FRACTAL AUDIO SYSTEMS FM3徹底解説!第2弾!

いつも石橋楽器店をご利用頂きまして、誠にありがとうございます。
渋谷店:久保です。

大分期間が空いてしまいましたが、本日はFRACTAL AUDIO SYSTEMSより発売予定の小型マルチプロセッサー、FM3の続報です!
過去の記事はこちらから


輸入代理店であるオカダインターナショナル様にFM3のサンプル機が入荷したとの事で、早速触らせて頂きました。
FM3の特徴やフラッグシップモデルであるAXE-FX IIIとの違いを今回はご紹介していきたいと思います。
それでは早速ご紹介してまいりましょう。

■FM3とは


FC-6/FC-12に類似した筐体を採用したFRACTAL AUDIO SYSTEMSが新しく発表したアンプモデラー/マルチエフェクターです。
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FRACTAL AUDIO SYSTEMS FM3 ¥187,000(予価)

FRACTAL AUDIO SYSTEMSのフラッグシップモデルであるAxe-Fx IIIをベースとしたAX8に代わるフロア型プロセッサーです。

内部DSPの変更に伴いグリッド数の変更やエフェクトモデリングの減少等はございますが、AXE-FX IIIと同じくファームウェアはARESを採用。
そしてAXE-FX IIIと同様Input/Outputブロックの独立やChannels機能、そしてFC-6/FC-12で搭載されたLayout機能やPer Preset機能等を搭載。
Axe-Fx IIIとFC-6を組み合わせて小型化したかのようなイメージですね。サウンドはもちろんAXE-FX III譲り。

LayoutやPer Presetに関しては下記記事をご参照ください。

新宿店フラクタルコンシェルジュ:渋谷による
FC-6のご紹介記事はこちらから



■FM3の特徴


FM3の特徴といえばやはりこの小型サイズにAXE-FX IIIと同様のアンプモデル、エフェクトモデルを搭載しており、単体でそれらを制御できる点にあります。
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プリセットの切り替え、エフェクトのオンオフ、SCENEの切り替え、バンクの切り替えやタップテンポ入力、チューナー起動等フットスイッチは様々な機能を自由にアサインが可能でプレイヤーの数だけ可能性がある製品となっております。

また、AXE-FX IIIではアンプブロック、及びキャビネットブロックがひとつのプリセットに対し2つ使用出来ましたが、FM3ではそれぞれ1つと制限がかかっている他、Crossover、Vocoder、Real Time Analyzer等のブロックはなくなっております。その他ブロックも使用数が変更されている部分もございます。

そして前回の記事ではFAS LINK II端子でFC-6/FC-12を制御すればFM3のフットスイッチの少なさもカバー出来ると記述しましたが、これはFM3の『VIEW』機能で解決が出来る事となりました。
FM3の特徴として、今回はこの『VIEW』機能について詳しくご紹介してまいりましょう。

■VIEW機能とは


FM3では前述したとおり3つのフットスイッチを搭載しております。
フットスイッチは3つですが、AX8より搭載されているTAP/HOLD機能(単純に押した際と長押しした際に別々の機能を当てられる機能)の搭載により、実質6つまでの機能がアサイン出来るものだと私は思っておりましたが、このVIEW機能はそれ以上のパフォーマンスを誇ります。

まずはこちらの画面をご覧ください。

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こちらはFM3 EDITの画面ですが、画面真ん中の『SWITCHES』の項目の中にVIEW:1、2、3、4とございます。
今はVIEW1が黄色くハイライトされており、VIEW1の設定画面という事ですね。

そしてその右側には12個のフットスイッチ設定画面がございます。この画面では左下の3つがハイライトされており、ここでVIEW1のフットスイッチの設定が可能となっております。
今回はこのVIEW機能を使用し、分かりやすくSCENE1~8までを3つのフットスイッチで自由に切り替える方法をご紹介いたします。

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現在のプリセットは000 59 Bassguyが選択されておりますが、このプリセットには4つのSCENEが設定されております。

SCENE1:Crunch
SCENE2:Cranked
SCENE3:Drive
SCENE4:Solo
SCENE5:設定なし(表記はSCENE5)
SCENE6:設定なし(表記はSCENE6)
SCENE7:設定なし(表記はSCENE7)
SCENE8:設定なし(表記はSCENE8)


といった具合ですね。

VIEW1をクリックし、ハイライトされたフットスイッチ3つの設定画面(左から順に1,2,3)で1をクリックします。
下のFUNCTIONSにTAP、HOLDそれぞれ何にアサインするかを設定できるようになりますので、まずはTAPの下にあるCategoryをクリックすると設定できる項目が出てきます。
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今回はSCENEを選択致します。
そしてその下のFUNCTIONにSelect(任意の番号のSCENEの呼び出し)、Toggle(選択した2つのSCENE番号の切り替え)、Inc/Dec(順番に上げ下げ)と出てきますので、今回はSelectを選択し、番号は1を選択します。
これでVIEW1のフットスイッチ1を押すとSCENE1が呼び出されるようになりました。

