お久しぶりです!Harvest Guitarsの植松です。
最近は雨模様の日が続いていますね。
外へ出かけるのも少し億劫になり、家でゆっくり過ごす時間が増えている方も多いのではないでしょうか。
さて今回は、店頭でもご質問をいただくことの多い、YAMAHAのアコースティックギターを比較していきたいと思います!
今回取り上げるのは、初めての一本としても人気の高いFG/FS800シリーズ、そこからさらにサウンドや仕様にこだわったLL6/LS6、そして少し違った方向からギターを選べるSTORIA。
それぞれ価格帯やボディサイズだけでなく、使われている木材や音のキャラクター、弾きやすさ、デザインまでしっかりと違いがあります。
「FGとFSって何が違うの?」
「800・820・830は何が違うの?」
「LL6/LS6まで予算を上げると、何が変わるの?」
「STORIAは普通のアコギと何が違うの?」
そんな疑問をひとつずつ整理しながら、「自分にはどのYAMAHAが合っているのか」を一緒に見ていきましょう。
ぜひ最後までご覧ください!
1. YAMAHAのアコースティックギター、まず何が違う?
細かいモデルを見ていく前に、まずは今回ご紹介するYAMAHAアコースティックギターの全体像を簡単に整理してみましょう。
今回の記事で中心となるのは、大きく分けて「FG/FS800シリーズ」と「Lシリーズ」の2つ。
どちらも長い歴史を持つYAMAHAを代表するアコースティックギターですが、その成り立ちやコンセプトには少し違いがあります。
そして、この2シリーズとは少し違ったコンセプトを持つ選択肢として、後半では「STORIA」もご紹介します。
価格・カラー・始めやすさが魅力。
「まずはアコースティックギターを始めてみたい」という方にも選びやすい定番シリーズです。
サウンドや仕様にも一歩こだわりたい方に。
A.R.E.処理を施したトップなど、より本格的な仕様を備えています。
デザイン・暮らしへのなじみやすさ・弾きやすさを重視。
少し違った角度からアコースティックギターを選べるシリーズです。
FG/FS800シリーズとLシリーズ、大きな違いのひとつが「A.R.E.処理」
FG/FS800シリーズとLL6/LS6を比較するうえで、ぜひ注目していただきたいのが「A.R.E.(Acoustic Resonance Enhancement)」です。
LL6・LS6では、表板のイングルマンスプルース単板にこのA.R.E.処理が施されています。
温度・湿度・気圧を精密にコントロールすることで、木材に長い年月を経たような変化を与えるYAMAHA独自の木材改質技術です。
簡単に言えば、新しいギターでありながら、長年弾き込まれてきたギターを思わせるような、熟成感のある鳴りを目指したものです。
実際に弾いてみても、このA.R.E.ならではの豊かな響きや温かみは、Lシリーズを選ぶ大きな魅力のひとつだと感じます。
「せっかく一本買うなら、音にもこだわりたい」
「これから長く付き合っていけるギターを選びたい」
そんな方には、まずLL6・LS6を候補に入れてみていただきたいところです。
一方、FG/FS800シリーズの魅力は?
今回ご紹介するFG/FS800シリーズにはA.R.E.処理は採用されていません。
しかし、このシリーズの魅力はなんといっても、手に取りやすい価格と豊富なラインナップです。
FGとFSという2種類のボディサイズに加え、800・820・830とグレードを選ぶことができ、モデルによっては複数のカラーバリエーションも用意されています。
「続けられるか分からないけれど、ギターに興味がある」
「せっかくなら、自分の好きなカラーから選びたい」
そんな方にとって、FG/FS800シリーズは非常に選びやすいシリーズだと思います。
価格を抑えながらも、表板には単板を採用しているため、初めての一本としてもしっかりとアコースティックギターらしい響きを楽しむことができます。
気軽に始めたい・カラーも選びたい → FG/FS800シリーズ
音や仕様にもこだわりたい → LL6/LS6
デザインや弾きやすさも重視したい → STORIA
それではまず、YAMAHAの定番モデルであるFG/FS800シリーズから詳しく見ていきましょう!
