弦楽器のリペア

リペア作業の紹介

  • 長年使用していなかったギターなどは、ボリュームやトーンからガリ(雑音)が出ることがあります。コントロール部分のハンダ付け直しなどで、新品と同様の状態に調整していきます。

  • 弦高の調整は、弾きごこちだけでなくサウンドにも注意をおきながら 最高のセッティングを出していきます。弾きやすく音も良い!腕の見せどころです。

  • 弦高を調整しながら、オクターブのピッチ調整もおこないます。 この微調整が非常に大切ですね。

  • 調整後は、裏面まで丁寧に磨きをかけていきます。店舗に並ぶときはピカピカの状態です。

  • アコギのネックの調整を行っているところです。慎重にトラスロッド を回し、最適なネックコンディションをセッティングしていきます。

  • 商品にキズが付かないように大きな作業台を使用しています。 リペアセンターにて自作された作業台は、高さと広さが絶妙に 工夫され効率の良い作業を生み出しています。

ヴィンテージギターのリペア作業の紹介

  • 中古品として入荷したギターに磨きをかけていきます。 このギターは1960年代頃のヴィンテージギターのため、 長い年月による劣化から非常に汚れた状態です。 柔らかいラッカー塗装面にこびり付いた埃やタバコのヤニ 等が付着し、全体的に黒ずんだ感じとなっていましたが、 左下の部分より根気よく丁寧に磨きをかけていくこと により、当時の輝きが少しずつ戻ってきました。

  • すべてを磨き終えた状態です。 入荷した中古品は、手作業によるクリーンナップにより 将来的にも安心して、長く演奏できる状態にセットアップ されていきます。 この様に、一本一本のリフレッシュ作業が完了した商品を リペアセンターから各店に移動し、店頭に並べる準備を 行っています。

弦楽器リペア工具のご紹介

イシバシ楽器の弦楽器リペア作業スペース
イシバシ楽器の弦楽器リペア作業スペース
  • フレットプラー

    フレットを抜く為の専用工具です。フレットはうまく抜かなければ指板を傷めてしまいます。このような専用工具(使いやすいように加工しているリペアマンもいます)を使い、楽器を傷めることなくフレット交換を行います。

  • スポークシェーブ

    本来は、その昔の木でできた馬車の車輪を削るもので、 リペアセンターでは、ネックを削って調整するときに使用 します。

  • 先曲がりプライヤーとペンチ類

    サビや酸化によって固着してしまったイモネジを取り外す 時などに使用しています。

  • ハンマー類

    フレットを叩く時は、頭がプラスティックのものを使用し、 傷がつかないように作業します。

  • 精密ドライバー類

    ギター類などの小ネジには欠かせない道具です。 ネジのサイズにあわせて数種類用意してあります。

  • ポリッシュ類

    キズのついたギター磨きに使用。キズの度合いに よって、使い分け、安全に使用出来るケミカル類は、度重なるテストに合格した 物だけを使用しています。

  • 接着剤

    アコースティックギターなどの、殆どの木工作業の 接着に使用しています。 世界的に使用されている木工ボンドです。

  • BOXレンチ

    国産品のミリや海外製品のインチに対応したさまざまな サイズのレンチがあります。中には、リッケンバッカー専用 など、特殊な道具もあります。

  • オートポンチ

    軸の中に強力なバネが仕込まれており、押さえ込むとバネの力で穴を開けられる道具です。ペグの取り付け修理などに使用されます。

  • スクレーパー(スクラッパー)

    リペアの世界では非常に使われる刃です。指板削りや レスポールタイプのトップとエスカッションのアールを 微調整するときなどに使われます。

  • レンチと面取り

    T型のレンチは、実はスケボー用ですが、インチサイズ の1/2サイズのジャック部分や60年代ギブソンのアジャスタ ブルサドルの止めネジの裏側アンカーナット止めにも便利。 面取りは、ネジ穴に対し面取りを行ない、将来的なクラックを 防ぎます。

  • パレットナイフ各種

    アコギのブレーシング(力木)やブリッジ部の隙間などに 接着材をつける時に使用したりします。

  • 刃物

    リペアマンは、刃物類を自分で使いやすいように工具を 自作しています。自分の手に合うように”トラ目”が入った 道具も作っているようです!?