次にVIEW1のフットスイッチ2を選択し、SCENE2を設定します。
そしてこのままではフットスイッチの数がSCENEの数に対して物理的に足りないので、ここでVIEW機能を使う事とします。

VIEW1のフットスイッチ3にVIEW機能をアサインしてみましょう。今回はフットスイッチ3のTAPでVIEWのInc(順送り、1→2→3→4→1)、HOLDでVIEWのDec(逆戻し4←1←2←3←4)を設定していきます。
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Incrementの数値は+1、Decrementの数値は-1に設定し、WrapはそのままWrapを、Lower Limitは1に、Upper Limitは4に設定すると、上記の順送りは1→2→3→4→1、逆戻しは4←1←2←3←4と動作するようになります。(Lower Limitは1に、Upper Limitは3に設定すると順送りの場合は1→2→3→1となり、WrapをUnwrapに設定すると1→2→3になります)

これでフットスイッチ3を押すとVIEW2へ移動するようになりました。
少し見辛いですが、上記設定を行うとフットスイッチのディスプレイは以下のようになります。

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フットスイッチ1:Drive
フットスイッチ2:Solo
フットスイッチ3:VIEW +1

VIEW1の時と同様にVIEW2の時はフットスイッチ1のTAPにSCENE3を、フットスイッチ2のTAPにはSCENE4を、フットスイッチ3のTAPにはVIEW Inc +1を、HOLDにはVIEW Dec -1をそれぞれアサインします。

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ここでフットスイッチ3を押すと今度はVIEW3へ移動するようになりますので、上記手順と同様、VIEW3、VIEW4もそれぞれ設定した画面が以下となります。

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これで3つのフットスイッチだけで、SCENEを1~8まで自在に切り替えが出来るようになりました。

SCENE1を選択している時にSCENE4へいきたい時はフットスイッチ3を一度押し、フットスイッチ2を押せば切り替わり、SCENE1を選択している時にSCENE7へいきたい時はフットスイッチ3を長押し後、フットスイッチ1を押せば切り替わるといった具合です。

上記設定ではプリセットの切り替えをアサインしていない為、FM3発売後ご自身で上記設定を試したい方はフットスイッチ1かフットスイッチ2のHOLDにプリセット切り替えをアサインするとよいでしょう。

ちなみにFUNCTIONSのすぐ右側に記載があるCOLORの部分でスイッチ周りのLEDカラーの変更も可能となっております。

■その他


Output1がXLR端子のみとなっている点は前回の記事でもお伝えした通りですが、内部プリセットのOutputブロックは初期状態はOutput1が設定されているのがほとんどです。

ミキサーやモニタースピーカーに直接繋ぐ方は問題ございませんが、アンプのインプットやリターンに接続しFM3の音を出したいという方はXLR→Phoneのケーブルの用意、もしくはプリセットのOutputブロックをOutput2へ変更が必要となります。

そしてOutput1がXLR端子のみ、Output2(エフェクトループのリターン)がPhone端子
のみとなっている為、内部エフェクトループとステージの中音用のアンプを併用して使う、という事が出来ないかと思いましたが、下記ルーティングでどちらも併用が出来ました。
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アンプブロックの後に並列でOutput2のブロックを設置し、Output2(L)から外部エフェクターに接続し、Input2へ接続、そしてOutput2(R)から中音用アンプへ接続するとどちらも機能致しました。

レベルのマッチング等微調整は必要かもしれませんが、これでステージ上のJC-120等をご自身のモニターとしてご使用頂けます。注意点として、エフェクトループはR側をアンプへ接続するためステレオではなくなるのでご注意ください。

また、内部プリセットにはこのようなプリセットも入っております。
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Input1から入る信号とInput2から入る信号が完全に分かれている為、AXE-FX IIIでも可能だった2本のギターの同時入力、同時出力も可能です。
しかしながら前述した通りアンプブロック、キャビネットブロックはそれぞれ1つしか使用出来ないため、エレキギターとエレアコのような感じで使用するのがよいかと思われます。

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そしてこちらの画像は実機ですが、何故かInput上にあるはずのPhone端子がついておりませんw
正式な製品版ではもちろん搭載されるはずなのでご心配なく!


いかがでしたでしょうか。
ほぼVIEW機能のご紹介となってしまいましたが、今回は新たに発売予定のFM3のご紹介でした。
まだ発売日は決まっておりませんが、今から非常に楽しみな製品ですね。

ご不明な点は渋谷店までお問い合わせ頂ければ分かる範囲でご案内させて頂きますので、ご遠慮なくお問い合わせ下さいませ。

最後までご覧いただきましてありがとうございました。
次回もお楽しみに!

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