2. まずは定番!FG・FS800シリーズ
ここからは、YAMAHAのアコースティックギターの中でも特に定番となっているFG・FS800シリーズを詳しく見ていきましょう。
店頭でもよくいただくのが、
「800・820・830は、数字が違うだけ?」
「初めてならどれを選べばいい?」
というご質問。
実は、それぞれにしっかりと違いがあります。まずはFGとFSの違いから見ていきましょう!
FGとFS、まずはボディサイズが違います
FGとFSの大きな違いは、まずボディサイズです。
YAMAHAでは、FGを「トラッドウェスタンタイプ」、FSを「フォークタイプ」と呼んでいます。
イメージとしては、FGは一般的なドレッドノート系に近い、やや大きめでボリューム感のあるボディ。
一方のFSは、いわゆるMartinの「000(トリプルオー)」を思わせるような、ひと回りコンパクトなサイズ感です。
コンパクトなフォークタイプ
大きめのトラッドウェスタンタイプ
▲ どちらも820。同じシリーズでもボディの大きさやシルエットがかなり異なります。
こうして並べてみると、違いが分かりやすいですね。
実際に抱えてみても、FGはボディにしっかりとした存在感があり、FSはひと回りコンパクトで身体に収まりやすい印象です。
特に小柄な方や、「大きなギターは少し抱えづらい……」という方は、FSの方がしっくりくることも多いと思います。
サウンドにも違いがあります
ボディサイズが違えば、もちろんサウンドの傾向にも違いが出てきます。
ボディが大きい分、低音の厚みや音量感を得やすいのが特徴。
コードをストロークした際にも、しっかりとした押し出しを感じやすいため、弾き語りやバッキングを中心に楽しみたい方にもおすすめです。
FGと比べるとコンパクトで、各弦の音がまとまりやすく、粒立ちを感じやすいのが魅力。
ストロークはもちろん、アルペジオやフィンガーピッキングなど、一本一本の音をきれいに聴かせたい演奏にもおすすめです。
もちろん、「FGでは指弾きができない」「FSは弾き語りに向かない」というわけではありません。
どちらも幅広い演奏に使えるギターですが、あえて分かりやすく分けるなら、
ストロークの迫力や低音感を重視するならFG。
音のまとまりや抱えやすさ、指弾きも重視するならFS。
800・820・830は何が違う?
続いて、よく聞かれるのが「800・820・830は何が違うの?」というところ。
この3モデルでは、主にサイド&バックに使用されている木材が異なります。
トップはいずれもスプルース単板を採用していますが、サイド&バック材を変えることで、それぞれ異なるキャラクターを持たせています。
| モデル | トップ | サイド&バック | サウンドのイメージ |
|---|---|---|---|
| FG800 / FS800 | スプルース単板 | ナトーまたはオクメ | 素直で扱いやすく、価格を抑えて始めやすい |
| FG820 / FS820 | スプルース単板 | マホガニー | 暖かく、甘さを感じる中音域 |
| FG830 / FS830 | スプルース単板 | ローズウッド | 深みがあり、低音感や余韻を楽しみやすい |
見た目にも違いが!マホガニーとローズウッド
木材が変わることで、サウンドだけでなく見た目にもはっきりと違いが現れます。
今回は、同じFSボディのFS820とFS830を後ろから見比べてみましょう。
マホガニー サイド&バック
ローズウッド サイド&バック
▲ 左がFS820のマホガニー、右がFS830のローズウッド。木目や色合いにも違いがあります。
暖かなサウンドの820、深みのある830
個人的に、初めての一本としてぜひ弾き比べていただきたいのが820と830です。
820には、サイド&バックにマホガニーが採用されています。
マホガニー系のサウンドは、一般的に中音域に暖かさがあり、少し甘さを感じるような響きが特徴。
ボーカルの後ろでコードを鳴らしたときにも、柔らかく馴染んでくれるような印象があります。
暖かい・柔らかい・中音域が心地よい。
優しい音色が好きな方には、ぜひ一度試していただきたいモデルです。
一方の830は、サイド&バックにローズウッドを採用。
こちらは820と比べると、低音にもう一段深さを感じやすく、音の余韻もしっかりと感じられる印象です。
特にFG830をストロークした際には、低音が「ズン」と身体に響いてくるような感覚があり、ローズウッドらしい深みを楽しむことができます。
深い・低音感がある・余韻が豊か。
アコースティックギターらしい豊かな響きを重視したい方におすすめです。
※木材はサウンドを決める要素のひとつですが、個体差や演奏方法、弦などによっても音色は変化します。上記はあくまでモデルごとの傾向としてご覧ください。
結局、どれを選べばいい?
