今回は、知らないと危険な落とし穴(フルート編)でございます。
2015-05-14 今回は、知らないと危険な落とし穴(フルート編)でございます。フルートもキイがたくさん付いていて、いかにも繊細そうな楽器ですよね。
まず、早速組み立ててみましょう!
そこで注意。
組み立て時には、なるべくキイのついてない部分を握ってください。
(分解時も同様です)

短い足部管が持ちにくい場合は、キイカップ部分(パタパタ閉じる箇所)を指で押すように持ちましょう。

そして接続する際には、少しひねりながら差し込むと入りやすいです。
まっすぐ押し込む方法だと入りにくい場合があるのですが、このときガタガタと振りながら押し込もうとすると傷が入ったり、接続部の変形の原因になります。
接続がどうしてもきつい時には「スライドグリス」の使用もOKなのですが、
使用の際にはこれまた一つ注意があります。
練習後ケースにしまう時にはグリスをふき取りましょう。
グリスがついたまましまうと、グリスはホコリやケース内張りのケバケバを集めてしまいます。
ホコリや繊維が付いたまま組み立てると、それらが傷をつくり、最悪の場合抜けなくなってしまいます。
差しこむ時に「ザリッ」「ガリッ」といった感触があれば、一度抜いて接続部をふき取ってみてください。
そしてやっぱり楽器の基本、置き方です。
フルートの置き方は、指で押すキイやパイプが上にくるように置きましょう。
さかさまに置くとぐらつく上に、一部のキイやパイプのみに負荷がかかり変形の原因にもなります。
練習後には中の水分をガーゼで取り、クロスで表面を拭き取りますが、
この時にも注意事項が。
フルートにはG♯レバーというにゅ?っと飛び出たキイがあります。
クロスで拭き取る際に、このキイをひっかけて曲げてしまうことがあります。
クロスで拭くときには、パイプからキイが生えている方向に沿って拭いてください。
この方向でふけばバネにクロスがひっかかってはずれてしまう危険も減ります。
最後にフルートには「ヘッドスクリュー」というパーツが頭部管の頭にあります。
クロスで拭く場合に、ここを力をいれてグイグイ拭くと、知らない間に
まわしてしまいネジを締めていることがあります。
皆さんお持ちのクリーニングロッドの先端には溝が彫ってありますよね?
この溝は飾りではなく「反射板」の位置を確認する為のものです(頭部管をのぞいたときに奥にある金属の板)。
クリーニングロッドの溝があるほうを頭部管の中に差し込み、唄口からのぞいた時にちょうど真ん中に溝がくる位置に反射板があるのが正解です。
この反射板の位置を調整するのが、ヘッドスクリューです。
ヘッドスクリューを締まる方向(時計回り)に回すと反射板は奥へ奥へ入ってしまいます。
音程がとりにくくなるので、正しい位置にもどす必要があるのですが、ヘッドスクリューを少し緩めて押しこんでください。押し込みくぎたらまた時計まわりに締めて調整します。
自分でやるのが不安な場合は楽器店でお願いしてみてくださいね。
調整時にヘッドスクリューは簡単にグルグル時計回りに締まる場合は、中のヘッドコルクが交換時期です。
コルクがゆるいと息漏れし、高音が特に出しにくくなるので、なるべく早めに修理に出してください。
以上に気をつけて皆さん練習頑張りましょう!
Sでした。