ノーラッカー(アンラッカー)仕の楽器のメンテナンスについて
本来、ブラス製管楽器は表面の変色や腐食を防ぐためにラッカー塗装やメッキが施されているものなのですが、あえてそのピュアな音質を重視するためノーラッカーがあります。
ノーラッカーの楽器は初めのうちはラッカー仕上げと見間違えるくらい艶もありきれいですが、使うにつれ変色していきます。
使う頻度や環境にもよりますが、だいたい半年から1年ぐらい使うとほとんどの楽器はこうなります、このぐらい変色するとちょっとやそっとではきれいになりません。
変色は初めの段階(軽度)ではメタルポリシュなどの金属磨きでキレイにできますが、また変色するのできりがありません。それに磨くということは表面を削っているので、楽器にとって良いことではありません。
なるべく変色を進行させない為にはまめに「乾拭き」することをお勧めします。
とにかく演奏後は唾液などの水分、手の汗などを残さぬようスワブやクロスで隅々まで丁寧にふき取る事が大事です。ポリッシュ類を使う必要はありません。
使うクロスはなるべく繊維の細かな柔らかいもの(最近は色々出ています)が良いです、ちなみに私は最近、「キョンセーム」が気に入っています。
表面の変色よりもっと怖いのが、キィ部分の腐食です。
ビンテージ楽器でラッカーの剥げた古いものでたまに見られますが、腐食によってキィ動作にトラブルが生じることもあります。また、私の気のせいかもしれませんがラッカーの楽器よりトーンホールの青錆が多いような気もします。
とにかく一番良くないのは「ほっておくこと」なので定期点検に出すことと、分解クリーニングもおすすめします。
保管する場所も湿度の高い場所は避け、ケース内の湿度にも気をつけた方がよいと思います。
おじいちゃんリペアマンKでした。
おまけ:「久々に見たすごいやつ!」カビカービるんるん♪
※閲覧注意!お食事中は避けた方が宜しいかと・・・
こうならないように気をつけましょう。
REPAIRS