1975年製Fender Precison Bassを解体してみました!
2018-09-19 イシバシ楽器店新宿店ベースフロアのベース担当です!今回は先日入荷致しました1975年製Fender Precision Bassを解体していきたいと思います!

※こちらの商品は販売済みとなります。ご了承くださいませ
まずはこちらの個体、AshボディにRosewood指板、Sunburstフィニッシュとなっておりますが、重量はなんと4.03kgと70年代の中でも比較的軽量な個体となっております。

Sunburstカラーは退色してきて細くなっており、ピックガードの下と比べてみるとその差は歴然ですね。

ピックガードは74年中期頃からべっ甲からブラック3plyへと変更されてますので当機もブラック3plyのピックガードを搭載。

ボディデイトはありませんが、ネックデイトは「0101-3854」となっており、
「01(プレシジョンベースのモデルコード)01(ローズウッド指板のコード)-
38(周目)5(75年)4(木曜日)」と判別できますので、1975年9月頃の製造となります。


また製造者の「R.BUSH」というスタンプも見られますね。

ヘッドは76年中頃よりシリアルナンバー入りロゴに変わる前のパテント・ナンバー4つが入ったCBSロゴを採用。
またヘッドトップのトップラッカー塗装は焼けておらずきれいなコンディションとなっております。

ペグも76年頃から変わり始めるクローム・メッキのタイプでは無くその前のニッケル・メッキのペグですね。

ネックジョイントプレートシリアルは73年前期?75年後期にかけて使用されたシリアルとなります。

次はエレクトロニクスに行ってみましょう!
まずピックアップ、グレイ・ボビンのバルカン・ファイバーは濃いめの色合いとなり、エナメル被膜のマグネット・ワイアーもこの年代に多い黒味が強いものを使用。

1?2弦側のピックアップ・デイトは確認できませんでしたが、3?4弦側のピックアップ・デイトは「8(製造担当者番号)36(周目)75(年)」とネックデイトとほぼ同時期に製作されたものと判別できます。

ヴォリューム・ポット、トーン・ポットもデイトは共に「137(CTS)-75(年)33(周目)」と同時期のものを使用しコンデンサも100V耐圧の通称「サークルD」を搭載しておりますね。

主なデイト、シリアルをまとめてみますと
Neck Date「0101-3854」(75年38周目)
Pickup Date「83675」(75年36周目)
Pot Date「137-7533」(75年33周目)
Serial Number「5888XX」(73年?75年)
ですので75年後期に製作されたものと判別できます!
ヴィンテージが入ってくる度このような解体作業を行っておりますが謎解きの様な感じで楽しいものでありますね!
ちなみに肝心のサウンドはと言いますと、プレベらしいパンチがありつつローがしっかりとした重心の低めのサウンドで適度なハイのコンプレッションが心地よいサウンドとなっております!

Fender / 1975年製 Precision Bass Sunburst
※こちらの商品は販売済みとなります。ご了承くださいませ。