ちょっと珍しい1980年代のフェンダージャパンの中古
2021-09-05 ちょっと気になる中古ギターが入荷致しましたので、ご紹介したいと思います。
【中古】Fender JAPAN / TL72-55M/CTL-50M Natural 1984-1987年製【3.86kg】【S/N:E784223】
こちらのモデルは、1984年から1987年の間に作られたフジゲン製のようで、いわゆる「Eシリアル」です。
シリアルはヘッドに印字されております。

当時のカタログを確認しますと、1984年に「NEW」という文字と共に「TL72-55」が掲載されていました。メイプル指板は「TL72-55M」でローズ指板は「TL72-55R」だった模様。
そして、このモデルには何やら秘密(?)がございまして。

ネックポケットには「CTL-50M」というスタンプがあるのです。

この「CTL-50M」は「TL72-55」が登場する前にSquierブランドで「CTL-50」として登場しており、「TL72-55」と同様にメイプル指板とローズ指板と存在していたようです。そして当時のカタログには「70's Telecaster」というコメントが添えられておりました。
おそらく型番が混在していたのではないか?と思われますが、様々な資料を確認致しましたが公式の見解は見つからず。
こちら個体は「CTL-50M」ではカラーバリエーションとして存在しないナチュラル仕上げ。
ちなみに「TL72-55」ではカラーバリエーションにナチュラルが存在します。
ボディですが、アッシュとの記載がほとんどですが、アッシュもしくはセンとの記載も存在し、さらにとある資料を確認すると1985年からバスウッドの可能性もあるようです。
でもこの塗装が剥がれた部分を見ると、どうみてもアッシュかセンですよね?

全体的に木目をみてもアッシュかセンで間違いないと思います。個人的にはセンに見えなくもないですが、実際のところはどうなんでしょうか?
(何かセンサーを照らすと木の種類を教えてくれるような便利な道具を誰か作ってくれないかしら…)

ボディでは主に3か所で塗装剥がれが生じており、特にボディエンド付近は大きく剥がれていて目立ちます。
ヘッドでも目立つキズが有り、それ以外にも打痕やキズが全体的に多くございます。


指板の塗装が剥がされており、全体的に黒ずみが目立ちます。MUSIC MANのAXISなどで良く見られるアレですね。1フレットあたりでちょっとシミっぽくも見えます。
ピックガードでスクラッチキズの多さを見ても、かなり弾き込まれていたようです。

ブリッジサドルがGOTOH In-Tuneサドル(Brass)へ交換されております。

ネックジョイントパネルにはクッションパネルが挟まれております。

フレットの減りが目立ちますが、演奏上の影響はそれほど感じられません。
これからもガンガン弾き倒したい、ちょっとだけ珍しい中古フェンダージャパンのテレキャスターのご紹介でした。
【中古】Fender JAPAN / TL72-55M/CTL-50M Natural 1984-1987年製【3.86kg】【S/N:E784223】