【6月9日動画更新!】Sadowsky MetroLine新シリーズ、SlapMaster徹底解説!!
2018-04-19 2017年に国内発売30周年を迎えたSadowsky Guitarsですが、記念イベント時にエクスプレスシリーズともう一つ注目の新製品が発表された
事をご存知でしたでしょうか。
その名も
”Slap Master”(スラップマスター)
です!

文字通りスラップ奏法に特化したベースなのですが、
今回のブログではその仕様を深く掘り下げてみたいと思います。
1、タイトな弦振動を生み出す要素が満載
エレクトリック構造の楽器であっても根本にあるアコースティック要素の
クオリティによって最終的な出音が変化することは想像に難くないでしょう。
スラップマスターではまず土台となるボディにあえて重量のある
アッシュ材を採用しています。
このアッシュという木材はアタック感のあるサウンドを表現するには
うってつけであり、更に重量級とくれば音自体の重心も下がりやすくなります。
ブリッジにはOMEGA製のブリッジを採用しています。
70年代に人気リプレイスメントブリッジとして一世を風靡したBADASS?という
ブリッジがありましたが現在は生産完了、
そのデザインを踏襲した新たなブリッジがOMEGAなのです。
ビンテージタイプのブリッジよりも重量があり、表面積もあるので
これもまた低重心な音にシフトさせる要素ではありますが、
最も重要な点は”サドルの頂点からボールエンドまでの距離が長くなっている”事です。
写真で御覧いただきましょう。

更に裏通しのブリッジとも比較してみましょう。


弦がやや窮屈に折れ曲がっているのがお分かりいただけますでしょうか。
ボディのアタック感を強く押し出せる裏通し張りとは対照的にOMEGAブリッジは
ボールエンドからサドルの頂点までの角度が緩やかであり、
サドルを適正な力で押さえつけながら綺麗に弦を振動させてくれる効果があります。
スラップ奏法だけでなく、特に5弦ベースの音程感やテンション感の向上にも
繋がるといっても過言ではないでしょう。
2、どうして20フレットなの?
実は楽器に打ち込まれているフレットの数によって音は変わります。
こちらも写真と共に解説させて頂きます。
20フレット位置でヒットしていた親指ですが、
フレットが増えたネックでスラップをするとブリッジに近い位置で
ヒットしている事になります。実際に弦が触れるフレットの本数も多いです。
このヒット位置変化による音の違いは人それぞれの好みがありますが、
20フレットの方がロー感はリッチに、フレット数が多い物は
カチッとしたパーカッシヴな音が際立ってくるのではないでしょうか。
曲中で指弾きからスラップに移行した際の音量差が生じにくくなっている点も
スラップマスターという名の所以たる点です。


黒色が21フレット、ナチュラルが20フレットです。
3、トーンは思い切って排除!
個人的に一度実験をした事がありますが、トーンポットと
それに付随するコンデンサーを搭載していないベースの高音域の抜けは段違いです。
(ベース単体でのローファイなサウンドメイキングは不可能になりますが爆)
あえて選択肢を狭め、スピード感を追求しようという意思の表れでしょう。
実際にとんでもない音抜けです、、!
4、熟練のセットアップ集団だから実現できるローアクションセッティング
サドウスキー製品の醍醐味といえばそのハイクオリティセッティングにあります。
スラップマスターではLow Neck Setプロファイルが採用されています。
ネックがボディに組み込まれる際の角度を限りなく攻め込むことで
絶妙なローアクションセッティングを実現しています。
国内流通30年の歴史を築いた精鋭集団の妙技を存分に味わえることでしょう。
このように非常に気合の入った新製品なのです。
Protools使ってしっかりレコーディングしてみました!
Sadowsky / Metroline Series Slap Master MV4 Natural
Sadowsky / Metroline Series Slap Master RV5 59-Burst
Sadowsky / Metroline Series Slap Master RV5 OWH