オイル、グリスの重要性について
2015-10-13
めっきり秋めいてきましたね。
最近楽器を修理していて季節柄かオイル/グリスが抜け切ってしまっている楽器を頻繁に見ます。夏の暑さでオイルが緩くなり、キィや抜き差し管の中から流れ出てしまっているのです。
夏の暑さは年々厳しさを増し、高音の場所に置いておいた楽器はまず!この症状が出ます。
さて、ではオイル/グリスが切れるとどんな事が起きるのでしょうか?
金管楽器の場合は、ピストン・抜き差し管の固着(固着しなくても動きに支障が出てきます)やサビの発生、ノイズ、音質の変化が起こることもあります。
木管楽器では、キィシャフト(芯金)やピボット、キィローラーなどいろいろな部分に使われていて、まずキィ動作が悪くなってきます、そして「ガチャガチャ」という独特のノイズの発生、当然サビも、、、、
特にキィシャフト内への注油は、分解が必要になってくるので、自分で注すのは困難です。
金管/木管どちらの場合も、サビがひどくなるとメンテナンスやリペアー時に分解が困難になり、リペアマンが泣きます。
こうならない為にも季節の変わり目には、定期点検に出しましょう。
リペアマンは必ず、症状に応じてオイル/グリスアップしてくれます。(くれるはず)
余談ですが、グリスに関する裏技を伝授。
金管の抜き差しに均等にグリスを塗るときに、塗布面をライターなどで少し熱してから塗るとうまく塗れます。
クラリネットのジョイントが固く抜き差しがしづらい時は、コルク面と反対側の面(ジョイントする管の内側)にもコルクグリスを塗り、間に少し水をつけてジョイントするとスムースにジョイントできます。
以上、おじいちゃんリペアマンKでした。
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