ここまでいろいろとご紹介しましたが、最終的には「どんな音が好きか」「どんな演奏をしたいか」で選ぶのが一番です。
| こんな方に | おすすめ |
|---|---|
| できるだけ予算を抑えて始めたい | FG800 / FS800 |
| 暖かく柔らかな音が好き | FG820 / FS820 |
| 深い低音や豊かな余韻を楽しみたい | FG830 / FS830 |
| ストローク・弾き語りを中心に楽しみたい | FG |
| 指弾き・アルペジオや抱えやすさを重視したい | FS |
もちろんFG800・FS800も、初めての一本として十分魅力的なモデルです。
ただ、せっかく選ぶのであれば、個人的にはFG820 / FS820、FG830 / FS830まで一度弾き比べてみていただきたいと思います。
価格差だけでは分かりづらい部分ですが、実際に音を出してみると、それぞれしっかりとキャラクターが違います。
「マホガニーの暖かさが好きなのか」
「ローズウッドの深い響きが好きなのか」
ぜひ、実際に弾き比べながらご自身の好みを探してみてください!
ここまでFG/FS800シリーズを見てきましたが、次はさらに音や仕様にこだわったLL6 / LS6を見ていきましょう。
3. もう一歩こだわるなら「Lシリーズ」
ここまでFG/FS800シリーズをご紹介してきました。
「まずは気軽にアコギを始めてみたい」という方には、FG/FS800シリーズでも十分魅力的です。
ただ、
「最初の一本を、できるだけ長く使いたい」
「予算の範囲でもう少し良いギターを選びたい」
そんな方に、ぜひ一度弾いていただきたいのがYAMAHA Lシリーズです。
Lシリーズにはいくつかのグレードがありますが、今回はその中でも比較的手に取りやすいLL6 ARE / LS6 AREを中心に見ていきます。
先にお伝えすると、予算が許すのであれば、今回ご紹介しているモデルの中で私が一番おすすめしたいシリーズです。
Lシリーズ、何がそんなに良いの?
一番大きなポイントとして、まず知っていただきたいのが「A.R.E.」です。
LL6・LS6では、表板のイングルマンスプルース単板にA.R.E.(Acoustic Resonance Enhancement)処理が施されています。
新品の木材に特殊な処理を施すことで、長い年月を経た木材のような変化を再現し、弾き込まれたギターを思わせるような鳴りを目指したYAMAHA独自の技術です。
難しい話は抜きにして、実際に弾いてみると、FG/FS800シリーズと比べて音の広がりや余韻が豊かで、鳴り方そのものに少し余裕があるように感じます。
個人的には、この価格帯でA.R.E.を採用したギターを選べるというのは、かなり魅力的だと思います。
FG830 / FS830と比べると?
「830もローズウッドを使っているなら、Lシリーズとは何が違うの?」
ここも気になるところだと思います。
FG830・FS830も、ローズウッドらしい深みや豊かな低音を楽しめる、とても良いモデルです。
ただ、実際にLシリーズへ持ち替えてみると、個人的には低音がもう一段「ズン」と身体に響いてくるような感覚があります。
そして低音だけではなく、音全体の広がりや余韻も含めて、よりリッチな鳴り方になる印象です。
ローズウッドらしい深い低音と豊かな余韻。
価格を抑えながら、しっかり音にもこだわりたい方に。
さらに音の広がり・低音の深さ・余韻を感じやすい印象。
「もう一歩良い音が欲しい」という方に。
LシリーズはFG/FS800シリーズよりも胴に深さがあり、A.R.E.処理したトップやブレイシング設計など、さまざまな違いがあります。
そのため「胴が深いから低音が出る」という単純な話ではありませんが、こうした設計の違いが組み合わさって、Lシリーズらしい豊かな鳴りにつながっていると考えると分かりやすいと思います。
※サウンドについては個体差や弦、演奏方法などによっても変化します。上記は店頭で試奏した際の個人的な印象です。
LL6とLS6、何が違う?
