渋谷店に鎮座するバナーロゴ期の2本のヴィンテージ・ギブソン!【Vintage】
2016-02-22 ONLY A GIBSON IS GOOD ENOUGHそう誇らしげにヘッドに記されている第二次大戦期(1940年代前半)のGibson Acoustic。
丁度J-45やSouthern Jumboのデビュー期にあたり、Martinの1930年代と並ぶGibsonアコの黄金期と言えます。
しかしながら時代は丁度第二次世界大戦の真っ最中。
資材(主に金属)不足やその他要因もあり仕様が安定しなかった時期でもあります。
その当時のGibsonを背負う看板モデルとしてスタートしたばかりのJ-45やSouthern Jumboも例外ではなく、通常かつ定番のスプルーストップ、マホガニーサイド&バック、マホガニー1ピースネック以外にも数多くのスペックが存在します。

渋谷店アコフロアに鎮座するこちらのJ-45はまさにそのイレギュラースペック。
ボディトップにマホガニーが採用された所謂オール・マホガニー仕様。
ネックはトラスロッドあり、マホガニー1ピースの定番仕様ですが、流石にこの時代らしくがっちりとした極太シェイプです。
ボディ内部、ネックブロック部にはファクトリー・オーダー・ナンバーのスタンプもありますが、1950年代以降のように整理されておらず、このナンバーによる年式特定は困難となっています。
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一方こちらの個体はバナーロゴのSouthern Jumbo。
ボディは王道のスプルーストップ、マホガニーサイド&バック仕様ですが、こちらはネックがウォルナットをサンドイッチした5ピース構造となっています。

ヘッドの形状もよく見ると先程のJ-45と細部が異なっています。

↑こちらが先ほどのマホトップのJ-45のヘッドです。
この時期のヘッドは約1年刻みで形状が変化しており、基本的にはそれ以前のJ-35やJ-55で見られるような角ばった小さめの形状から、年を追うごとにアーチ部分の湾曲が深くカーブを描くようになり、全体的に大型化していく傾向があります。
こちらのSouthern Jumboはファクトリー・オーダー・ナンバーのスタンプが無く(ネックブロック右端にうっすらと赤い鉛筆で文字を書きなぐった痕はあります。同様の書きなぐりは同時期の個体の大多数に見受けられます。)、やはり正確な年式特定は困難ですが、恐らく全体的な寸法や形状から、前述のJ-45よりも先にこちらのSouthern Jumboが製作されたものと思われます。
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前述の時代背景がありながら、在り合わせの材を上手く、時には大雑把に使いながらも、顧客に満足感を与える新しい楽器を生み出そうと試行錯誤を繰り返していた、フロンティア・スピリット/クラフトマンシップ溢れるこの当時のGibson。
筆者は同時期のメイプルサイド&バックやハカランダサイド&バック、さらには4ピーストップ仕様やマニアの間では有名なエボニーロッドやトップにスカンク・ストライプ入りの個体などにも出会った経験がありますが、同じJ-45/Southern Jumboと言っても千差万別で、正に歳を重ねて成長した人間が一人ひとり違う個性を持つかのような印象を抱きました。
渋谷店の2本も製造から半世紀以上を経て酸いも甘いも噛み分けてきたロマン溢れる逸品。もちろん楽器としてまだまだ現役で弾き倒せるようしっかりと調整済みです。
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イシバシ楽器渋谷店のGreat American Vintage Guitar Show特集ページも合わせてご覧くださいませ!!
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03-3770-1484
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