?5分くらいで決着がつく事が多いです。
エンドレスと言っておきながら5分・・・・これには理由があります。
循環呼吸をマスターした人は、次の課題「口の中に貯まっていく唾をどう処理するのか」という、
非常にヒューマンな部分の壁にぶち当たりますw
大体、ユーフォでも循環呼吸をし続けて音を出していると4?5分くらいで口の中の唾がどうにも
ならなくなり、「口で息を吹きながら、鼻で吸いながら、唾を飲みこむ」という超大技に挑戦
するのですが、これこそが本当に難しく、私もまだ成功率は50%・・・・失敗すると音が途切れます(T_T)
45分越えという、驚異的な循環呼吸の世界記録を持つサックス奏者のケニー・Gさんは、
間違いなくこの超大技を習得されています。。。
また、運よく唾の対処ができても、今度は普段あまり使わない頬がつってきたりするため、
本格的に習得するためには頬の筋肉「頬筋」の訓練も重要になってくるでしょう(笑
ちなみに、私クラスでも肺活量に関係なく3分くらいのロングトーンであれば普通にできてしまう
循環呼吸ですが、実際にコンクールやステージ等で使う機会はほぼございませんwww
通常の練習に飽きたら、気晴らしがてらに循環呼吸の練習をして、できるようになったら
ちょっと嬉しいな♪ってノリで取り組むのが一番かと思います。
ちなみに、当時の私はエンドレストーンの事を「エンドレスブレス」と呼んでおりました。
エンドレスブレス・・・一生息を吸い込むだけで、音が出ませんw
また、もっとスタンダードなロングトーンの練習用に、今はこんな素敵な商品も出ております!

呼吸筋をダイレクトに鍛える、Power Breathe!!
※パワーブリーズのご紹介ブログも是非ご覧くださいませ。
それでは皆様、頑張ってケニーGの記録に挑戦してみてくださいね♪♪