そしてLシリーズにも、大きさの異なるLLとLSがあります。
考え方としては、先ほどご紹介したFGとFSの違いに近いです。
オリジナルジャンボボディ
コンパクトなフォークタイプ
▲ 左がLL6、右がLS6。どちらもナチュラルカラーです。
大きめのオリジナルジャンボボディ。
音量感や低音の厚みを楽しみたい方、ストロークや弾き語りを中心に楽しみたい方にもおすすめです。
ひと回り小さなフォークタイプ。
抱えやすさを重視したい方や、アルペジオ・フィンガーピッキングも楽しみたい方におすすめです。
迫力や低音感を重視するならLL。
抱えやすさや音のまとまりを重視するならLS。
まずはこのくらいのイメージで選んでいただければ大丈夫です。
見た目や仕様も、ちょっと豪華になります
音だけでなく、Lシリーズは見た目にもFG/FS800シリーズから少しグレードアップした印象があります。
まず目に入りやすいのが、ゴールドカラーのペグ。
ボディ周りの装飾も相まって、全体的に少しクラシカルで上品な雰囲気があります。
A.R.E.処理イングルマンスプルース単板トップ
ローズウッド サイド&バック
マホガニー+ローズウッドの5層構造ネック
ゴールドペグ
パッシブタイプのピックアップを標準搭載
特に、最初からピックアップが搭載されているのは嬉しいところ。
今は自宅で弾くだけでも、今後ライブやレコーディングで使ってみたいとなった際に、そのまま対応できます。
カラーで選ぶのもアリ!
今回写真をご用意したのは、ナチュラルとブラウンサンバーストです。
サウンドはもちろんですが、毎日手に取るものだからこそ、見た目で「これが好き!」と思えるカラーを選ぶのも大切だと思います。
▲ ブラウンサンバーストにすると、グッとクラシカルな印象になります。
LL6には、このほかブラックやダークティンテッドもラインナップされています。
初心者が選んでも大丈夫?
もちろん大丈夫です。
むしろ個人的には、「これからしっかり続けてみたい」という方ほどおすすめしやすいモデルだと思います。
ギターを始めたばかりの頃は、音の違いがまだよく分からないこともあります。
でも弾き続けていると、少しずつ耳が慣れてきて、
「もう少し音に奥行きが欲しい」
「余韻まできれいに鳴るギターが欲しい」
と、好みもどんどん細かくなっていきます。
Lシリーズは、そんなふうにアコースティックギターの音に耳が慣れてきたあとでも、満足しやすい一本だと感じます。
結局、Lシリーズはどんな人におすすめ?
| こんな方に | おすすめ |
|---|---|
| 豊かな低音やリッチな響きを楽しみたい | Lシリーズ |
| ストロークや弾き語り中心 | LL6 |
| 抱えやすさや指弾きを重視 | LS6 |
| 将来的にライブでも使いたい | LL6 / LS6 |
| 最初から長く使える一本を選びたい | LL6 / LS6 |
今回ご紹介しているモデルの中で、予算が許すのであれば、私が一番おすすめしたいのがLシリーズです。
FG/FS800シリーズより価格は上がりますが、A.R.E.による豊かな響きや深い低音、余韻まで含めると、個人的には非常に完成度が高いと感じます。
そして何より、最初の一本として選んでも、ギターに慣れてきたあとまで長く楽しめるところが魅力です。
「せっかく始めるなら、少し良い一本を長く使いたい」
そんな方には、ぜひ一度LL6・LS6まで弾き比べてみていただきたいです。
ここまで、FG/FS800シリーズとLシリーズという、YAMAHAの王道ともいえるモデルをご紹介してきました。
しかし、 「音だけではなく、見た目や弾きやすさも大切!」 という方もいらっしゃると思います。
そこで次は、少し違ったコンセプトを持つ「STORIA」をご紹介していきましょう!
