ヤマハ アルトサックス YAS-280とYAS-380の比較

ヤマハ アルトサックス YAS-280とYAS-380の比較

2020-06-30 ヤマハアルトサックス YAS-280とYAS-380の比較
スタンダードシリーズのエントリーモデルのYAS-280と一つ上のモデルのYAS-380を比較しましたのでご参考にして下さい。
価格差は4.5万円ほどあります。
まずは全体の形状です。
YAS-280の全体像です。ベルのLOW keyガードの形状が一体型のJ形状になっています。
付属ケースのまま使用する場合は全く問題有りませんが別売りのショルダーケース等を使用する場合はこの形状の為に入らないケースもあるので注意が必要です。
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YAS-380の全体像です。LOW keyガードはセパレートになった形状で現在の一番オーソドックスなスタイルです。
付属ケース以外の市販のショルダーケース等も殆どのケースが使える形状になっています。
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YAS-280のネックとネックレシーバーの形状です。
ヤマハのトレードマークの音叉3本をデザインしたマークが入っています。補強板は板状のシンプルなものが付けられています。
ネックレシーバーは一つ前のモデルのYAS-275がもっと薄い板金が巻いてあったのが厚みのあるしっかりしたレシーバーに変更されています。
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YAS-380のネックはYAS-280と全く同等のものが採用されています。
ネックでの音の差は無いです。又さらに一つ上のYAS-480からはオプションのネックに付け替えて音色、吹き心地等を変える事が出来ますがオクターブレシーバの形状が違うので280と380はオプションネックの付け替えは出来ません。残念!
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YAS-280の上部のkey形状です。
フロントFkeyの形状は旧式の丸い指貝(ポリエステル)のままで旧モデルの設計そのままでコストを抑えています。2オクターブ目のドファとかレミファの速いフレーズに便利なkeyですが初心者の方はあまり使わないと思います。
左手小指で操作するテーブルkeyは旧モデルの独立式の設計そのままでコストを抑えています。低いBb、B、C#の速いパッセージは苦手ですがあまり普通の曲では出てこないので問題ありません。
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YAS-380の上部のkey形状です。
フロントFkeyは現在主流の流線型パーツが装備されているので人差し指を上に滑らせる感じで運指が出来るので280のkeyよりもスムーズに移動できます。白い指貝は280と同様に人工貝(ポリエステル)です。
左手小指で操作するテーブルkeyも現在主流の連動式になっているので低いC#からBbなどはC#を押した時点でBbkeyも傾くので小指を滑らせる感じで移動出来るのでスムーズな動きが可能になります。
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YAS-280の下部のkey形状です。
現在主流となっているHighF#key装備となっているので普通の曲はほぼ問題無く対応出来ます。
LOW keyガードのフェルトストップは固定式となっているのでkeyの開きの微調整はフェルトを削ったり、交換しないと出来ない構造になっています。
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YAS-380の下部のkey形状です。
LOWkeyガードのフェルトストップは可動式となっていてkeyの開きの微調整が大きなドライバーで行なう事が出来ます。
HighF#keyは勿論装備されているので普通の曲はほぼ問題無く演奏出来ます。
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YAS-280の指掛けは可動式なので構えやすい位置に微調整が出来ます。
keyを開閉する針バネはステンレス製でネズミ色に見えるものがそのバネです。
ベルにはコストを抑えるために彫刻無しになっているので豪華な見栄えとはなりませんが濃いめのゴールドラッカー仕上の為に高級感はあります。
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YAS-380は指掛け、針バネ材質はYAS-280と同等のパーツを使用しているのでこの部分はモデル名の刻印以外は違いが有りません。
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YAS-280のベル接合パーツは直付けで上位クラスYAS-480以上の2点式、3点式に比べると響きや修理、調整の面でやや劣ります。
テーブルkeyは独立式でBb-C#などの速いパッセージはやや苦手ですがあまり使う曲は多くありません。
タンポとトーンホールは中心に合っているので作りの良さが見て取れます。
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YAS-380のベル接合パーツはYAS-280同様の直付けで上位クラスYAS-480以上の2点式、3点式に比べると響きや修理、調整の面でやや劣ります。
テーブルkeyは連動式が採用されているのでBb-C#などの速いパッセージも楽に操作できるのがYAS-280との大きな違いになります。
タンポとトーンホールの位置はYAS-280同様センターに合っているので作りの良さが見て取れます。
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YAS-280のネックとオクターブkey形状は現在多く採用されているシステムなので動きがスムーズです。
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YAS-380のネックとオクターブkey形状はYAS-280と同じものが採用されているのでこの部分での違いはありません。
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YAS-280とYAS-380の違いのまとめ

Lowkeyガード形状が違う!
YAS-280は一体型のJ形状のものでkeyの高さの調整は固定式なのでフェルトを削ったり交換しないと出来ないのに対してYAS-380はセパレート式で高さ調整が出来るネジ式になっている為keyの高さ微調整がドラバーで出来ます。

フロントF keyの形が違う!
YAS-280はコストを抑えるために旧タイプの丸い指貝形状のkeyが採用されてYAS-380は最近主流となっている流線型を採用しているのでスムーズな動きで操作が可能です。

テーブルkeyの形が違う!
YAS-280は独立可動式、YAS-380は連動式が採用されているのでBb、B、C#の速いパッセージはYAS-380が楽に出来ます。

音が違う!
上記のようなパーツ変更によりYAS-280の重量は2323グラム。YAS-380の重量は2365グラムと40グラムほど重量が増しています。
パーツ形状や重量の違いにより音の響きも変わってくるので比べて吹くとYAS-280は軽い音に感じ、YAS-380の方が音のツヤが増した上級のサウンドに感じます。
音程精度や吹き易さ、鳴らしやすさはYAS-280、YAS-380とも良い楽器ですので練習用と割り切る方はYAS-280、少しでも良い音をと言う方にはYAS-380がお奨めです。
注-管体重量は個体差があるので同じモデルでもプラスマイナス数グラムの違いがあります。なぜ違ってくるかと言うと金属支柱などのパーツ組立はハンダ付で行なわれハンダの量による重量の差が出ます。タンポ(トーンホールを塞ぐパッド)の取付もラックと言う接着剤をトーチで溶かして取付ますがラックの使用量での重量差が出ます。

サックスは調整がとても大切な楽器です。
サックスの音程を変える仕組みは沢山の穴を楽器に空けて閉じたり開いたりして音程を変えているので閉じた時に少しでも隙間が開いてしまうと音が出しにくくなったり、本来の音色が出なかったりしてしまいます。
SHIBUYA_EAST店は専属のリペアマンが常駐していますのできっちり調整、点検したサックスをお届け、お渡ししております。ご購入後の調整も保証期間中は無料で行なっておりますので是非お買い求めはSHIBUYA_EAST店をお選びください。スタッフ一同お待ち申し上げます。