徹底解剖!82Z 菅野浩さんのイベントレポート

徹底解剖!82Z 菅野浩さんのイベントレポート

2019-12-14 87624 B


先日の菅野浩さんによる「徹底解剖! 82Z」

あまりにもピンポイントな企画でしたので心配しましたが、立ち見が出るほど大盛況でした。ご来場いただきました皆様、本当にありがとうございました。

都合がつかずお越しいただけなかった方や、興味があったけど地理的な関係で来られなかった方に簡単ではありますが、各モデルの菅野さんインプレッションをレポートします。



まず、我々スタッフが非常に不親切であったと反省しているのですが。。。
メタルレゾネーターとプラスチックレゾネーターがそもそもどの部分を示しているのかという説明を省いたままイベントを進めてしまいました。

改めて、違いはここです。
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管体の音孔を塞ぐ革タンポ(パッド)の中心にある反射板がメタル製かプラスチック製かの違いです。
現行のYAS-82Zはメタルレゾネーターが標準です。

こちらのブログにも書かせていただいています。


ということで、レポートします。(が、私を含めスタッフが菅野さんの演奏に聞き惚れてしまい録音・録画記録が無いので、ややざっくりとした感じです。)
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■YAS-82Z (標準モデル 新タンポ・メタルレゾネーター)

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「音の傾向は明るめでハッキリした感じ。操作性に優れていて奏者のやりたいことに素直に反応する印象。」


菅野さんが自身で使うには
「ややキラキラした成分が多いかなあという感じ。」

「ただ、非常に扱いやすいという印象ですね。」






■YAS-82ZWOF (High F# 無し・ラッカー仕上・プラスチックレゾネーター仕様)
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まさに菅野さんと同一の仕様(菅野さんはその後、細かな調整など変更を加えています)
やはり自身のスタイルに合っているとの感想。



「標準の仕様に比べキラキラ成分が抑えられ柔らかでハスキーな音色をコントロールしやすい。」

「HighF#のトーンホールが無いことで、広がりが抑えられまとまった感じになる印象。」

HighF#キーが無いのも影響しているが、同一の仕様で比較できないのがもどかしいところ(あったのですが、完売してしまいました。。。)





■YAS-82ZUL (標準モデルのアンラッカー仕上)
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「ラッカー仕上の標準モデルとは明らかに違い、結構柔らかな感じの響き。」

「この状態(アンラッカーは出荷状態ではラッカー仕上と見分けがつかないくらいバフ磨きでピカピカです)でもかなり好みの音色だが、表面が渋く変化したときの音色変化が非常に楽しみ。」


「これはー良いですねー」






■YAS-82ZB (標準モデルのブラックラッカー仕上)
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菅野さん自身、あまり吹いた記憶が無く一番楽しみにしていたモデル。




「おおっと!これは見た目に反してだいぶ柔らかな感じですね」

「どうもヤマハさんに聞いたところによると普通のラッカーに比べ黒は厚く塗られるようでそれがかなり影響しているみたいですね。」

「うーん、見た目が派手な分ちょっと出音とギャップがあるかもしれませんが、結構渋い感じで好みの音色ですね。」

「これもー良いですねー」






■YAS-82ZS (標準モデルの銀メッキ仕上)
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菅野さんは現在のプラレゾ仕様に変更するまで第一世代YAS-82ZSを使用していましたが




「なんで20年使っていたSELMER MARK VIからこれに乗り換えたんだろう。。。」とステージ上で自問していました。(笑)

聴いているお客様も明らかにわかるギラっとした成分でものすごいパワーのある迫力のサウンド。

「どんどん息を入れたくなる!」

「フュージョンとかバリバリ吹きたい方にオススメしたい」

「ヴィンテージサックスからふり幅の一番遠い楽器を選び自分のスタイルを試したかった」
その修行のような経験から今の仕様の楽器にたどり着けたようです。





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ということで、ここで会場の人気投票をしたところ一番人気は「YAS-82ZUL」続いて「YAS-82ZB」という結果に!

なんか意外でした。


音の傾向を菅野さんは以下のように並べてくれました。






←明るい                  渋い→

YAS-82Z > YAS-82ZUL > YAS-82ZWOFプラレゾ > YAS-82ZB

別モノ(笑)
YAS-82ZS





ということで、違いを体感しにぜひ当店までご来店くだ・・・

と言いたかったのですが、なんと当日めでたく1番人気だったYAS-82ZULが売れまして、在庫が無くなってしまいました。
(特注仕上げの為、納期が4か月程掛かってしまうのです。)

ほ、他の仕上げはまだございますので、ぜひぜひ試しにご来店くださいませ。