4. デザインと弾きやすさにもこだわりたいなら「STORIA」
ここまで、FG/FS800シリーズ、Lシリーズと、YAMAHAの王道ともいえるアコースティックギターをご紹介してきました。
でも、
「部屋に置いていても自然になじむギターが欲しい」
「手が小さいので、できるだけ弾きやすいギターが欲しい」
そんな方に、ぜひ一度見ていただきたいのが「STORIA(ストーリア)」シリーズです。
STORIAの魅力は、単に「おしゃれなアコースティックギター」というだけではありません。
生活空間になじみやすいデザインと、ギターを始める方にも配慮された弾きやすさ。
この2つをしっかり両立しているところが、STORIAならではの特徴です。
まずは見た目から!3つのSTORIA
STORIAには、I・II・IIIの3種類がラインナップされています。
カラーが違うだけに見えるかもしれませんが、実は使われている木材や仕上げ、音のキャラクターまで違います。
オフホワイト
スプルース単板トップ
ナチュラル
オールマホガニー
チョコレートブラウン
オールマホガニー
STORIA Iは爽やかなオフホワイト、STORIA IIは木の質感を活かしたナチュラル、STORIA IIIは落ち着いたチョコレートブラウン。
さらにサウンドホールの内側にもそれぞれ異なるカラーが使われていて、一般的なアコースティックギターとは少し違った雰囲気があります。
ギターを弾いている時間だけでなく、部屋に置いている時間まで含めて楽しめるようなデザインも、このシリーズの大きな魅力です。
店頭でも、特に女性のお客様からお選びいただくことが多い印象があります。
もちろん性別を問わず、「いかにもギターらしい見た目よりも、インテリアになじむデザインが好き」という方には、ぜひ見ていただきたいシリーズです。
STORIAって、小さいギターなの?
見た目から「かなり小さなギターなのかな?」と思われる方もいるかもしれません。
実はSTORIAのサイズは、先ほどご紹介したFS800シリーズとほぼ同じです。
ボディ:フォークタイプ
胴長:497mm
胴幅:380mm
胴厚:90~110mm
弦長:634mm
ナット幅:43mm
つまり、サイズ感としてはFS800シリーズと同じように、コンパクトで身体に収まりやすいタイプと考えていただくと分かりやすいと思います。
そして個人的におすすめしたいのが、ネックの握りやすさ
STORIAを初めて触る方に、ぜひ注目していただきたいのがネックです。
STORIAは、弾きやすさを考えた細めのネックを採用しています。
私自身、決して手が大きい方ではありませんが、STORIAを握るとかなりネックが握りやすく、コードも押さえやすいと感じます。
「手が小さくてコードを押さえるのが大変だった」
「Fコードで挫折してしまった……」
「以前アコギを始めたけれど、ネックが握りづらくてやめてしまった」
「大きなギターは身体に合わなかった」
もちろん手の大きさだけで弾きやすさが決まるわけではありません。
それでも、以前アコースティックギターを弾いてみて「ちょっと弾きづらいな……」と感じた方には、一度STORIAを握ってみていただきたいです。
見た目だけじゃない!STORIA I・II・IIIは音も違います
そしてSTORIAを選ぶ際に知っておきたいのが、3モデルでサウンドの方向性も違うということ。
まず大きく分けると、
スプルース単板トップ
+
マホガニー サイド&バック
マホガニー単板トップ
+
マホガニー サイド&バック
STORIA I ― 明るく、バランスの良いサウンド
STORIA Iは、スプルース単板トップ+マホガニーのサイド&バックという組み合わせです。
3モデルの中では比較的、音の輪郭が分かりやすく、粒立ちの良い明るいサウンドが特徴です。
サイズだけでなく、基本的な材構成もFS820に近いため、個人的にはFS820にも通じるような、クセの少ないバランスの良さを感じます。
明るい・粒立ちが良い・バランス型。
