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ZEMAITIS MUSEUM REPORT

※ZEMAITISミュージアムは現在一般公開されておりません。

History of Zemaitis

Tony Zemaitis  

アンタナス・カシミア・ゼマイティス…、通称“トニー”の愛称で呼ばれるTony Zemaitisは1935年イギリス ロンドンにて生まれ、幼いころから物つくりに興味を示し、英国王室ご用達の優れた家具職人となる。

1950年代、若かりしギタープレイヤーであった彼はその時代の数多のギターに満足できず、家具職人で培った木工技術を もとに友人のクラシックギターをまねて独学でギター製作に取り掛かりギタークラフトマンのキャリアをスタートさせる。 後に、ジミ・ヘンドリックス、エリック・クラプトン、ジョージ・ハリスンといった歴史に名を刻むスーパーギターリストがそれらギター を使用することとなり ゼマイティス の名を轟かせることとなる。

常にデザインの改良に努めた彼は、70年代初頭ゼマイティスの象徴となるエレクトリックギター、メタルフロントデザインを 完成させる。そのアイデアは、ギターのハムノイズを遮断しノイズを低減させることにあったがグラウンドホッグのトニー・マクフィー のために作られた1号機はノイズを低減させることだけでなく、個々に彫金されるトッププレートのデザイン性の高さからイギリスの トップロックミュージシャンの象徴となり、 ZEMAITISのギターの地位を世界的なものにするのである。

品質、職人の技、革新と情熱…英国のギタークラフトマンであったゼマイティスは世界中にファンを獲得し2000年の引退までに、 現在では“ブティックギター”と言われるそれらハンドクラフトアイテムを40年にもわたり製作し、2002年8月17日に惜しまれつつ 亡くなるのである。

Tony Zemaitis

伝統の継承・マスター彫刻家ダニー・オブライエン氏と提携
生前より日本のギター製作技術を高く評価していたトニー・ゼマイティスはその理念と技術の伝統を日本の神田商会に惜しみなく継承。英国の伝統は日本のギター職人により受け継がれ、 ZEMAITISギターの品質と技は確実に 次の世代に継承されていく事となる。…そしてゼマイティスの伝統を引き継ぐに当たり、長年にわたってトニーと共に仕事を共にした マスター彫刻家ダニー・オブライエンとの協力体勢が、トニー亡き後のゼマイティスギターに流れる血の継承までをも確実なものとしている。

創業者の生んだ芸術性と構造、そしてギタークラフトマンとしての情熱を帯びた新しい ZEMAITISは世界中のトップミュージシャンに好意的 に迎えられ、ジャンル、世代を超え、世界中のトップミュージシャンに今なお愛され続けている。