【中古】MARTIN / D-28 1967年製 【御茶ノ水HARVEST_GUITARS】

数あるアコースティック・ギターの中でその代表と言えるモデルD-28。19世紀のアメリカの音楽の主流の楽器はバンジョー、バイオリンでしたが、20世紀に入りスティール弦となったアコースティック・ギターがそれらに取って代わります。その一つの完成形として登場したのがこのD-28でした。そのパワフルなサウンドはPAがなかった時代の賜物と言えますが、フォークとロックが融合しアコースティック・ギターとエレキ・ギターやドラムがステージで共存する時代にもその威力を発揮しました。D-28を中心とするマーティンのドレッドノートがライバルや後発のメーカーに及ぼした影響は計り知れません。14フレット・ジョイントのD-28は1934年に製造が開始されましたが、以来現在に至るまで90年以上も作り続けられています。
当個体は1967年製。サイド＆バック、ヘッドストック・プレートにブラジリアン・ローズウッド(ハカランダ)が採用されています。この年にネックの補強がTバーからスクエア・ロッドに変更されますが、当個体にはまだTバーが採用されています。しばらくするとブリッジ・プレートがローズウッドに変更されますが、当個体はメイプルのブリッジ・プレートが採用されておりパリっとした明るいトーン・キャラクターが味わえます。

全体に打痕、引っ掻き傷、ウェザー・チェックが散見され、ヘッドストック上部には木部の欠け、サウンド・ホールの周囲とピックガード周りには塗膜と木部の摩耗箇所、ネック裏にはカポによる物と思われる凹みや塗膜の摩耗や剥離痕もあり、オーバー・ラッカーもなされています。また2フレットのネック裏には縦方向にヘアライン・クラック補修跡が二箇所(10mmと15mm)がありますが、上記の通りオーバー・ラッカーがなされているため肉眼では分かりません。ヘッドストックのナット上部の塗膜に修復歴(オーバー・ラッカー?)がうかがえます。マーティン・クラックの発生はありませんが、ピックガードは交換されておます。新しいピックガードは面取りがなされており、オリジナルのイメージを大きく損なってはおりません。ナット、サドルも交換されています。ブリッジ・ピンはマーティン純正品ですが、元々の物ではなく比較的新しい物と思われます。エンド・ピンはアバロン・ドットの物に交換されています。
ネックの状態は適正です。リフレットがなされています。ロー・ポジションにわすかに摩耗箇所が確認できますが、演奏に支障のあるレベルではありません。高さは8割以上残っています。サドルはやや低めで、12フレットの弦高は6弦側で約2.6mm、1弦側で約2.0mmにセットアップされています。申し分ない演奏性です。
これぞブラジリアン・ローズウッド・サイド＆バックという抜けの良さを感じさせてくれます。使用感、修復歴はありますが、概ね年式相応と言えるでしょう。歴史が刻まれたヴィンテージ品らしい風合いを感じさせます。きちんとメンテナンスがなされており、安心してお使いいただけます。まさしく一生モノ。お勧めの一本です。
Top：Spruce
Side＆Back：Brazilian Rosewood
Neck：Mahogany
Fingerboard＆Bridge：Ebony

■保証：イシバシ中古保証12ヶ月
■製造年：1967年
■付属品：非純正ハード・ケース
■シリアル：225510

※商品の特性上、店舗間の移動等が出来かねますのでご容赦くださいませ。