FENDER JAZZBASS 1972年製入荷
2016-06-16 ギターマンの夢 #014FENDER JAZZBASS 1972年製が新宿店4階に入荷致しました。

40年前どのような制作方法であったのか分解写真つきで解説していきます。
1968年よりアンダーコートに透明なポリエステル系塗料が使用され、ボディトップコートにはラッカーを使用しているため経年変化により使用感のある部分がラッカーが剥がれ下地のポリウレタンが見える。
これは40年かけてできた自然なレリックです。

ネックはポリエステル系の塗料だがヘッドの表面のみラッカーを使用しているため表面が経年変化で焼けてくる。

グレーボビンにスタンプが押されているスタイルで1968年頃からの方式である。
スタンプされている1112は最初に1が製作担当者もしくはワイヤリング機械ナンバー11はその年の11週目、最後の2は西暦年数の最後の一桁1972年を意味します。

ピックアップは互いに逆磁極にしてありフロントコイルは右巻き、リアコイルは左巻きと互いに逆巻きにしてあり、両ピックアップを同時に使用した際にハム・ノイズがキャンセルされるようになっている。

1969年後期より新しいボディデザインになりリアピックアップの取り付け位置が10.2ミリブリッジ方向に移動している。
どちらかのボディデザインかを確かめる秘伝の方法がある。
両ピックアップの間に人差し指から小指までをかざしその間隔がスリーフィンガーなら60代スタイルでフォーフィンガーなら70年代スタイルのボディである。
またピックアップのピッチもリアピックアップの方が広くなっている。

1968年より採用された腐食に強いステンレスサドル。
イモネジとスプリングネジは腐食により交換されている。
オクターブ調整ねじは1969年頃からブリッジプレートの位置がエンド方向に下がり1弦用サドルだけが約47.6ミリの長いねじが使用された。2?4弦用は約38ミリ。

1968年途中から使用されるフェンダー・オリジナル・デザインのベース用ペグはニッケルメッキで1972年頃まではFenderのロゴの右上にレジスターマークがない。

ピックガードはべっ甲模様の4プライの(べっ甲柄/白/黒/白)で1969年頃よりボディトップの塗装が固着しないように一番下の白い層がつや消し加工になっている。

アッセンブリーのPOTDATEは304-7116で304はスタック・ポール社製を意味し7116は71年の16週目を意味します。
コンデンサーは71年中期から72年前期にかけては銀色のITW(Illinois Tool Works)製の0.022μファラッド/フィルムコンデンサーが使用されている。

コントロール・キャビティ底面にはブラス・シールドにアース線がハンダされている。

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