愛器と共に旅に出る皆さんへ
2015-09-21
現在シルバーウィークの真っ只中!
比較的天候にも恵まれ、連休を利用して旅行に出かける、という方も多いのではないでしょうか。
その中には、ご自分が愛用する楽器と共に旅を楽しむ、なんて方もいらっしゃるかもしれません。
もし楽器を携えて出かける際に飛行機へ乗る可能性がある方は、絶対に注意してほしいことがございます。
ケースの中に、オイルやアルコールなどが含まれたお手入れ用品は入っていませんか?
例えば、バルブオイル、スライドオイル、スプレータイプのクリーナー、などなど。
可燃性の液体は、基本的に飛行機内へ持ち込むことが航空法にて制限されております。
航空法施行規則 第194条には「輸送禁止の物件」という内容が有り、その3項には、
「引火性液体 引火点(密閉式引火点測定法による引火点をいう。以下同じ。)が摂氏六十度以下の液体(引火点が摂氏三十五度を超える液体であつて、燃焼継続性がないと認められるものが当該引火点未満の温度で輸送される場合を除く。)又は引火点が摂氏六十度を超える液状の物質(当該引火点未満の温度で輸送される場合を除く。)」
という記載がございます。
引用元:航空法施行規則(昭和二十七年七月三十一日運輸省令第五十六号)
マウスピースクリーナーで最近登場しているノンアルコールタイプのものは「可燃性の液体」という事にはならないと思われます。
※上の写真にあるYAMAHAのマウスピースクリーナーはノンアルコールです。
もしお手持ちのマウスピースクリーナーがアルコールが含まれているタイプだった場合は、飛行機への持ち込みを断念した方が良いと思います。
バルブオイルなどのオイル類やオイルグリスクリーナーですが、メーカーによっては引火点(フラッシュポイント)の数値が既定の摂氏60度より高くなっており、「航空法施行規則 第194条3項」の適用外となっているものもございます。
※引火点(フラッシュポイント)は数値が高ければ高いほど引火の危険性が低くなります。
例えば、YAMAHAのバルブオイルレギュラー「VOR2」は引火点が摂氏122度となっており、規定である摂氏60度より上回るため、「航空法施行規則 第194条3項」の適用外となります。
※こちらはYAMAHA公式ホームページのスクリーンショットです。
ただし、「客室内に手荷物として持ち込む場合は手荷物検査場でのチェックに時間がかかる場合がある」とのことで、持ち込みを許可されない可能性もあるかもしれません。
以前、ペットボトル飲料を客室内へ持ち込みむことを断られ、廃棄したり手荷物検査場で一気に飲み干す人が続出したことがありましたよね?
おそらく同様にチェックを受けることになると思われます。
成田空港 セキュリティガイド 液体物の持込について
また、国際線の場合は渡航先の国により規制が異なるため、より注意が必要です。
気になる方は、事前に航空会社へ確認されることをおススメいたします。
なお、上記の「航空法施行規則」は宅配便にて飛行機で荷物を送る際にも適用されます。
特に離島へ発送される際や、「クロネコヤマト 超速宅急便」や「佐川急便 飛脚航空便」など飛行機で早く届ける便をご利用される場合にも注意が必要です。
クロネコヤマト公式ホームページ 航空搭載できない商品
佐川急便公式ホームページ 飛脚航空便 航空搭載できない主な危険品
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