そんなにいいの?
2019-08-04
俺(おいら)のジャパンヴィンテージ列伝!
本日のテーマはこちら!
『なぜK.Yairiとかは愛されるのか?』
※“とか”と言うのは、K.Yairiと同じポリシーを持っているメーカーさんであれば、というニュアンスです。
読み進めて頂くとと分かるかと。
身近で分かりやすいブランドとして取り上げます。
K.Yairiと言えばどういったイメージをお持ちでしょうか?
‶少数精鋭でハンドメイドに拘ったギターづくり”
‶信頼のMade in JAPAN”
‶アフターサービスまで充実のサポート体制”
などなど、、、
そんな私もK.Yairiユーザーです。
初めて楽器店でちゃんと買ったギターがK.Yairiでした。
当時は右も左も分からず、誰もが同じ海外主要ブランドに憧れを抱いていたのですが、“なにやらK.Yairiってブランドが国産でいいらしいぞ”ってのがここかしこで噂されるんです。
色々な書籍がシリーズ化され出して、超王道からは外れて“俺は分かってる”感を出したい!という風潮も出てきた頃だと思います。
で、買いました。90-RF
当時の大本命ですわな。歳がバレマスヨー
正直店員さんに乗せられて、あれよあれよと決めてしまったのですが、実は今でも特に音が特段素晴らしい!とか、そういうふうに思う訳ではないんです。
K.Yairiさん、こんな言い方怒らないでね、ユーザーとして率直に書いています。
当然気に入って、いい音なんですが、いまだにメッチャいい!って訳ではないんです。
音やルックスなら、あのメーカーや、このメーカーのほうが気に入ってる!ってのも多数あります。
でも何故か手元に残しておきたんです。
純国産、この響きいいですね。
K.Yairiのギターって、いかにも狙った感のある雰囲気がないんです。
質実剛健、いかにも日本人の職人気質が紡ぎ出した楽器、という印象です。
派手さではないし、特出したポイントがある訳でもない、無い訳ではないですけどね
でも、昭和から平成、そして令和へも間違いなく引き継がれていくであろう、この憧れ。
常々感じるのは、
距離が非常に近い
という事です。
かつて愛機が割れてしまって直接リペアを依頼したく電話をしたんです。
そしたら“担当者にお繋ぎします”と代わった方が、超有名アーティストのギターテックも手掛ける方だったからビックリ!K.Yairiファンなら誰もが知っている方です、、、
“そ、そんな、私ごときに貴重な時間を割いて頂かなくても、、、”と思い平常心を装いながらもテンションは上がりっ放し。
ごくごく丁寧に修理方法から発送手続きまで懇切丁寧に教えて頂きました。
また、完成して戻す時にもご本人から電話が!
一リペア担当だから、というスタンスなんですね。
いや、感動しました。
そして値段が安い!
もっと取ってよ、儲からないですよ!って言いたくなるほど超良心的なリペア代。
自分たちが作ったギターに誇りを持って、ユーザーが使ってくれる限り喜んで対応させて頂く、そんなギターに対する愛情を深く感じました。
実際に費用は、往復の送料、パーツ代、かかった時間代だけ??って内訳です。
リペアで利益を出そうとは考えてらっしゃらないのでは?と思います。
ちなみに今もそうですが、K. Yairiはメール対応はしてません。
多分、手厚く対応してしまうのでおいつかなくなってしまうのでしょう。
フツーは電話だと長くなっちゃうから、とにかくメール窓口だけにしてコピペできるところは極力効率よく作業して、、、ってなる時代じゃないですか。
そこに人と人の繋がりを大切にしている、という事がとっても大きなブランドの信頼に繋がっていると思います。
オーダーメイドも実際に製作してくださるトップルシアーさんと膝と膝を突き合わせて何度も何度も綿密な打ち合わせが出来ますし、もちろん都度工房へ訪問すれば快く対応してくれます。
メーカーになると製作に色々と制約が付き纏いますが、それも非常に少なく感じます。
で、K.Yairiが凄いのは、これを個人ルシアーではなく会社として実行できている、という事に尽きます。
本当に素晴らしい!今後も応援します!
やはり携わっている方が、楽器が好きで、自分が何を造っているのか分かっていて、それを使うプレイヤーの事まで思い描ける、、、
そんな企業が末永く愛されるんだなぁと、書きながらあらためて考えさせられました。
おしまい