希少種デルリンピック!
2016-06-12
指先のニュアンスを弦に送り込む重要なアイテム「ピック」
ギターを弾くうえで重要なアイテムでありながら、1枚100円(税抜)で買えてしまうお手軽感。
しかし、その求めやすい価格は複数の異なるピックを手に取ってしまう罠である。
罠にはまった者は皆、旅に出ることになる。
ピック探しの旅に・・・
そんな罠にかかってしまった旅人達を、迷宮へと誘う「ピック探訪記」。
そんなブログを書いてる私も、当然罠にかかった側の人間でございます。
旅人歴20年の私が、旅の途中に出会ったピック達をチョコチョコ紹介していきます。
今回は、旅人なら誰しも1枚は持っているであろう、Jim Dunlop(ジム・ダンロップ)の中から
Delrin(デルリン)をご紹介。
まずは、当店ラインナップから。

Delrinはそもそも素材の名称なんですが、素材の名前をそのままモデル名にしてしまっているピックなんです。
(実際、他のブランドもモデル名は似たり寄ったりですが)
ジムダンのピックによく描かれている亀の絵ですが、素材によって甲羅のデザインが異なります。

右はジムダンの主力であろうTortex(トーテックス)。
なので、甲羅にもTortex。
左は今回の主役のDerlin。
なのに、甲羅には500。
500?
ちょっと調べてみたところ、Delrinは主に粘度の違いによってグレード分けされており、500はグレードの名称のようです。(メーカーの正式なコメントではないので、間違ってたらスイマセン)
で、このDelrinという素材は摩擦係数が低く、よく滑ります。
その為、ホールドが甘いと落としたり、指の中でクルクルと向きを変え、気が付くとあらぬ所でピッキングしていたりします。
そして、弾き方等の個人差はありますが、結構削れます。
しかし、滑り易さが生み出すスムーズな弾き心地は、他の素材には無い独特なものがあります。
スムーズな弾き心地に欠かせないもう1つの要素がエッジ処理にあります。
比較対象は甲羅の時同様、Tortex。(厚さ:1.14mm)

先端を軽く丸めただけのTortexに対して、先端に向かってスロープのかかったDerlin。
このエッジ処理と素材そのものの滑りやすさが相まって、反りにくい厚みのあるピックでも軽い力でピッキングが可能になっており、豊富なラインナップを持つジムダンの中において、確固たる、そして独自の地位を確立しているDelrin。
一度お試しあれ。
ただ、Delrinって、普通のティアドロップしかラインナップにないんですよね。
オニギリ型とか、ジャズ型とか出ねーかな?
ジムダンの人がこのブログ見てて、「じゃあ作ろっか?」とか、言ってきてくんないかなー。
日本語ブログじゃ無理かな、やっぱ。