イシバシ楽器渋谷店 居波でございます。
このブログでは渋谷店に入荷しました珠玉のヴィンテージ商品をご紹介していきます。初回は鮮やかなレイク・プラシッド・ブルーフィニッシュが最高に渋いこの一本です。
【中古】 FENDER / 1966年製 Jaguar Lake Placid Blue 【S/N 189092】【渋谷店】
50年代終盤から始まったサーフミュージックブームの波に乗り、1962年に当時の最高機種として登場したジャガー。58年登場のジャズマスターの機構を多く受け継ぎながらも22フレットのショートスケールネックやヨーク付きのシングルコイルピックアップ,ミュートパットなど独自の進化を遂げたモデルです。1965年にフェンダーは自社ブランドをCBSへと売却します。その為、他モデルと同様にこの時期の個体は様々な仕様変更が行われています。







今回、ご紹介するのは1966年頃の個体です。バインディングネック、ブロックポジションマーク、Fキーペグという、65年以降の代表的なスペックへの変更が見られます。
プレートシリアルは189092と1967年製を指していますが、当時のシリアルはクロスしている部分もあること、その他のパーツの多くが1966年製となっている事より、総合的に判断して1966年製と表記しております。カラーはオリジナルのレイク・プラシッド・ブルーのマッチングヘッド仕様で人気の高いカスタムカラーモデルです。当時はサーフミュージックの影響もあり、キャンディ・アップル・レッドやレイク・プラシッド・ブルーなどの鮮やかなカラーが好まれており、むしろサンバーストの出荷の方が少ないという年式もあったようです。しかし近年では国内に入荷するカスタムカラーモデルは非常に稀で、市場価格も大幅に上がり続けています。
ネックデイトは15 AUG66B(1966年8月15日)、ネックポケットには63年以降に見られるハンドル跡が残っており、現状はバルカン・ファイバー製のシムが1枚挟まれています。メーカー出荷時にも多く行われていた調整法で構造上テンションの弱いジャズマスターやジャガーではテンションを稼ぐのに有効な手法と言えます。











ポットデイトは137-6637×2(1966年)、セラミックコンデンサーが付属しています。
プリセットサウンドスイッチ側のVolは交換されていますが、Toneは304-6548とオリジナルとなっています。
ピックアップはスタガードポールピース仕様のオリジナルのグレイボビンを2基マウント。ヨークと呼ばれる歯形のような金属パーツがピックアップを覆うように取り付けられており、従来のシングルコイルピックアップより高出力でエッジの効いたトレブリーなサウンドに変化させています。また多少のハムキャンセル(ノイズ除去)効果も期待できます。ピックアップ下に新たにスポンジが追加されており多少劣化こそしていますが、ある程度は高さ調整が可能な状態ですので現状使用に問題はございません。
交換パーツはナット、フレット、プリセット側Vol(オリジナルPot付属)、サドルネジ(オリジナル付属)・サドルスプリングとなっています。
ピックガードはヴィンテージ特有の縮みが出てきており、しっかりはまらない箇所はありますが現状は浮きも少なくしっかり留まっています。ピックガード裏にはアルミのシールドプレートが残っています。











ボディには全体的にクラックや塗装焼け、塗装変化が見られレリック加工では決して再現の出来ないものとなっております。ネックも手に吸い付くような特別なフィーリングを持っています。特にレイク・プラシッド・ブルーの変色に関してはブルーからグリーンにかけての鮮やかな変化が見られ、他のカラーリング以上に再現不可能な唯一無二の昇華と言っても過言ではありません。この変化が楽しめるのもヴィンテージオーナーの特権と言えますね。
いかがでしょうか。ジャガーらしいエッジの効いた音抜けの良いサウンドが最大の魅力です。そしてなによりカスタムカラーの個体というプレミアムな個体です。
プレイコンディションも問題ございませんのでぜひこの機会にご検討下さいませ。
Thank you,Sold Out!!
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