「まだ自分がどんな演奏をしたいか分からない」という初心者の方にも、幅広くおすすめしやすいモデルです。
STORIA II / III ― 丸く、優しいオールマホガニーサウンド
STORIA IIとIIIは、マホガニー単板トップ+マホガニーのサイド&バックを採用したオールマホガニー仕様です。
STORIA Iと比べると、個人的にはアタックが少し柔らかく、丸みのある、暖かく優しい音色に感じます。
大きな音でガンガン鳴らすというより、
ベッドに腰掛けて静かに指弾きをしたくなるような音。
個人的には、そんな印象を持っています。
優しいサウンドで、のんびりギターを楽しみたい方には、ぜひII・IIIも弾き比べていただきたいです。
※サウンドについては個体差や弦、演奏方法などによっても変化します。上記は仕様を踏まえたうえでの、店頭で試奏した際の個人的な印象です。
「IIとIII、どっちもマホガニーなら何が違うの?」
ここも気になるところだと思います。
STORIA IIとIIIはどちらもオールマホガニー仕様ですが、仕上げやデザインが異なります。
セミグロス仕上げ。
ナチュラルなマホガニーの質感を楽しめるデザインです。
さらに表板のエッジには面取り加工が施されており、演奏時に腕が触れる部分の感触も柔らかくなっています。
グロス仕上げ。
チョコレートブラウンのボディと、ワインレッドのインナーカラーを組み合わせた、落ち着きのあるデザインです。
実は、ピックアップも付いています
見た目や弾きやすさに注目されやすいSTORIAですが、実は全モデルにパッシブタイプのピックアップが搭載されています。
そのため、家で楽しむだけではなく、アンプやPAにつないで演奏することも可能です。
「まずは家で始めたいけれど、いつか人前でも弾いてみたい」という方にも嬉しいポイントですね。
結局、どのSTORIAを選べばいい?
| こんな方に | おすすめ |
|---|---|
| 明るく、バランスの良い音が好き | STORIA I |
| 自然な木の質感が好き | STORIA II |
| 落ち着いた、艶のあるデザインが好き | STORIA III |
| 丸く暖かな音で、静かに指弾きを楽しみたい | STORIA II / III |
| 手が小さく、握りやすさを重視したい | STORIAシリーズ |
STORIAは、決して「デザインだけで選ぶギター」ではありません。
コンパクトで抱えやすいボディ、握りやすい細めのネック、そしてモデルごとに異なるサウンドまで含めて、初めての一本として非常におすすめしやすいシリーズだと思います。
特に、以前アコースティックギターに挑戦したものの、「手が小さくて弾きづらかった」「コードが押さえづらくて諦めてしまった」という方には、ぜひ一度STORIAを実際に握ってみていただきたいです。
そして音については、幅広く使いたいならSTORIA I、丸く優しい音が好きならSTORIA II / IIIをひとつの目安にしてみてください。
ここまで、FG/FS800シリーズ、Lシリーズ、STORIAと、それぞれ違った魅力を持つYAMAHAのアコースティックギターをご紹介してきました。
「なんとなく違いは分かったけれど、結局自分にはどれが合っているんだろう?」
そんな方のために、次はそれぞれの違いをまとめて比較してみましょう!
5. FG/FS・Lシリーズ・STORIAをまとめて比較!
ここまで、FG/FS800シリーズ、Lシリーズ、STORIAと、それぞれの特徴をご紹介してきました。
でも、ここまで読んでいただいた方の中には、
「初めての一本なら、自分にはどれが合うんだろう?」
という方もいらっしゃると思います。
そこで最後に、今回ご紹介したモデルを選び方のポイントごとにまとめて比較してみましょう!
まずは3シリーズをざっくり比較
まずは、それぞれのシリーズの違いを簡単にまとめてみましょう。
※サウンドについては個体差や弦、演奏方法などによっても変化します。選ぶ際の大まかな目安としてご覧ください。
演奏スタイルから選ぶなら?
