「これは いったい なんですか?」第二本目~E♭管トランペット編
2016-06-07皆様おはようございます、御茶ノ水ウインドパルのこばやしです。
絶賛不定期更新中のNEWシリーズ!!!「これは いったい なんですか?」
第二回目はE♭トランペット。
トランペットばっかだねって・・・言われてしまいそうですが、まだ2回目ですから多めに見ていただきたく存じ上げます。
そしてまたまた偶然にも入荷した楽器を見ながらお話してみたいと思います。
ヤマハ / YTR-9630 (画像クリックで商品ページもご覧頂けます)
(な、なんで4つもピストンが?って思った方も・・・もしかしたらいらっしゃるかも知れませんので後ほど書きます。)
正直、ぜんzzzっぜん使用する機会が少ないEsトラではありますが・・・
軽やかに歌うE♭管の音色は甘美な味わいで私は結構好きです。自分で吹こうとは思いませんけど、バンドで誰か吹いて欲しい。
私はバリバリでキレッキレでスーパー派手な鳴りのB♭管こそ好きですが、こういう楽器を見ると
自らの趣味を改めたくもなりますね。なんとも高尚な雰囲気の楽器です。
さて、この楽器、なんで4本もピストンが付いているんでしょうか?
そもそも普通のB♭トランペットは3本ピストンのみ付いていることが多いですよね。
E♭管だって、BACHの楽器は3本ピストンなのが普通です。
しかーし! ヤマハ(もちろんシルキーも!)のE♭管の楽器は4番まで付いてるんです。
なんでかって言いますと、低音部分の音程補正のためなんですね。
そもそも金管楽器って、例えばB♭管なら下のB♭よりも下の音って
音色もピッチもコントロールし難いんです。
そこで1番&3番分の長さを持つこの4番ピストンをつける事により、下の音がグッと安定するんですよ?? 奥様一本いかが?(6ァ6 )
具体的にはE♭管にとっての1&3番管(もとい4番管)の音は、実音にしてB♭!
・・・これだけでも価値があると思うんですよね、私は。
っとここまで書いてきましたが、ブリティッシュブラスなんかで使うE♭のコルネットは、3本ピストンの楽器が多いような・・・?勉強の余地がありそうです。
というかそもそもE♭トランペットの譜面でどれだけ下のB♭を使用する機会があるのか?って話ですよね。その辺を考慮してBACHは4番ピストンなんかいらないよって感じで設計しているのかもしれません。
??余談ではございますが、もしこれが仮にチューバの場合、E♭管チューバの下のB♭が安定するのは最高なんですよ。というか無かったらちょっと使いようがないって感じですね。??
この楽器のもう一つの特徴。
ベル取れます。
これはE♭管の特徴というわけではなく、ヤマハ・シルキーのE♭管の特徴です。
バックは普通にチューニングスライドが付いてます。
ベルが取れるからといって、交換用のベルが付いているわけじゃあございません。
これはもともとB♭管のトランペットで、ベルを交換して遊ぶ技術(チェンジベル機構)を開発したら、
ベルでチューニングできるようになったでござる!という副産物の賜物なんです。
なので、音色の影響が出やすいリードパイプ付近をいじらずにチューニングが出来ます。
・・・チューニングがめちゃめちゃめんどくさそうですが、ご安心下さい。
若干めんどくさいぐらいで済みます。
さていろいろ面白いE♭管ですが、なんだかヤマハの手先のような記事になってしまいましたね。
音色はE♭管にしては結構パワー感があるので、BACHっぽさをイメージすると違和感があるかも・・・?
気になる方は試奏をオススメ致します。
そろそろお時間でございます。
「これは いったい なんですか?」第二本目~E♭管トランペット編、これにておしまい!
次回の更新をお楽しみに!
担当は 御茶ノ水ウインドパル こばやしでした。
※そろそろ木管でなんか一本雑談したいですね!