大事な自分の楽器。知らないと危険な落とし穴
2014-06-12 *管楽器コラム第1回目*このたび石橋楽器管楽器リペア担当より、小ネタ的コラムをお届けすることと相成りました。
知ってるよ!といった事も多々あると思いますが、しばしお付き合い願います。
さっそくの第1回目は、知らないと危険な落とし穴(SAX編)でございます。
憧れのSAX、念願のMy サックスを手にしたあなた。自分の楽器はとにかく大事大事ですよね?
そんなかわいい楽器の知らないと危険な落とし穴ですが・・・
まずは基本の基本、置き方です。
練習の合間にちょっと休憩で楽器を置く際は、吹くときにあなたから見て左側のキイが少ない方が「上」です。

キイのたくさん付いている右側を上にしますと、左手で操作するキイがでっぱっているので、ウニッとなりかなり不安定です(やればわかりますが、やらないでください!)。

ついでに付け足すと、椅子の上に置くのはあまりお勧めいたしません。横を通るときに飛び出たネック付近を服に引っ掛けて落とす方、結構多いですよ。
「専用スタンドに置くので関係無し」と思った方。あなたのスタンドは、ベルを支える部分の下側の位置は正しい場所になっていますか?
ネジで動かす事のできるタイプのものは、上過ぎるとフラフラ不安定、LOW C♯キイ(ベルから3個目のキイ)にあたっていてもフラフラ&キイ変形の原因となります。

安定してなおかつキイにぶつからない位置で固定して使ってくださいね。

お次も基本、ケースの鍵はしっかり閉めた?です。
言われなくてもやるから問題ないって!と皆さん思うでしょうが、この落下事故多いですよ?。
しかもたいてい落ち方が派手なので、ショックも大きいです。
そこで予防策としてお勧めしたいのは、ケースの持ち方です。
ケースの蓋が自分の体側にくるよう持ちましょう。これをクセにしておけば、万が一の場合に大惨事になりにくいですよ。


お次は、落下ほどではないですが「やっちまった?」と冷や汗をかく、スワブ詰まりの予防です。
演奏後には必ずスワブを通すと思いますが(通していますよね?)、スワブは一度広げて絡みをとってから通しましょう。その時にスワブにほつれがあったり、穴が開いていたら使ってはダメ!です。
サックスでスワブが詰まるのは、本体のネックに近い部分にあるオクターブキイがチューブ状になっており、内部に飛び出ているからです。

万が一ひっかかったら、ぐいぐいひっぱるのは厳禁です!!
頑張りすぎて中のチューブごと管体を曲げたり、チューブの溶接をもぎ取ってしまうことがあります。無理そう・・と感じたら楽器店に持ち込みお願いいたします。
そして最後は落とし穴と言うよりは、お願いですね。
練習する前に、気合入れて腹ごしらえしたりしますよね?美味しく食べた後は歯磨き、もしくは口をゆすいで・ます・よね・・?
特に甘いジュース・甘い珈琲・甘い紅茶などなどは、お願いです。口の中をゆすいでください。
楽器の汚れ方、パッドの汚れ方がかなり違います。
ここまでかなり基本の基本でしたが、今一度心に留めておいてくださいね。
以上、管リペア担当Sでした。