ストーンズにまつわる一本のバーストのお話。

キースとミック・テイラーの使用した1959年製 Les Paul

2019-07-27 7月29日 商品ページが完成致しました!



どうも、こんにちは!
ファイネストギターズの柏崎です。

本日入荷したLes Paulを紹介させて頂きたく、筆を執りましたが、その前に小話に少しお付き合いください!

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それはThe Rolling Stonesに纏わる一本の1959年製 Les Paul Standardのお話。





現在、絶賛USツアー中のストーンズですが、そこでもロックンロールを炸裂させてくれている我らがキース・リチャーズ大先生。

テレキャスターやES-355&ES-345、レスポール・ジュニアなど、数々のアイコンとも呼べるギターを使用するキースですが、60年代のイメージとしてビグスビー付きのレスポール・スタンダードの印象が強い方も多いでしょう。


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キースが入手したのは1964年8月
ロンドンのSelmer’s Musicにて、中古品で出ていたこのバーストを購入。
英国でのデビュー・アルバム『The Rolling Stones』は1964年4月、米国でのデビュー・アルバム『England’s Newest Hit Makers』は1964年5月ですので、そこで得た収入で入手したのでしょうか。




1965年5月のエド・サリヴァン・ショウでバッチリ使用。メインギターの座を獲得していますねぇ



このバーストはロンドンより50kmほど北にあるルートン市の楽器店 Farmers Music Storeに初めて入荷した1959年製のレスポールでした。これを1961年に入手したのがMike Dean & The Kinsmenのギタリスト 「ジョン・ボーエン」。入手後に先述のSelmer’s Musicでビグスビーを装着。その後、下取りに出す為に手放すこととなり、それを入手したのがキース・リチャーズでした。
(余談ですが、下取りに出して入手したギターはグレッチのカントリー・ジェントルマン。現在のバーストの価値を考えると信じられませんが笑 ブリティッシュ・インヴェイジョンの時代を感じさせますなぁ!)


キース曰く「それまでで最高のギター」でしたが、60年代のキースは一つのギターに収まることなく、様々なギターを試していた為、1967年にこのバーストを手放します。

そして、このギターを入手するのが・・・・・


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当時、ピーター・グリーンの後釜として、ブルース・ブレイカーズに加入していたミック・テイラー

既にレスポール(先にも出てきたSelmer’s Musicで働いていたポール・コゾフから購入!)をプレイしていたテイラーですが、盗難にあってしまい、代わりのレスポールを探していたタイミングでストーンズ・ファンお馴染みのイアン・スチュアートから、キースが手放す話を聞き、ストーンズが『Their Satanic Majesties Request』を録音中のスタジオに駆けつけます。笑

メンバーとは顔を合わせず、別のブースにて試したテイラーはこれをすぐさま気に入り250~350ポンド(テイラー談)で入手。ブルース・ブレイカーズでのメイン・ギターの座を獲得して、1969年ブライアン・ジョーンズ脱退後のストーンズにこのバーストを携えて加入。

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意外な形で約二年ぶりにこのギターと再会を果たしたキースですが、ステージで使用している写真も残っており、The Rolling Stonesの二人のギタリストに愛された数少ないバーストの一つと言えるでしょう。
(あえて数少ないと書いたのは70年代前半に二人は58、59年の何本かのバーストを取っ替え引っ替え弾いていた為です笑)

クリーム初期にクラプトンがライブで借りて弾いていたり、ジミー・ペイジがストーンズと同じスタジオにてスタジオ・ワークをしていた際に借りて弾いていたなど、様々なストーリーがあるのもヴィンテージ・ギターの楽しさの一つですね。





長くなってしまいましたが、ここからが本題!!

うちの店長がやってくれました。笑
このバーストのデータを集め、仕様書を製作。
今年の三月にカスタムショップへオリジナル・オーダーをかけていました!

本日、遂に入荷したので、興奮してまずはストーリーから書いてしまいました笑
では、ご覧ください。




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60th Anniversary 1959 Les Paul Standard Bella Donna Burst Heavy Aged w/Bigsby “Keith Burst”

トップ材は以前ミック・ロンソンのレスポール・カスタムをモチーフとした際にも、激似トップを選んできた店長によるハンドセレクト!

淡く細かな杢目が実機に良く似ており、雰囲気ムンムン!
エイジングもオリジナルをモチーフに仕上げて頂いた自慢の逸品となっております。


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ちなみに実際の個体はというと・・・・

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いやぁ似てますねぇ、、笑

ビグスビーのロゴ部ブラックの塗装の剥がれから、グローバー・ペグ、クルーソン・ペグのネジ穴など細部に拘りオーダー致しました。


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ヘッドの表右上のエイジングは店長の強い拘りで再現が叶いました笑


60周年スペックの為、ポッティングの施されていないカスタムバッカー、ヴィンテージカーブのポット、Luxe製バンブルビー搭載とサウンド面でもしっかりオススメできる一本です!


最後にトップのクラックにズームアップしてお別れ!


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この個体も実機もストーリーのあるギターですが、純粋にLes Paulとしてクールな一本に間違いはないでしょう!!

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気になる販売価格は1,025,000円(税込)


7月29日 商品ページが完成致しました!
本日入荷の為、商品ページは近日UP予定です。
☆商品ページはコチラ☆

気になる方はお電話やメールでお問い合わせくださいませ!
モチロン、店頭ではお試しも可能です!
是非ご来店くださいませー!!!




この記事を書いた人

柏 慶太(かしわざき けいた)
柏 慶太(かしわざき けいた)
御茶ノ水本店 FINEST GUITARS/ハイエンド・ギブソン&フェンダーフロア
御茶ノ水本店 Finest Guitars ギブソン&フェンダーフロア担当。埼玉県さいたま市出身。父親の影響で中学時代にロックンロールに出会い、エレキ・ギターに痺れてバンドを結成し演奏開始。FirebirdとJaguarが好きですが、トラディショナルなギターは何でも好きです。腕やテクニックは抜きでかっこいいギタリストが好きです。最近のブームはSticky Fingers。好きな機材はトーンベンダー、カールコード。HERCOのFLEX75愛好家。

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イシバシ楽器御茶ノ水本店FINEST GUITARS

OCHANOMIZU FINEST GUITARS

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