まだ木材や細かなスペックがよく分からないという方は、「どんな風にギターを弾きたいか」から選んでみるのもおすすめです。
FG / LL
大きめのボディならではの低音感や音量感を楽しみやすく、コードをしっかり鳴らしたい方におすすめです。
FS / LS / STORIA
コンパクトで抱えやすく、各弦のまとまりや粒立ちを感じやすいモデルを選びたい方におすすめです。
もちろん、FGで指弾きをしても、FSで弾き語りをしてもまったく問題ありません。
あくまで、「迷ったときの最初の目安」として考えてみてください。
好きな音から選ぶなら?
| こんな音が好き | おすすめ |
|---|---|
| まずはクセの少ない音で始めたい | FG800 / FS800 |
| 暖かく、甘さのある音が好き | FG820 / FS820 |
| 深い低音や豊かな余韻が好き | FG830 / FS830 |
| さらにリッチで豊かな響きを楽しみたい | LL6 / LS6 |
| 明るく、バランスの良い音が好き | STORIA I |
| 丸く、暖かく、優しい音が好き | STORIA II / III |
迷ったら、まずはここから!
「まだよく分からない!」という方のために、さらにシンプルにまとめてみます。
FG800 / FS800
まず一本持って、コードや弾き語りを始めてみたい方に。
FG820 / FS820
FG830 / FS830
マホガニーやローズウッドの違いも楽しみながら選びたい方に。
LL6 / LS6
音にも仕様にもこだわって、ギターに慣れてからも楽しめる一本を選びたい方に。
STORIA
手が小さい方や、一度ギターで挫折した経験がある方にもぜひ試していただきたいシリーズです。
「まず気軽に始めたい」のであれば、FG/FS800シリーズ。
その中でも少し予算に余裕があれば、個人的には820・830まで弾き比べてみていただきたいです。
「せっかく買うなら、長く使える一本が欲しい」のであれば、私はLシリーズを一番おすすめします。
そして、「弾きやすさやデザインも大切にしたい」という方にはSTORIA。
スペックだけで考えるよりも、実際に抱えて、ネックを握って、コードをひとつ鳴らしてみると、意外とすぐに「これが好き!」という一本が見つかることもあります。
ここまで読んでいただければ、それぞれのシリーズの違いもかなり見えてきたのではないでしょうか。
最後に、今回の記事を簡単に振り返っていきましょう!
6. まとめ|あなたに合うYAMAHAアコギを見つけよう!
今回は、YAMAHAのFG/FS800シリーズ、Lシリーズ、STORIAをご紹介してきました。
ボディサイズや使われている木材、音のキャラクター、弾きやすさなど、それぞれにしっかりと違いがあります。
→ FG / FS800シリーズ
価格を抑えつつ、少し音にもこだわりたい
→ FG / FS820・830
音や仕様にもこだわって、長く使える一本を選びたい
→ LL6 / LS6
弾きやすさやデザインも大切にしたい
→ STORIA
それでも迷ったら……好きな見た目で選んでも大丈夫!
ここまで色々と違いをご紹介してきましたが、最後にひとつ。
どうしても迷ったら、自分が一番「好き!」と思ったギターを選んでしまってもいいと思います。
色が好き。
形が好き。
なんとなく、このギターが気になる。
そんな直感で選ぶのも、立派なギター選びです。
どれだけスペックを比較しても、実際にギターを弾き始めてみないと分からないこともたくさんあります。
そして、自分が「かっこいい」「かわいい」「毎日触りたい」と思えるギターなら、自然と手に取る回数も増えていくと思います。
ギターを続けていくうちに、
「もっと低音が欲しい」
「次は指弾きに向いたギターが欲しい」
「今度は違う木材の音も試してみたい」
と、自分の好みも少しずつ分かってきます。
最初からすべてを理解して、完璧な一本を選ぶ必要はありません。
まずは自分が気に入った一本を手に取って、アコースティックギターを楽しんでみてください!
今回ご紹介したモデルは、ぜひ実際に抱えて、ネックを握って、音を鳴らしながら比べてみてください。
文章やスペックだけでは分からなかった違いが、実際に弾いてみると意外とすぐに分かることもあります。
気になることや、「自分にはどれが合うか分からない」といったご相談も大歓迎です。
ぜひイシバシ楽器 御茶ノ水本店 Harvest Guitarsで、お気に入りの一本を探してみてください!
少し憂鬱な雨の日も、お気に入りのギターが一本あるだけで、いつもとは少し違った時間になるかもしれません。
今回の記事が、皆様の一本を選ぶ際の参考になれば嬉しいです。
それでは、Harvest Guitarsでお待ちしております!