GT-1000を解説いたします!!
2018-04-12
イシバシ楽器心斎橋店1階フロアの上田と申します。
いよいよ発売日が近づいて参りましたBOSSの最新マルチエフェクター『GT-1000』。もはやマルチエフェクターというよりもギターシステムという感じでございます。
前回のブログでも綴りましたが、アナログエフェクターのサウンドに太刀打ちする程のクオリティを持ったハイエンドなデジタルエフェクターが続々と登場しており、どれを買おうか迷うような時代にまでなってしまいましたが、この『GT-1000』もその選択肢に間違いなく入ってくるモデルです。
超高速カスタムDSPチップを搭載、サンプリング・レート96kHz、AD/DA変換32bit、内部演算32bit float(浮動小数点)処理という業界最高クラスの超高音質を実現・・・との謳い文句に加え、今までサウンドの信頼度は常にナンバーワンだったBOSSのハイエンドマルチエフェクターということで否が応でも期待が高まります。
先日実際に実機を触る機会がありましたので簡単ですが、紹介してみたいと思います。
画像が粗いのはご容赦くださいませ・・・・・
なんといっても今回の目玉なのはAIRD (Augmented Impulse Response Dynamics) テクノロジーによるサウンドデザインということですが、この『AIRD』がGT-1000の核を担います。ちなみに読み方は「エアード」です。
で、『AIRD』とは何ぞや・・・、ということですが、こちらも最近流行の『IR』というテクノロジーをBOSS独自に研究・開発したものということのようですが・・・
じゃあIRというのは何?ということですが、こちらは当店のエフェクター担当女史・松浦がわかりやすくブログにて解説してくれておりますのでそちらを御参照いただいても良いかもしれません。
ちなみに『IR』とはインパルス・レスポンスの通称で、直訳すると衝撃、衝動の反応という言葉になりますが、いわゆるリバーブで例えるならば、残響音が発生する際の波形データを解析し、こちらをオーディオーデータとして残しておき、このオーディオファイルデータを一つのモデリングエフェクターとして再生することで、実際にスピーカーが震えて音が鳴っているようなリアルなサウンドが再現出来るというものです。
GT-1000のオフィシャルサイトのページを見ると『まるでアンプが呼吸しているかのように躍動感のある、アンプ全体の動きを生み出すことに成功しました。』と書いてありますが、まさにその名の通りのエフェクターとなっているのだと思われます。
この『AIRD』ですが、AIRD OUTPUT SELECT機能としてこちらのモデルに採用されております。今回のコンセプトとして、接続する機器がミキサーであれ、アンプのRETURN端子であれ、アンプのINPUT端子であれ、どんなシチュエーションにおいても100%のサウンドを最大限発揮することができるというものがありますが、まさにBOSSの長年の研究によって培われた渾身のシステムです。
まずGT-1000を使用される前に、MENUボタンを押してOUTPUT SELECTのページに入っていただき、液晶下のノブで接続先に機器を選んでいただくだけでございます。ROLANDの名器JC-120のインプット、リターンだけでなくRECORDING等のLINE出力や汎用のアンプなどにも最適な設定が盛り込まれているので至極簡単で分かりやすい設定となっています。
今までにもGT-100等のマルチエフェクターシリーズにもアウトプットセレクトは存在しておりましたが、この度のセレクト機能は実際のアンプの挙動を細かく分析したものとなっており、一線を画すものとなっています。
付け加えて、この度のGT-1000は3.6kgと非常に軽量で、さまざまな場面や要望に応え得るポテンシャルをもっていますので、持ち運べるハイエンドエフェクターとして一世を風靡しそうな予感がいたします。
今後もこのアウトプットセレクトはさまざまな種類が追加されていくことと思いますので非常に楽しみです!!
そのほかルーティング画面等も拝見させていただきましたが、さすがBOSSといった感じで、非常にわかりやすくとっつきやすい感触でした。ハイエンドなエフェクターはどうも込み合ってて手が付けれなかった方にもおすすめです。持て余さない加減も丁度よい程度に色々な事が出来、お値段を鑑みても非常にバランスが良いのが何よりも特徴ですので、是非1度店頭にて触れていただきたいエフェクターでございます。
予約が殺到しており、現時点でご予約頂いた場合は6月以降の入荷となりますのでご容赦くださいませ。
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