  • ドレッサー

    棒状のやすりです。ヤスリとして使用しています。ヤスリ 部分は、非常にエッジの効いた鮫肌になっています。 大きさと形状は数種類あります。

  • インチレンチ類

    車やバイクなどでも使用される、非常に一般的な工具です。 さまざまなサイズを用意しています。

  • バイス アンド アンビル(万力と金床)

    作業用の土台とし使用しています。右側はナットやサドルを挟んで 固定したりします。左側の鉄の塊は本物の電車のレールで、非常に 重く上から強い力で叩いても跳ね返りが無く使えます。

  • バークランプ(クイックグリップ)

    ネックやボディー部分などを挟み込んで使用するものです。 左手で本体を持って、右手ひとつで締めたりすることが出来る 便利なクランプです。

  • アッセンブリー組み込み治具

    この治具はES-335ようですが、セミアコなどの手が入りづらい 部分には、この様な組み込み治具が大活躍します。

  • ウッドクランプ

    2本の棒を調節することで、さまざまな角度に変化する非常に 便利なクランプです。

  • ノミ

    右側のノミのように、長年使用されたノミは刃が短くなっています。 刃の面と手で握る手元の軸に角度がついていて、作業しやすい ノミもあります。 刃物同様に各々が使いやすく加工してあるものもあります。

  • クランプ

    アコギノブリッジを接着する為のクランプです。 サウンドホールからクランプを差込み、表面のブリッジと 裏面を挟み込むようにして接着する時に使用します。

  • ブラシ類

    長年の使用により劣化したパーツや擦っても取れにくい 汚れなどを掃除するときに使用しています。毛の硬さは 様々な状況に対応できるように数種類用意さています。

弦楽器リペアセンターのご紹介

ギターは日頃のメンテナンスなしでは,最良のサウンドを得ることができません。石橋楽器店では、各店舗にて買取しましたギターの修理・調整をリペアセンターにて行っております。 詳しくはこちら

よくある質問

一般的にはボディーと同じ木材で穴埋め、再加工を行いますが、より硬質な木材による穴埋め、長めのネジへの変更等、より強固に取り付ける事も可能です。

まず、ネックのコンディションを拝見します。ネックに問題が無ければ、ナット調整、ブリッジ調整、フレットのすり合わせ等によりさらに低くセットアップすることも可能です。

アクティブピックアップであれば一般的には問題の無いノイズですが、パッシブピックアップやレコーディングに使用する等、気になる場合はボディー内部にアース板を取付け、ジャックに逃がす等の対策も可能ですのでご相談ください。

以前のバランスと変わってしまった場合、原因の特定から開始する必要がありますので、まずはご相談ください。

補強、接着、塗装により、ほとんどの場合は一目ではわからない程度、もちろん強度も問題無く修理が可能ですが、時間とお金がそれなりにかかります。 ※Fender等に代表されるメイプルネックと比べて、Gibson等に代表されるマホガニー材のネックは比較的弱く、ハードケースであっても衝撃により折れてしまうことがあります。移動の際は弦を緩める等の防御策を講じておくとよいでしょう。

状況によりますが、ペグ穴にパテを充填して再加工を行う等、比較的簡単な対策で済む場合もあります。

糸巻そのものは状態によって修理不可能な場合もございます。修理不可能な場合は交換となります。

ネジのみを交換します。取り外し方は企業秘密・・・。

すぐにずれるようであれば、中のコルクを交換する必要があります。お近くの石橋楽器の店舗にご相談ください。

管体が木でできている楽器は、管体の内外の湿度変化で割れてしまうことがあります。演奏後は中の水分をしっかりふき取るのが一番の予防になります。 それでも割れてしまうことはありますが、修正することは可能ですので、ご安心ください。

もともと閉じているタンポはべたつきが出やすいです。演奏後はクリーニングペーパーで水分を取るようしてもダメであれば、べたつき除去の処理やタンポ交換などできる事はありますので、ご相談ください。

必要があります!演奏前には必ず注すようにしてください。オイルを注さないでピストンを動かしていると、摩擦により傷が入ってしまいます。 万が一、傷が入ってしまい動作が悪くなったら、早めに修理にお持ちください。

スライドの中の汚れがきちんと取り切れていない可能性が高いです。クリーニングロッドで奥まで掃除をしてみても改善しないようであれば、 曲がっている可能性もあるので、早めに修理にお持ちください。

レバー自体が曲がっているか、紐でロータリーを組んであるタイプは紐がゆるんでいる可能性があります。紐がはずれてしまったり、切れてしまうとパーツが無くなったり、管体に凹みが出来てしまうこともありますので、早めに修理にお持ちください。