【レジェンダリーな俺たち Vol.10】

当店はもちろん、楽器ファンを賑わせてきたギターたちを紹介するコーナー

【レジェンダリーな俺たち】

早いもので第10回目を迎えましたぁ~👏👏

記念すべき10回目は

Collings D1A Varnish /finished by Bill Collings himself

現在は残念ながらOPTION STOPとなった手間暇が途方もなくかかるVarnish Finish(お値段も途方もないですが、、、)
実質的にTRADITIONALシリーズが後継となると思われますが、このフィニッシュの破壊力は凄まじいものでした。

本格的なヴァーニッシュ フィニッシュは酒を呑んだ呼気を吹きかけると反応してしまうとか、、、
とにかく新品販売時でも「デリケートな塗装のためお気を付け下さい」という文言がここかしこに見受けられたのを覚えています。
まぁ、キズやダメージを気にせず弾く分には遠慮なくいけばいいんですけどね、新品を売るのは相当神経使いますね(売った事ないですが💦)
ヴァーニッシュ・フィニッシュは後から塗装の部分修正が可能という利点もあります。
ラッカーのように年月が経つとタッチアップした箇所が目立つ、という事もなさそうです。
しかしなによりものアドバンテージは極限まで追い込んだ極薄塗装の恩恵を受けるサウンドです!
とにかく何処かで弾く機会があればCollingsに限らず試してみて下さい、全然違いますから(※なんちゃって極薄系は意味合いが違いますのでご注意を)

さて、一般的なVarnish Finishの話をしましたが、この個体も例に漏れずキャノンサウンド!
「Collingsはローズウッドも良いけど鳴りすぎるので適度なマホガニーが良い」という方が多いのも頷ける豪快な音抜け、またモデル名の「A」であるアデュロンダックスプルーストップオプション(これだけでも現在は¥185,000アップチャージ!)がヴィンテージリスペクト感満載で、アデュロン+ホンマホという黄金コンビが繰り出すクオリティはハマる、ハマり方を熟知している工房が操ると本当に素晴らしい楽器に仕上がります。

しかしCollimgsのヘッドエッジ処理は美しいですね、これ、結構難しいらしいです。

で、ここまでフィニッシュの素晴らしさ、コリングスそのものの素晴らしさをお伝えしてきましたが、当時はレギュラーで作れたギターですし「ホントにレジェンダリぃ?」って思いますよね??

このギターのシリアルはキリ番とも言える「11101」

「あれっ?」と感じられた方、マニアック過ぎますwww

そう、こちらは2005年当時市販化される前のシリアルのハズ、なんです、、、

Colling社の資料によると、NAMM SHOWモデルとしてBill Collings 本人が自らVarnish Finishを施した超貴重な1本になります!
想像するに「Waterloo」ブランド発足直前のNAMMにBillが直接持ち込んで話題となったプロトモデルと同様、万全の自信に満ちた姿で数いる来場者を迎え入れたのでしょう。

ちなみに、ブレイシングはヴィンテージ・スタイルのオプションでNo Tongue Brace仕様になっている点も30年代初頭を意識した超マニアックスペック。
豊かなレンジの広さと繊細さ、ストロークした際の力強く唸るような鳴りの強さは他とは一味も二味も違う、文字通り格の違いを感じられます。

先程述べたCollingsからの回答によると
「Billがトップブレーシングにアデュロンを使ったかノーマルのシトカかはデータが残っていなんだ。画像を送ってくれたらもっと詳しく答えられるよ!サンキュ!」
って事だったんですけど
「ホンマかいな???!!!」
ってのが正直な感想です。

私ハカランダとカタログで断定していない物を杢や香りだけで絶対判断できない人間ですから!

という事で、今回はそこそこのヴィンテージよりも濃いぃ近年物ギターの紹介でした。
ほんと、いつなんどき、何が出てくるか分かりませんから、いやぁーだからギターは止められませんなぁ~
Oh!今日もレジェンダリー

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イシバシ楽器心斎橋店

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